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お寺とは?役割や歴史、神社との違い、参拝の仕方、檀家やお布施など知っておきたい知識を解説
お寺とは仏像が祀られ僧侶が暮らし修行する仏教施設
日本にあるお寺の数は77,000ほど。日本各地にあるコンビニの約55,000店舗より多いです。みなさんも住んでいる地域で何気なく目にするのではないでしょうか。
そんなお寺は仏像が祀られ、僧侶が暮らし日々修行する仏教施設です。
この記事では、普段よく目にするけれども、意外と知られていないお寺の役割や歴史の他、参拝方法や神社との違い、檀家とお布施について解説します。
お寺は人々に仏教の教えを説く役割がある
お寺には仏教施設としての大事な役割があります。それは多くの人々に仏教の教えを説くことです。
今ある多くのお寺は昔建てられたものです。
昔の人口が現在よりはるかに少なかったにも関わらず、お寺が多く建てられたのは、人々の暮らしにお寺が欠かせないものだったからでしょう。
かつてお寺は地域の人の心の拠りどころだった
お寺は、地域に住む人にとっては心の拠りどころでした。老若男女が集い、身分の差別もなく訪れることができる場所だったのではないでしょうか。
お寺は仏教を広めるのみでなく、寺子屋を開いて、地域の子供に読み書きやそろばんなど勉強を教える役割を担っていました。
そして大人になると人徳のある僧侶に悩み相談をするようになります。
このようにお寺の僧侶になる人は、学問のみならず人間としても優れ尊敬される存在でした。
お寺が多く建立されたのも、こうした理由から多くの人々がその存在を求められたためと推測できます。
お寺を参拝する正しい方法
お寺の参拝は正しい方法で行いたいものです。たとえばお寺の門である山門に入る際は「女性の場合は右足から、男性は左足から」と決まっています。
ここでは参拝の順序や注意点を紹介いたします。
参拝の順序
お寺を参拝する際は、下記の順序・ルールに沿うのが一般的です。
- 山門に入る前に合掌(がっしょう)一礼し女性は右足、男性は左足から入る。
- 手水を行う。左、右の順で手を洗い、口をすすいだら再び左手を洗い、柄杓(ひしゃく)の柄に水をかける。
- お賽銭を入れ合掌一礼後にお焼香を行う。
- 山門を出る際に本堂に向かって合掌して一礼する。
参拝の注意点
参拝の際は、特に下記のマナーについて注意しましょう。
- 敷居を踏まない。
- 合掌は胸の前で。
- 手水は一杯の柄杓の水で行う。
- お賽銭(さいせん)を投げない。
- お焼香(しょうこう)は親指、人差し指、中指の3本で行う。
- お線香を吹いて消さない。
敷居は踏まずに、またぐようにしてください。合掌は胸の前で静かに行い、手をたたかないようにします。手水のやり方は基本的に神社と同じです。
お賽銭は投げずに、丁寧に箱に入れるようにしましょう。
お焼香の際は3本の指を使ってつまみ、額前にもってきたら静かに香炉に入れます。回数は宗派によって異なるので確認しましょう。わからなければ1回でOKです。
お寺と神社の違い
お寺と神社の違いはどんなところでしょうか。大きな違いは仏教と神道という宗教によるものですが、他にも参拝の際に手をたたくかどうかなどの違いがあったり、門の呼び名の違いがあったりします。
他には設置されている魔除けが神社では狛犬、お寺では仏像というところも興味深いです。
仏教と神道という宗教上の相違
仏教と神道の考え方の相違について表にまとめました。
神道 | 仏教 | |
崇拝の対象 | 八百万(やおろず)の神々や菅原道真などの特定の人物。山、森、神木といった自然 | 仏陀(ぶっだ)、仏様。(大日如来、薬師如来、釈迦如来など)「仏」として崇められている高僧。 |
教典 | 存在しない。 | 仏陀の教えの経典がある。 |
願い | 現世での穢れを清め幸せを願う。 | 死後、極楽浄土で幸せになること、現世の幸せ。 |
参拝の仕方もそれぞれ違う
参拝はそれぞれの仕方があります。
お寺の参拝の仕方は上記で紹介した通りです。
一方、神社は「二礼・二拍手・一礼」です。お賽銭を入れてから二回深い礼をしてから手をたたきます。その後深く一礼です。
静かに手を合わせるお寺と違い、神社では「パンパン」と拍手する点なども異なります。
出迎えるのは山門(さんもん)と鳥居
お寺の門は「山門」といい、一方神社は「鳥居」と呼ばれます。
お寺の門を山門というのは、元々お寺は山に立てられることがおおかったからではないかといわれています。神社の鳥居は、神様の住む世界と人間の世界を分けている門として解釈されます。
設置されている魔除けの像
神社とお寺では魔除けとして設置されている像にも違いがあります。
神社は「狛犬」、お寺には「仏像」が設置されています。
お寺に設置されている仏像のうち有名なものをいくつか紹介します。
- 如来(にょらい):釈迦(しゃか)如来、阿弥陀(あみだ)如来、盧舎那仏(るしゃなぶつ)など、修行後に悟りを開いた仏像です。
- 菩薩(ぼさつ):観音(かんのん)菩薩、文殊(もんじゅ)菩薩、地蔵(じぞう)菩薩など、修行しながら悟りを開こうとしている仏像です。
- 明王(みょうおう):怒っているような表情の仏像です。如来の化身か如来の代わりに多くの人を助ける仏様といわれています。不動明王などが有名です。
- 天部(てんぶ):守護神のことで天界に住んでいるとされています。毘沙門天(びしゃもんてん)、吉祥天(きっしょうてん)などよく見るのではないでしょうか。
ここに挙げた他に釈迦の高弟である羅漢(らかん)や宗派による高僧、開祖の仏像もあります。
檀家とお布施の意味
お寺に関係深い「檀家」と「お布施」。よく聞く言葉ですが、意味を正しく理解できていない人も多いのではないでしょうか。
檀家はお墓がそのお寺にある家の人のこと、お布施はお寺支援や僧侶へのお礼のお金のことです。
檀家とは、お寺に属しお墓がある家
多くのお寺にはお墓があります。お寺に属し、お墓を所有している家を檀家といいます。
檀家はお寺にお金を支払い、お寺の運営を支える存在でもあります。
入檀、離檀とは?
入檀とはお寺の檀家になることです。また、諸事情で檀家を辞めることもできます。離檀は檀家を辞めることを指します。
入檀、離団するには、しなければならない手続きや、発生する費用があります。
しなければならない手続き | 費用の相場 | |
入檀 | 檀家契約書、墓地契約書に記入する。 | 入檀料:10~30万くらい位牌堂の費用:約10万 |
離檀 | お墓を別の場所に移す場合は、自治体から「改葬許可証」をもらう。 | 離檀料:5万~20万くらい |
お布施を渡してお寺を支援する
檀家になり、そのお寺にお墓があるのであれば、法事や法要の際にお経をあげてもらいます。その際に僧侶に渡すのがお布施です。
また、お墓の管理や運営、行事などお寺の支援のために渡す費用もお布施にあたります。金額の相場は年間で1万円~2万円くらいというお寺が多いです。
お布施を渡す具体的なシチュエーション
たとえばAさんの祖父が亡くなったとします。A家は菩提寺(お墓があるお寺)のB寺に葬儀の読経を頼みました。併せて戒名のお願いもしました。その時に御礼として僧侶やお寺に払うお金がお布施です。額は15~50万円くらいのところが多いでしょう。
また、祖父の葬儀後に行う四十九日の法要の際もお布施を渡します。金額は3~5万円くらいが相場です。
その他にA家はお彼岸の法要やお施餓鬼など、B寺の行事に合わせてお布施を払うことになります。
心をこめてお寺で参拝しよう
お寺は誰でも参拝できる場所です。旅行などで名の知れたお寺や歴史の舞台になったお寺に参拝する場合もあるでしょう。
そんな時は心を込めてマナーに気を付けながら参拝したいものです。