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尼僧とは?読み方や英語訳は?尼僧になる方法・国内で有名な尼僧3名を紹介!
尼僧とは「出家し仏門に入った女性」のこと
尼僧とは「にそう」と読み、20歳以上の未婚または結婚経験があっても離婚や死別を経験し現在結婚しておらず、出家している女性のことです。尼さんの呼び名でも親しまれていいます。
他にも「比丘尼(びくに)」と呼ばれることもあります。
さらに仏教だけでなく、キリスト教のシスター(修道女)も尼(あま)と呼ばれることが一般的です。
尼僧の英語訳は「nun」
尼僧は英語に訳すと「nun」となります。
尼僧を使った例文
●出家し仏門に入る女性は尼僧と呼ばれます
A woman who enters the Buddhist gate is called a nun
●尼僧という職業を志す
I want to be the occupation called the nun
尼僧になるための条件は大きく分けて5つ
尼僧になるには、大きく分けて以下の5つの条件をクリアする必要があります。
①年齢は20歳以上
1つ目の条件は20歳以上という「年齢」です。この理由は、僧籍(そうせき)の取得に「20歳以上」という最低年齢制限が設けられているため。僧籍は、僧侶に与えられるもので、仏教系の大学などを卒業し、その後一定期間の修行を行うことで取得できます。
尼僧もこの僧籍を取得する必要があります。
②結婚していないこと
条件の2つ目は「結婚していないこと」です。これは結婚経験がないこと(未婚)だけを意味しているのではありません。
結婚経験がある女性でも、離婚や死別により婚姻関係が解消されていればこの条件は満たされます。
③髪の毛を剃る
3つ目の条件は「髪の毛を剃ること」です。仏門に入ることは、俗世間との決別を意味します。剃髪はその代表的な行為であり、男女を問わず僧侶になるためには必要なことだといえるでしょう。
一方、短髪でも良いという宗派もあります。中にはうなじを剃るだけでも良しとしていたり、剃刀を当てるだけでも良いとされているケースもあるため、信仰する宗派での規律に従いましょう。
④寺で修行する
僧籍を取得したからといって、すぐに尼僧になれるというものではありません。僧侶になることと同様、仏門に入って修行を積むことが大切であり、これが4つ目の条件となります。
なお、尼僧の修行を受け入れてくれる寺院は多くありません。このため、修業先となるお寺を探すことの難しさも念頭に置いておきましょう。
⑤強い心構えを持つ
5つ目の条件は「強い心構え」を持つことです。
「仏門に入る」ということは、俗世間の日常を全て捨て、必要最低限の生活を過ごすということ。これは男女ともにいえることです。
そのため尼僧になった後は、流行りの洋服を着て出かけることもできなければ、ヘアメイクを楽しむこともできなくなります。これが短期間ではなく、これからもずっと続くのです。
修行を積む期間はもちろん、はれて尼僧になった後も女性としての楽しみを捨てなければならない現実への心構え、信念を持つことはとても重要です。
尼僧を志す前に注意すべきこと
前途の「尼僧になるための条件」に加えて、尼僧を志す前に注意しておくべきことがあります。修行中や尼僧になった後に志を絶つことにならないよう、事前に把握しておくと良いでしょう。
修行中生活費を用意する必要がある
お寺での修行中であっても生活費は必要です。この生活費は、お寺負担と定めている寺院もあれば、各自が負担せねばならない場合もあります。修行中は無収入に近いという状態になりますが、お寺への支払いが必要となる可能性は否定できません。
こうした負担に備え、予め貯金をしておくなど、生活費などの工面を考えておくことも必要だといえます。
尼僧になった後も収入面で苦労する可能性がある
「坊主丸儲け」などといわれていた時代とは違い、ライフスタイルの変化などから檀家や法事などが減り、僧侶だけで生活費を賄うことが難しくなっています。そのため、他の仕事とお寺の仕事を兼務する僧侶も珍しくありません。
これは尼僧においても同じことがいえます。尼僧としてお寺に従事するだけでは収入面で苦労する可能性があることも念頭におきましょう。
さらに、尼僧を採用しているお寺が少ないことが現状です。お寺を辞めた場合は復職できない可能性があることも把握しておきましょう。
有名な尼僧3名を紹介
戦後は3000人ほどいた尼僧の数も、年々減少傾向にあります。一方で、テレビなどのメディアで尼僧の姿を目にすることもあり、ここでは有名な尼僧を3名ご紹介していきます。
大正生まれの小説家「瀬戸内寂聴(せとうちじゃくちょう)」
天台宗の尼僧であり、テレビなどのメディアにも数多く登場している「瀬戸内寂聴(せとうちじゃくちょう)」さん。大正11年(1922年)生まれで99歳を迎えた今でも、執筆活動を継続している現役の小説家です。※2021年11月現在
21歳で見合い結婚し、出産。戦争や離婚、許されない恋など起伏に富んだ経歴の持ち主です。出家後は昭和49年(1974年)に京都嵯峨野に「曼陀羅山 寂庵(まんだらさん じゃくあん)」を開き、写経や法話の会を開催しています。
曼陀羅山 寂庵
住所:〒616-8434 京都府京都市右京区嵯峨鳥居本仏餉田町7-1
電話番号:075-861-6770
※定例行事日以外は閉門、専用駐車場 無し
尼僧であり落語家の「露の団姫(つゆのまるこ)」
落語家になるか、仏門に入るかに悩んだ際、落語の創始者である初代・露の五郎兵衛が僧侶であり、説法をユニークに話聞かせたことが落語の起源と知り、落語家の道に進んだ「露の団姫(つゆのまるこ)」さん。1986年生まれの35歳。
その後、正式な天台僧となり仏教のPRをしつつ、年間250席以上の高座を両立する他、ラジオ出演も果たす異色の尼僧です。
歌う尼さん「やなせなな」
住職である他、シンガーソングライターとして命のぬくもりを伝える楽曲を数多く発表している「やなせなな」さん。1975年生まれの46歳。
「その声を耳にすると自然と涙があふれだす」と評され、美しいメロディと慈しみに満ちた世界観が持ち味。歌う尼さんとして年代や性別を問わず、多くの人々に親しまれています。
2019年10月からは、生まれ故郷であり現在も暮らしている奈良県高取町の初代観光大使をに任命されています。
まとめ:尼僧とは出家し仏門に入った20歳以上の女性のこと
尼僧とは、出家し仏門に入った20歳以上の女性のことです。
3000人ほどいた尼僧も現在は減少傾向にあり、その人数は多くありません。しかし、中には小説家や落語家、シンガーソングライターなど、異色の経歴をもち活躍している尼僧の姿も目にします。
尼僧になるには大きく分けて5つの条件をクリアする必要があり、決して楽な道のりだとはいえませんが、それ以上に得られる幸福も多い様子。仏門に精進することで、心が豊かになることも、尼僧の魅力なのかもしれません。