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読経とは?|読み方と意味、流れや実施される目的について解説

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目次

読経とは仏式の法要で僧侶が経典を読み上げること

読経とは、仏式で開催される法要などで僧侶が経典を声に出し読み上げることです。法要とは、通夜や葬儀だけでなく、四十九日法要や一周忌法要なども含まれます。

読経の読み方をチェック

読経はの読み方は「どきょう」または「どっきょう」、「どくきょう」です。3通りの読み方がありますが、どの読み方でも間違いはありません。

読経は英語で「Buddhist chant」

読経は英語に訳すと「Buddhist chant」となります。この他「sutra chanting (経典詠唱)」も妥当な表現です。

例文1:祖父の法事では、僧侶の静かな読経の声が心に響くいた

In my grandfather’s ritual, the quiet voice of the monk’s sutra chanting touched my heart.

例文2:読経が済み、出棺の時間が迫ると涙があふれた

After buddhist chant, tears overflowed as the time for the casket approached.

読経には様々な種類がある

ひとえに読経といっても、読み上げる僧侶の人数やお経の唱え方などによって呼び方が変わります。

言葉読み方意味
諷経ふぎん複数の僧侶によるお経を読むこと
勤行ごんぎょう朝夕のお勤めとしてお経を読むこと
看経かんきん声を出さずにお経を黙読すること
読誦どくじゅ経文を見ながらお経を唱えること
誦経ずきょう・じゅきょう経文を暗記してお経を唱えること

読経を行う目的

読経は、お釈迦様が説いた「人はどのように生きていくべきか」が記されたお経を様々な方法で読み上げることです。このお経を読むことで仏の教えを心にしっかりと刻み、功徳(くどく)を得られると考えられています。

功徳とは「神仏の恵み」や「良い行い」という意味の仏教用語。功徳を得ることで自分や周囲の人々に良い未来を招く善行に繋がるという教えも、仏教ならではの考え方です。

功徳を得ることが読経を行う目的のひとつだといえます。

読経により得られた功徳を故人に回す

法事や葬儀の場で読経する背景には、読経により得られた功徳を故人に回し向けるという教えがあります。この教えは「回向(えこう)」と呼ばれ、回向があることで故人が極楽浄土へ向かう時の力添えとなると考えられおり、様々な法要で読経されているのです。

より良い毎日を送るため日常的に読経する場合も

読経する機会は、法事や葬儀の場だけではありません。日常的にも仏に手を合わせ、読経することで功徳を得ることに繋がります。近年ではリラックス効果があると考えられ、心を落ち着かせる習慣を築くために読経している方も増えているようです。

読経中のマナー

法要で僧侶による読経が始まったら、静かに拝聴することがマナーです。子ども同伴で参加する場合は、はしゃぎまわったり遊んだりしないよう、注意しましょう。また、読経中には焼香が始まります。火傷をしたり、香炉を倒してしまわないよう気を付けましょう。

読経の後に説教法話を説く僧侶も居るため、その場合も静かに拝聴しましょう。

読経時間は20分程度が目安

読経に必要な時間は、20程度が目安です。しかし、宗派や葬儀の形態(家族葬なのか社葬なのかなど、葬儀スタイル)によっても所要時間は異なってきます。

どの場合でも、一般的には読経開始後10~15分程度たったあと、焼香が開始されます。焼香の順番は、故人に最も近い家族、親族、弔問客の順番に実施されますが、通夜会場が自宅である場合、回し焼香となり、順番が前後することもあります。

途中で足を崩してもOK

会場が座敷であれば、履き物をぬぎ会場に入ることもあるでしょう。その場合は、儀礼の一つでもある正座で参加することが望ましいですが、しびれや痛みが出た際は途中で足を崩すことも問題ないとされています。もちろん、ケガ等で正座できない場合は椅子を用意してもらったり、正座でない体制での参加も問題ありません。

読経後はお布施を渡す

読経が終われば、お布施を渡しましょう。このお布施には「お勤めの謝礼」の目的があり、この他「お食事代」の意味も兼ねています。他にも、自宅まで僧侶に出向いてもらう場合は「交通費」を、宿泊が伴う場合は「宿泊費」も喪主が負担する必要があり、同じタイミングで手渡しましょう。

各宗教の経典を紹介

お経とひとえにいっても、様々な種類があります。代表的なお経とそのお経を読む宗派をご紹介していきます。

経典の種類読み方特徴主な宗派
般若心経はんにゃしんぎょう摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃはらみたしんぎょう)、または般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみたしんぎょう)が正式名称で、誰もが聞いた事があるほど、認知度が高い。真言宗・天台宗・曹洞宗・浄土宗 など
法華経ほけきょう妙法蓮華経(みょうほうれんげきょう)が正式名称。日蓮聖人が大切にした、お経のひとつ。命ある全てのものに「仏の心がある」と説かれている。天台宗・日蓮宗
華厳経けごんきょう毘盧遮那仏について書かれた経典で、毘盧遮那仏として最も有名な仏道が「奈良の大仏」である。華厳宗
無量寿経むりょうじゅきょう序・本論・結語の三部四章から構成されている。そのため経が長い。「大経」とも呼ばれている。浄土宗・浄土真宗・時宗など

お経の種類は本当に多く、八万四千ほどもあるといわれています。気が遠くなるような数がありますが、どのお経もお釈迦様の死後、弟子たちによって創り上げてこられた尊いものです。

法要は、故人や喪主の信仰している宗派の考えで進められますから、当然読経する内容も各家庭により異なります。初めて耳にするお経であっても静かに拝聴することを心がけましょう。

読経とは仏の教えを様々な方法で読み上げ、功徳を得ること

読経により得られた功徳は、故人へ回し(回向)極楽浄土へ向かう力添えにできると考えられています。20分程度が一般的な読経の所要時間ですが、心を落ち着かせ僧侶の声に耳を向けましょう。

また、法要時だけでなく日常にも読経を取り入れたいと考えている場合は、経文を読み意味を理解することからスタートするとよいでしょう。

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