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服喪休暇とは?意味・公務員の取得日数の一例・有給休暇との違いを紹介
服喪休暇とは一般的に「忌引き」と呼ばれる休暇のこと
服喪休暇(ふくもきゅうか)とは、親族に「忌引き」と言われる不幸があったときに、団体や企業などで取得できる休暇のことです。英語では「bereavement leave」と表現されます。
また、この休暇は一般的には「忌引休暇」と呼ばれることが多く、他に慶弔休暇、特別休暇などと呼ばれている場合もあります。
服喪休暇の由来は服忌令?
忌引とは「親族に不幸があった際、喪に服する」ことを意味します。
例えば、
忌中(きちゅう):没後すぐから49日法要まで
喪中(もちゅう):没後から一周忌法要まで
それぞれの期間は喪に服し、慶事ごとは極力控えることが基本だと言われています。
これらの元になったのが、江戸幕府5代将軍徳川綱吉が発令した「服忌令(ぶっきりょう)」です。服忌令では、故人との関係性や立場によって忌中・喪中の期間を細かく定めていました。
しかし、この法令は昭和22年に廃止されています。
このため、現在では、喪に服する考え方や慶事ごとへの臨み方などが変化してきています。しかし、多くの企業や団体では、服忌令に準じたかたちで故人との関係性や立場によって取得できる日数が異なる服喪休暇(忌引休暇)を設けています。
服忌令の考え方は、かたちを変えて今も国民の生活の中に残されていると言えます。
服喪休暇(忌引休暇)の取得日数は故人との関係性で異なる
服喪休暇(忌引休暇)として取得できる日数は、故人との関係性で異なります。また、企業や団体によっても違いがみられます。
目安となる日数は、以下の通りです。
故人との関係性 | 休暇の取得日数 |
---|---|
配偶者 | 7日〜10日 |
両親・子ども | 5日〜7日 |
祖父母・兄弟姉妹・配偶者の両親 | 2日〜3日 |
おじ・おば・配偶者の祖父母 | 1日 |
必ずしも取得できるとは言い切れない
服喪休暇(忌引休暇)は、団体や企業が独自に定めているものであり、労働基準法に規定されている
・産前産後休暇
・有給休暇
などとは異なります。
これは、職員の福利厚生という側面があるためです。親族が他界後は、葬儀だけでなくそれに付随する手続きを行う必要もあります。職員の心身ともの負担を軽減するために用意されているとも言えるでしょう。
とはいえ、全ての団体や企業が設けているとは言えません。自分の勤務先ではどのような待遇になっているのか、就業規則などで確認しておきましょう。
地方公務員の場合の一例
地方公務員においても、地方自治体によって服喪休暇(忌引休暇)の規定が異なります。以下に東京都の職員(地方公務員)の場合を紹介します。
※東京都の場合は、特別休暇(結婚、出産など勤務しないことを相当とする場合の休暇)の一つとして、慶弔休暇の中で職員の親族が死亡した場合の休暇が規定されています。
故人との関係 | 休暇の取得日数 |
---|---|
配偶者 | 10日 |
父母・子 | 7日 |
祖父母 | 3日(職員が代襲相続し、かつ、祭具等の承継を受ける場合は7日) |
孫 | 2日 |
兄弟姉妹 | 3日 |
おじ・おば | 1日 (職員が代襲相続し、かつ、祭具等の承継を受ける場合は7日) |
おい・めい | 1日 |
父母の配偶者・配偶者の父母 | 3日(職員と生計を一にしていた場合は7日) |
子の配偶者・配偶者の子 | 3日(職員と生計を一にしていた場合は7日) |
祖父母の配偶者・配偶者の祖父母 | 1日(職員と生計を一にしていた場合は3日) |
兄弟姉妹の配偶者・配偶者の兄弟姉妹 | 1日(職員と生計を一にしていた場合は3日) |
おじ・おばの配偶者 | 1日 |
▶︎福岡市職員の場合についてはこちら
服喪休暇(忌引休暇)に関してよくある質問
まとめ:服喪休暇(忌引休暇)は親族に不幸があった時に取得できる特別休暇
服喪休暇(ふくもきゅうか)とは、親族に不幸があったときに、団体や企業などで取得できる休暇(いわゆる忌引休暇)のことです。
この休暇は、労働基準法で使用者責任として定められている年次有給休暇とは違い、団体や企業などが独自に定めている「特別休暇」の一つにあたります。
そのため、団体や企業だけでなく、正職員と非正規職員との違いなどで取得可能日数に違いがみられます。いざという時のために、勤め先の就業規則を確認し、どのような取り決めとなっているのか把握しておくことが大切です。