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葬儀の案内看板の役割とは?忌中札についても解説
葬儀の案内看板は道案内の役割がある
葬儀では、弔問客に会場を知らせるために案内看板を立てるのが一般的です。
葬儀会場への道案内として、駅やバス停などから会場まで立てる看板と、会場前に設置する看板の2種類があります。
この記事では、葬儀の案内看板の特徴と併せて、葬儀を出す家に掲げられる忌中札についても解説していきます。
葬儀の案内看板の特徴
葬儀の案内看板の役割は弔問客を葬儀会場まで誘導することです。
誰でも葬儀の案内看板だとわかるよう、看板に記載する内容や立てる場所には配慮が必要です。
案内看板の書き方
葬儀会場の前に立てる案内看板は、縦長の看板の中央に故人の名前を書き、左右に通夜と告別式の開始時間や会場名を記載します。
葬儀会社に依頼する場合は、施行する葬儀会社の名前も記載されるのが一般的です。
また、故人の名前の上に「故」を付け、下には「儀」と書くのが通例となっています。
儀は、自分や身内の人の名前に付けて「〇〇に関して」という意味を表す漢字で、謙譲の意味もあります。
駅やバス停から葬儀会場までの道中に立てる看板は、通行の邪魔にならないように、「〇〇家式場」とだけ書いた小ぶりの看板に方向を示すための矢印を付け、必要があれば数か所に立てることもあります。
会場までの道がわかりにく場合は、案内人を立てることも検討しましょう。
案内看板を立てる場所
葬儀会場までの道に案内看板を立てる時は、自治体や警察署などに届け出をして許可を取る必要があります。
無断で看板を設置するのは違反になるので注意しましょう。
葬儀会社に依頼する場合は、葬儀会社が案内看板をどこに設置するべきか把握しているので任せましょう。
一方、会場前に設置する看板は、目立ちやすい大き目の看板を使用し、誰の葬儀か分かるように大きく故人の名前を記載します。
斎場や自宅の敷地内であれば、立てる場所に規制はありませんが、できるだけ道から目に留まる位置に設置することが大切です。
忌中札(きちゅうふだ)とは
忌中札とは、葬儀を出すことを知らせるために、家の玄関の外に掲げる半紙です。
周囲を黒枠で囲った半紙の中央に「忌中」と書き、通夜、告別式、出棺の時間を記載するのが一般的です。
門の扉や玄関の壁に直接貼ることもあれば、立札を立てて貼ることもあります。
忌中札の由来
もともと忌中札を掲げるのは身内が亡くなったことを知らせるためではなく、むしろ死の穢れを外に及ばさないために人と接しないようにするためでした。
忌中札を掲げている期間は、他人との接触を避けるため家に籠って過ごします、という意思表示の意味があったのです。
忌中札を掲げる期間
忌中札を掲げるのは、一般的には忌明けの四十九日までとされていますが、地域によっては葬儀後にすぐ下げるところもあります。
また、忌中と喪中との違いについては、忌中が穢れを外に漏らさないようにする期間なのに対して、喪中は故人を偲ぶ期間なので、それぞれ期間は異なります。
喪中の期間は、故人との関係性にもよりますが1か月~1年を喪ぬ服すこととされています。
忌中札を掲げない家が増えている理由
忌中札は現在も地方では目にする機会がありますが、都市部では見かけることが少なくなりました。
自宅ではなく斎場やセレモニーホールなどで葬儀を行うことがほとんどで、ご近所との付き合いも希薄になっている中で、わざわざ自宅に忌中札を掲げて身内の死を知らせる必要がなくなりつつあるのも理由の一つです。
また、忌中札に通夜や告別式の会場や日時が書かれていると、空き巣などが留守を狙って侵入する恐れがあり、防犯上の観点からも忌中札を掲げない家もあります。
そもそも死を穢れとして捉えるのは神道の考え方なので、葬儀の知らせとしての意味がなくなりつつある今では、忌中札を掲げる必要性が薄れているのです。
まとめ
葬儀の案内看板は記載する内容や立て方にもマナーがあります。
特に立てる場所は近隣住民の迷惑にならないよう配慮することが大切です。
葬儀会社や地域の年長者などに相談しながら、設置位置や時間を決め、必要があれば案内人を付けることも検討しましょう。