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曼荼羅とは?読み方や歴史は?曼荼羅の種類や祀っている寺院について紹介!

目次

曼荼羅とは密教から生まれた絵のこと

曼荼羅は「マンダラ」と読み、仏教の中でも特に密教(真言宗や天台宗)で考えられている悟りの境地・仏の世界観を絵柄で示したもののことです。

仏教の教えを視覚化したものといわれ、ひとつの曼荼羅に様々な仏様が描かれています。

密教とは大日如来を本尊とする仏教の一派

曼荼羅の発祥元とされる密教は「大日如来(だいにちにょらい)」を本尊としている仏教の一派です。

密教では、宗派の教えを師匠から弟子へ口伝や体験で受け継ぐスタイルをとっています。これに対し、他の仏教では宗派の世界感を広く大衆へと語り伝え、分かりやすい言葉で教えを説くというスタイル(顕教:けんぎょう)がとられています。

「言葉だけでは伝えられない物事の真理や仏の道」を教えや作法で伝える密教は、神秘的・非公開的な部分も多いことから「秘密の仏教」と解されています。

曼荼羅は、視覚によって仏教の世界を分かりやすく人々に理解させようとしたものだといるでしょう。

曼荼羅の語源はサンスクリット語

曼荼羅の語源は、サンスクリット語で「まるいもの」を意味するマンダラです。音を字に当てはめており、見慣れない字から想像されるスピリチュアルな意味ではなく、絵の図柄を表現したものだといわれています。

曼荼羅の歴史

曼荼羅の発祥は古代のインド。仏教の教えを広める場所で舞台となる「土壇(どだん)」に絵を描いたことが始まりだといわれています。

その後は中央アジアや中国へと広まり、日本に伝わったのは平安時代。弘法大師 空海が持ち込んだものだとされています。

曼荼羅の構造

曼荼羅には、さまざまな種類があり宗派によって描かれる柄や構図に違いがあります。表現方法に違いがあるとはいえ、どの曼荼羅も単純なデザインではなく、描かれた絵柄や文字に意味があり、密教の世界感を分かりやすく表現しているといわれています。

左右対称に描かれることが多い

意図や時代により描かれた曼荼羅に違いがあるとはいえ、ベースとなる形は正方形や円形です。さらに左右対称に描かれている点が特徴です。

どの形を起用していても中央には中尊として核となる仏を大きく描き、その周りに他の仏が描かれています。仏の他に、円形の仏塔や方形の城郭が配置されている構図の曼荼羅もあります。

代表的な曼荼羅の種類

その他の曼荼羅

名称(読み方)概要
四種曼荼羅(よんしゅまんだら)大曼荼羅・三味耶曼荼羅・法曼荼羅・羯磨曼荼羅を合わせ「四種曼荼羅」と呼びます。
大曼荼羅(だいまんだら)如来や菩薩の姿をそのまま描いて仏の世界を表現しています。全ての曼荼羅の基本といわれています。
三味耶曼荼羅(さんまやまんだら)仏や菩薩のシンボルとなる持物を仏に置き換えて描いた曼荼羅。阿弥陀如来は蓮華、大日如来は卒塔婆(そとば)、薬師如来の薬壺(やっこ)など。

衆生の救済や慈愛に焦点をあてたものとされています。
法曼荼羅(ほうまんだら)仏が悟りにはいった状態を描いている曼荼羅。文字で描かれることも多く、仏教の真理やそれぞれの仏の智慧を表現しているとされています。
羯磨曼荼羅(かつままんだら)大日如来の他は女尊が描かれている曼荼羅です。

羯磨には行為・所作の意味があり、供養に対して行う行為・所作のことを描いているとされます。
両界曼荼羅(りょうかいまんだら)真言密教でよく用いられる曼荼羅で、胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅を合わせたものです。

それぞれのルーツは違いますが、どちらも大日如来をテーマに描かれているという共通点があります。
胎蔵界曼荼羅(たいぞうかいまんだら)日本密教における最も重要な経典のひとつである「大日教(だいにちきょう)」に基づき、悟りの世界を表現した曼荼羅です。

どんな人も仏になれる素質を秘めており、大日如来からの慈悲で悟りへの道が開かれることを表しているといわれています。
金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら)経典「金剛頂教(こんごうちょうきょう)」に基づき、大日如来の道徳や智慧を表現した曼荼羅です。金剛は最も硬い金属(ダイヤモンドという説も)を意味しており、大日如来の智慧が金剛のように何事にも屈しないことを表現しているといわれています。

月輪を組み合わせるという特徴的な絵柄で、9つの曼荼羅で構成されていることから「九会曼荼羅(くえまんだら)」ともいう別名があります。

上記で紹介した曼荼羅の他にも

  • 別尊曼荼羅(べっそんまんだら:大日如来以外の尊像が中心に配置されているもの)
  • 浄土曼荼羅(じょうどまんだら:阿弥陀浄土のイメージが表現されているもの)
  • 垂迹曼荼羅(すいじゃくまんだら:日本における神道の世界が表現されているもの)
  • 文字曼荼羅(もじまんだら:絵柄ではなく文字で表現されているもの)

などがあります。

曼荼羅を祀っている寺院

国内における曼荼羅は、掛け軸のように飾られ本尊として扱われているケースもめずらしくありません。中には、国宝として大切に祀られている曼荼羅もあります。

京都府 東寺

貴重な曼荼羅を祀っている有名な寺院は、京都府の東寺(とうじ)でしょう。東寺は、日本初の密教寺院でもあります。

平安遷都と共に建立された東寺は、いわば国立の寺院。そんな東寺を託されたのは弘法大師 空海です。空海は、大日如来を境内の中心にすえ、広大な寺域に曼荼羅を表現したいと考えたのではないかと考えられています。

東寺公式HP https://toji.or.jp/mandala/

東寺の講堂に祀られる2種の曼荼羅

東寺の講堂は、密教を広めるために建立されたお堂です。その教えを曼荼羅として空海自らが手がけたとされています。現存する2種の曼荼羅はどちらも国宝に指定され、大切に祀られています。

■羯磨曼荼羅

密教の教えを視覚的に表現している羯磨曼荼羅(いわゆる立体曼荼羅)。絵を抜け出したかのようにリアルな表情で如来や菩薩、明王などが祀られ、弘法大師空海の教えを今に語り続けています。

■両界曼荼羅図 金剛界曼荼羅 ・胎蔵界曼荼羅 (平安時代)

世界初の壮大な構図で描かれた両曼荼羅は、密教の教えを分かりやすく表現したもの。それぞれが理と智慧を伝えているとされます。

私たちの身近にある曼荼羅の一例

密教の教えを分かりやすく表現している曼荼羅ですが、そのデザインの奥深さから仏教以外のものにも変容しています。

塗り絵になった「曼荼羅アート」

「大人の塗り絵」として注目を集めた曼荼羅アート。色を選びながら塗り進める作業により自律神経が整えられるともいわれています。カラーセラピーとしても親しまれる曼荼羅だといえます。

Mandala マンダラアート: 塗り絵 大人 ストレス解消とリラクゼーションのための ペーパーバック

目標設定に使用する「マンダラチャート」

「マンダラチャート」は、曼荼羅のデザインを元にしたビジネスやスポーツにおける目標を設定するシートです。シートは3×3の9マスが描かれたもので、中央に目標を、周囲に手段や戦術を書き入れて使用します。メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が目標達成に向け高校生時代に活用していたことで、一層の注目を集めました。

大谷翔平選手が高校1年の時に書いたマンダラチャート

曼荼羅とは密教の教えを分かりやすくまとめたものであり、奥深い世界感から人々の心を掴む逸品

密教の教えを分かりやすく伝承するために描かれた曼荼羅。種類はさまざまで、どの曼荼羅も意図により構成は異なります。しかし、描かれた絵柄や文字に意味を込め、仏教の世界感や悟りの境地などを表現している点で共通しています。

国宝として祀られている寺院もある中、現代ではカラーセラピーやビジネス、スポーツの目標を達成するためのチャートに曼荼羅のデザインが活用されるなど、その親しまれ方は多岐にわたります。

奥深い世界感を描いている曼荼羅は、今でも人々の心を掴む逸品だといえるでしょう。

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