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禅とは?坐禅が修行の基本?意識したい4つの言葉、禅の意味を紹介
禅とはサンスクリット語「禅那」が略された言葉
禅とは今日でいう瞑想(心を静めて無心になること)と同じような意味を持つ言葉です。また、坐禅や禅宗を指して禅と呼ぶこともあります。
禅の語源はサンスクリット語?
禅の語源は、サンスクリット語の「dhyāna 」。「精神を統一し、真理を追究する」という意味があります。これが、中国で「禅那」と音写され、後に「那」が落ちて「禅」になったと言われています。
中国禅宗の始祖はインドの仏教僧「菩提達磨」
中国禅宗の始祖は、菩提達磨というインドの仏教僧です。中国河南省の少林寺で9年もの間、壁に向かってひたすら坐禅を続けたことで、経典や言葉、文字に頼らず、師匠と弟子の触接的な関わり方の中で自分自身の心を知った人物として知られています。
ここから「面壁九年」という言葉が生まれ、一つのことに忍耐強く専念して、やり遂げることに例えられるようになりました。
中国禅宗の教えは、鎌倉時代に日本へと伝わり、日本の三禅宗(臨済宗・曹洞宗・黄檗宗)の教義として今も受け継がれています。
坐禅で目指すものは「精神統一」
禅は精神統一を目指しており、そのための一つの方法が「坐禅」です。
坐禅は、姿勢を正して坐った状態でお釈迦様の悟りを自らの身をもって追体験し、その教えを学び取ることを趣旨とする、禅宗の基本的な修行法を指します。
座して自分自身に向き合う
坐禅の「坐」には人という字が二つあります。一つは「現在の自分」、もう一つは「本来の自分」を表すと言われています。
静かに座って心を落ち着かせ「今の自分の生き方や考え方は、本当にこれで良いのか」と、自分自身に問いかけるのです。
調身・調息・調心
坐禅は
- 調身:姿勢を調える
- 調息:呼吸を調える
- 調心:心を調える
という一連の流れを基本としています。
正しい姿勢で坐禅を組むと、自然と呼吸が調い、心が穏やかになってきます。
禅を知る上で知っておきたい4つの言葉
禅を学ぶ上で知っておきたい4つの言葉があります。
1)即今・当処・自己
「この瞬間に、自分自身がいるこの場所で、自分ができることを精一杯やりなさい。」という教えです。
2)一行三昧
「一つのことに集中して、徹底してやり切りなさい。どんなことでも一生懸命やり切れば、無駄なことはありません。」という教えです。
3)八風吹不動
人生には「利・誉・称・楽・衰・毀・譏・苦」の8つの風が吹くと言われています。
風とは煩悩のこと。それぞれの意味は以下の通りです。
- 利・・・自己の利欲にとらわれ、自分だけはと願う心
- 誉・・・名聞にとらわれ、誉められたいと願う心
- 称・・・人々から称賛されたいと願う心
- 楽・・・享楽にふけり、楽したいと願う心
- 衰・・・気力・活力の衰え、人生の衰えた姿
- 毀・・・他の人から批判されけなされる姿
- 譏・・・他の人からそしられる姿
- 苦・・・人生の苦難・苦境にさらされる姿
これらはいつ吹くかも分からなければ、いつ止むかも分かりません。「どんな状況に置かれても、動じないしなやかな心を持ちなさい。」という教えです。
4)七走一坐
「7回走ったら1回は座り、休みなさい。走り続けるばかりではなく、時には自分自身を振り返るために休むことも大切です。」という教えです。
禅に関してよくある質問
まとめ:禅とは禅宗および坐禅を指し、瞑想と似た意味をもつ言葉
禅とは、「精神を統一し、真理を追究する」という意味を持ち、坐禅及び禅宗を指す言葉です。今日でいう瞑想と同じような意味を持っています。
禅宗は、菩提達磨というインドの仏教僧を始祖とし、栄西や道元などによって中国禅宗の教えが日本へと伝わりました。今日でも臨済宗、曹洞宗、黄檗宗の教義として受け継がれています。
禅宗における基本的な修行法の一つに坐禅がありますが、宗派によってスタイルに違いが見られます。しかし、いずれも「調身・調息・調心」という一連の流れを基本としています。
坐禅を体験し「今の自分の生き方や考え方は本当にこれで良いのか」と、自分自身に問いかけてみてはいかがでしょう。