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四華花(しかばな)とは?いつまで飾るの?処分方法は?由来や作り方も解説
四華花は葬儀で使う装具のひとつ
四華花(しかばな)とは、葬儀で棺のそばに飾る装具のひとつです。紙で作ることから、紙華花と書くこともあります。
仏教では四華花は死者が成仏するために必要なものと考えられいます。紙の横に細かく切り込みを入れ竹串や棒にらせん状に巻きつけた時に、切り込みが広がる様子を花に見立てたもので、棺の周囲4か所に飾るのが一般的です。
この記事では、四華花がなぜ用いられるようになったのか、その由来と四華花の種類や作り方、どのように処分するかについて解説していきます。
四華花はお釈迦様に由来する
四華花はお釈迦様の死、すなわち涅槃(ねはん)に由来します。お釈迦様が涅槃に入られた時、信者はもちろん動物や植物も悲しみに暮れました。
あまりの悲しみに、お釈迦様の遺体を取り囲んでいた4本の沙羅双樹(さらそうじゅ)の木の花が一斉に白くなり、その花びらがお釈迦様の遺体に舞い降りたと言われています。これが四華花の由来です。
仏教では死を入滅と言い、全ての煩悩から解き放たれることを意味します。入滅をもって魂が無事成仏することを願って、四華花を飾り死者を弔うようになったのです。
四華花は仏教の習わしなので、他の宗教では使用しません。また死者は全て成仏すると考えられている浄土真宗でも四華花は飾りません。
昔は野辺送りで四華花を持って死者を送った
昔は地域の人が亡くなった時は、葬儀を自宅で行い火葬場まで行列を作って遺体を運ぶのが一般的でした。これを「野辺送り(のべおくり)」と言います。
野辺送りでは位牌の他に四華花も持って歩いたと言われています。葬儀社など無い時代ですから、四華花は地域の人が手作りして、串の芯を大根の輪切りに刺して台座替わりにすることもあったようです。
四華花の種類
現在、四華花には白以外にも金や銀色を用いることもあります。四華花の種類や一般的なサイズ、飾り方などについて解説します。
四華花の色
四華花は白が基本ですが、金色や銀色の四華花もあります。
いつごろから金銀の四華花が用いられるようになったかは定かではありませんが、信仰心の深い人の中には、四華花の本来の由来にあるように、白を用いるべきという意見もあります。
四華花の大きさ
四華花は大体60㎝くらいの高さで、土台部分は木の台座に固定するか芯の下部を花瓶に指して飾るのが一般的です。
四華花の処分の時期と方法
四華花はいつまで飾っておいて良いのか、処分する時はどうしたら良いのか、戸惑ってしまうかもしれません。
ここでは四華花の処分の時期や方法について解説します。
葬儀の1週間以内に処分を
四華花は、枕花や供花などの生花と同じく長く飾るべきものではありません。生花が枯れたら片づけることを考えれば、四華花も葬儀から1週間以内には処分をした方が良いでしょう。
可燃ごみまたは葬儀社に相談を
四華花は可燃ごみで出すことができます。その場合は、ご近所の方への配慮を込めて、四華花だとわからないように紙などに包んでゴミ袋に入れるようにしましょう。
また、ゴミに出すのに抵抗がある場合は、葬儀社に相談して処分してもらうことも可能です。
そのほかの装具と同様に、処分の際は一度手を合わせ、無事に葬儀を執り行えたことに感謝してから処分するようにしましょう。
四華花の作り方
今では四華花を自作する風習が残っている地域はほとんどありませんが、かつては地域の人や親せきが四華花を作っていました。そうした人達に支えられて葬儀は行うことができたのです。
四華花は材料も特別なものではなく、作り方も難しくはないので、参考までに四華花の作り方を紹介します。
準備するもの
準備するものは以下の3つです。
・白色の和紙(B4サイズくらい)
・芯に使う竹ひごまたは棒(60㎝くらい)
・両面テープ
作り方
- 紙を縦半分に折る
- 輪になっている方をのりしろ用に1~1.5センチ程度折り、両面テープで固定する
- のりしろと反対側の端からのりしろまでに、幅2~3センチ程度で均等に切れ目を入れる。上から下まで均等な幅で切れ目を入れていく
- のりしろに両面テープを張り、棒にらせん状に巻きつけて完成
※紙を棒に巻きつける時は斜めに傾けることで、らせん状に巻きつきやすくなります。
まとめ
四華花は葬儀以外では目にすることがなく、馴染みのない人も多いと思いますが、実は仏教に古くから伝わる由緒ある装具の一つです。四華花の由来を知ることで、死者への敬意がより一層深まる上に、気持ちを込めて送ることができるのです。