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お線香を送るタイミングとは?お線香をあげる時のマナーについても解説

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目次

お線香は仏教に欠かせないお供え物

お線香は仏教と切り離せないお供え物の一つです。

仏教では、極楽浄土はお線香のかぐわしい香りで満たされているとされています。葬儀でお線香を焚くのは、故人が迷わず旅立てるようにするためです。

仏教発祥の地であるインドでは、お釈迦様が説法の際にお線香を用いたと言われていて、仏教の伝来とともにアジアをはじめ世界各地に広がり、多くの国でお線香が使われるようになりました。

仏式の葬儀や法事では、お線香を供物として持参するのも一般的で、日本ではお線香のあげ方にもマナーがあります。

この記事では、お線香を贈る時やあげる時のマナーについて解説していきます。

お線香を送る(贈る)時のマナー

仏教では、お線香を贈ることは弔意の気持ちを表す意味を持ちます。

お盆や墓参り、お彼岸などで定期的に使用するうえに、日持ちもすることから、贈り物としても喜ばれますし、お供え物にも適しています。

お線香の種類

お線香を贈る際は、香りや先方の住宅事情に配慮して選ぶと良いでしょう。

線香の香り別に選ぶ

  • 白檀(びゃくだん)
    • 白檀とは、インド原産の香木です。そのままでも香りを放つことから、扇子の骨をはじめ数珠や位牌などの仏具にも使用されることがあります。英語では「サンダルウッド」、サンスクリット語では「チャンダナ」と呼ばれ、アロマセラピーでも人気の香りです。さわやかな香りが特徴で、精神的なストレスの緩和に役立つほか、殺菌作用にも優れています。
  • 沈香(じんこう)
    • 沈香とは熱帯アジア原産の香木で、常温では幹はもちろん花も香りがしませんが、熱すると独特の香りを放つのが特徴です。サンスクリット語では「アグル」や「アガル」などと呼ばれます。苦味を感じる香りで、鎮静効果があるとされています。
  • 伽羅(きゃら)
    • 伽羅は、沈香の一種でも特に質が高く、非常に貴重な香木です。基本的には温めて香りを楽しみますが、香りの元になる樹脂を多く含むためそのままでも香りを放つのが特徴です。

お線香の用途別に選ぶ

お線香を焚くと、当然ながら煙が出るので、住宅環境によっては使いにくい場合もあります。

現在は、煙の少ない「匂い香」や、フルーツや植物の香り付きのタイプなども登場していて、マンションのような狭い空間や賃貸住宅でも使えるよう工夫されています。

伝統的な杉線香は煙が大量に出るので、寺院などで行われるお焚き行事などでの使用に適しています。

一方、マンションなどで使用すると火災報知器が反応してしまうこともあるので、使用は控えた方が良いでしょう。

また賃貸の場合、香りが強いお線香は壁紙に香りが付着してしまう可能性もあるので注意が必要です。

お線香を贈る際は、先方の生活環境や用途に配慮して種類を決めるのも大切な配慮です。

通販サイトでもお線香の香りや特徴の解説があるので参考にすることをおすすめします。

お線香を送るタイミング

お線香は、仏事に関するお供え物なので、贈るタイミングにも配慮することが大切です。

以下の期間内に贈ることを心がけましょう。

  • お葬式:葬儀後~49日までの期間
  • 初盆:新盆の1~2週間くらい前
  • 法要:法要の前日まで
  • 喪中案内を受け取った時:その年の12月中旬くらいまで

なお、お葬式の直後は遺族は後片付けなどで忙しいので、少し落ち着いたタイミングで弔問するようにしましょう。

時間が開いてしまった場合は、事前に連絡をして弔問の可否について確認するとより丁寧です。

のし紙の表書きの書き方

お線香を贈る際には、のし紙を付けることもマナーのひとつです。

のし紙の水引は黒白の結び切が印刷されたもので、表書きは濃墨の筆ペンを使って書きます。

表書きの上段は、お線香を贈るタイミングによって変わるので、それぞれ適した表書きを使いましょう。

贈るタイミング表書きの種類
四十九日以前「御霊前」
四十九日以降「御仏前」
不明な場合「御供」
新盆・初盆お見舞い「新盆御見舞」「初盆御見舞」
喪中はがきが届いた時「喪中御見舞」
お線香の表書きの種類

下段には、縦書きで氏名を書きます。

なお、連名の場合は右側が上座となるので、代表者の氏名の左脇に氏名を追記していきます。

お線香の相場(進物用)

お線香は仏具専門店やオンラインショップで購入できます。

進物用のお線香は、高級な香木を使ったものや、木箱に入っているものなどさまざまで、価格は2000円前後からが相場です。

価格帯特徴
~2500円日常的に使用するお線香紙箱入り1種類のお線香が入っているタイプと数種類のお線香を組み合わせたアソートタイプがある
3000円~5000円白檀などの貴重な香木を使用したタイプと煙が少なく花の香りがするタイプなど種類が豊富桐箱入り
7000円~基本的には白檀や沈香を使用した高級なお香が多い塗箱入りで高級感がある
お線香の価格帯による特徴

なお、進物用のお線香の中には8把入りで約2万円という高級線香もあります。

自分の役職や相手との関係性に応じて、お線香の種類や価格も相応しいものを選び、失礼のないようにしましょう。

お線香をあげる時のマナー

弔問先でお線香をあげる時はマナーがあるので、お線香の火のつけ方や消し方、立て方など基本の作法を覚えておくと安心です。

なお、弔問先では先方の宗派の作法を習ってあげるのが良いとされています。

ここでは基本のお線香のあげ方とあわせて、各宗派ごとのあげ方についても解説します。

基本のお線香の扱い方

お線香の扱い方には作法があり、丁寧に扱うことが大切です。

お線香に火をつける時に、マッチやライターから直接火をつけるのはマナー違反です。まずはロウソクに火をつけて、ロウソクの火からお線香に火をつけましょう。

また、複数のお線香に火をつけるときは、1本ずつではなくまとめて一気につけるのもマナーです。

また、お線香の火を消すときは手のひらで仰いで消します。人間の息は穢れているとされているので、口で吹き消すのはタブーです。

お線香は香炉の真ん中にあげるのが基本ですが、法要のように何人もがお線香をあげる場合は、香炉の真ん中にこだわらず、他の人の線香をよけて立てるようにしましょう。

お線香をあげる時の流れ

  1. 左手に数珠を持つ
  2. 仏壇の座布団の手前で遺族に一礼する
  3. 仏壇の正面に座り遺影に一礼し、合掌をする
  4. ロウソクに火をつける
  5. お線香にロウソクから火をつけて煙が出ていることを確認する
  6. 香炉の中央にお線香を立てる(寝かせる場合もある)
  7. おりんを一度ならして合掌する
  8. 遺影に一礼する
  9. 座布団から降りて遺族に一礼する

宗派ごとのお線香のあげ方

お線香のあげ方は宗派によって異なります。

弔問先でお線香をあげる時は先方の宗派に合わせるのがマナーなので、事前に宗派と作法を確認しておくと良いでしょう。

お線香の本数や立て方(あるいは置き方)について、それぞれの宗派の作法を紹介します。

宗派お線香の本数お線香の立て方(置き方)
天台宗3本お線香3本のうち1本を自分側に、2本を仏壇側にして、逆三角形になるように立てる。
真言宗3本お線香3本のうち1本を自分側に、2本を仏壇側にして、逆三角形になるように立てる。
浄土宗1本~3本お線香を香炉の真ん中に立てる
浄土真宗1本を真ん中で2つに折るお線香1本を2つに折って火をつけ、火が香炉の左側になるように寝かせて置く。
真宗大谷派1本を真ん中で2つに折るお線香1本を2つに折って火をつけ、火が香炉の左側になるように寝かせて置く。
臨済宗1本お線香を香炉の真ん中に立てる
曹洞宗1本お線香を香炉の真ん中に立てる
日蓮宗1本お線香を香炉の真ん中に立てる
宗派によるお線香のあげ方

服装のマナー

弔問に行くときは、男性はダークカラーのスーツ、女性はダークカラーのワンピースやセットアップなどの平服を着用するのがマナーです。

喪服は遺族の悲しみを呼び起こすことから、タブーとされています。

また小物類は装飾の少ないものを選び、色も控えめな黒やダークカラーのものを選びます。

また、数珠を持参することも忘れないようにしましょう。

まとめ

お線香は日本人の生活に根付いたもので、弔辞の気持ちを表すのに適した進物として年代を問わず好まれます。

お線香の作法を身に着けることは社会人としての大切なマナーの一つです。

その一方で、日常的に香りを楽しむために使う場合は、あまり作法にとらわれなくても良いでしょう。

香りの好みで選ぶことはもちろん、住まいの環境にあわせたタイプを選ぶなど、趣味のひとつとしてお線香を楽しむのもおすすめです。

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