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認知症高齢者グループホームはどんなところ?受けられるサービスや費用・メリット・デメリット・入居できる人の条件を解説

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目次

認知症高齢者グループホームは認知症の高齢者が暮らす施設

認知症高齢者グループホームとは、認知症の高齢者がユニットに分かれて共同生活をする施設です。1ユニットは5~9名が定員で、一つの施設は3ユニットまでと定められています。

ユニットは個室、トイレ、浴室、食堂がある生活空間です。利用者はそこで寝泊まりし、介護者の手助けで買い物や食事作りなども行います。また施設によっては、レクリエーション活動もあります。

2000年の介護保険法制定により設立された

認知症高齢者グループホームは、2000年の介護保険法制定により設立されました。

老人福祉法によりますと、65歳以上の認知症と診断された高齢者が共同生活を営む住居とされています。その数は年々増加傾向です。

日本全国にある

認知症高齢者グループホームは、日本全国にあります。地域によって異なりますが、地域住民に向けた認知症啓発活動として、認知症の相談や支援の他、認知症カフェを運営しているところも存在します。

こうした地域密着型のサービスは、徐々に各地に広がっていく傾向です。

事業者型とオーナー型がある

認知症高齢者グループホームの経営主体は、事業者型とオーナー型があります。

  • 事業者型:土地所者は土地のみを事業者に貸し、事業者がそこに建物を建てて施設を運営する。
  • オーナー型:土地所有者が建物を整備し、事業者に貸す。

どちらも地方自治体が事業者を選定し、補助金審査などを行った上で、収支計画や事業内容もチェックするので、事業者の質は保証されます。

認知症高齢者グループホームにかかる費用や受けられるサービス

仮に親御さんを認知症高齢者グループホームに入居させるとしたら、気になるのは費用やサービスではないでしょうか。ここでは初期費用や認知症に特化したサービス、日常生活の見守りや医療との関連についてご紹介します。

初期費用がかかる

認知症高齢者グループホームに入居するには、初期費用として一時金がかかります。介護度、地域によっても異なりますが、0~数百万円です。それに加え、月額費用は大体10~15万円くらいです。

1割負担、ユニットが1つの事業所の料金の一例を以下に挙げますので、参考にしてください。

  • 1ヶ月の共通の金額
家賃食費水道光熱費管理費日用品費
50,000円40,500円20,000円15,000円6,000円
  • 介護度別の1ヶ月の費用
介護度要支援2要介護1要介護2要介護3要介護4要介護5
介護サービス費の自己負担額22,650円22,770円23,850円24,540円25,050円25,560円
合計金額154,150円154,270円155,350円156,040円156,550円157,060円

認知症に特化したサービス

認知症高齢者グループホームでは、認知症に特化したサービスを行います。以下にその例を挙げましょう。

  • 少人数のユニットで生活(認知症の人は大人数を把握できないため)
  • 料理や買い物の補助
  • 地域での活動

地域での活動の事例です。

  • 地域の人と将棋や囲碁、麻雀やカラオケなどを楽しむ。
  • 持ち込み自由のカフェスペースでの交流
  • ヨガ教室や体操教室
  • 認知症に関する相談
  • アロマケア
  • 親子料理教室
  • お茶会

日常生活の見守り

認知症高齢者グループホームでは、必ず職員が活動を見守ります。たとえば、料理や買い物といった日常生活でも、一人にさせることはありません。そのため、万が一の事故を防ぐこともできます。

出来ることは、本人が担うようにしながら、出来ないことは職員がさりげなく手助けするので安心です。はりきりすぎてケガしたり、精神的な負担になったりしないように気を配ってくれます。

医療と看取り

認知症高齢者グループホームは、基本的には元気な方が入居する場所なので、看護師の配置は義務付けられていません。しかし、最近は看護師の配置、訪問看護ステーションとの連携を行う施設も増えてきました。

看取りについても、ホームにより異なりますが、看取り加算のあるところだと行っている可能性が高く、医療体制同様に医師や看護師との連携が取れている施設が増えている傾向です。

いずれも希望するホームに問合せてみることをおすすめします。

認知症高齢者グループホームのメリット・デメリット

認知症高齢者グループホームには、どんなメリット・デメリットあるでしょうか。ここでは、3つのメリットと2つのデメリットをご紹介します。

認知症高齢者グループホームのメリット

まずはメリットです。サービス内容や人数、場所についてのメリットが挙げられます。

認知症に合うサービスを受けられる

上記で説明しましたように、認知症に合うサービスを受けられるのは、認知症の人や家族にとってありがたいことです。これ以上症状が進まなくなる可能性が考えられます。

また、スタッフは認知症に関する理解が深いので、認知症の人と関わるノウハウを心得ています。家族としても安心でしょう。

少人数なので顔を覚えやすい

こちらも前に説明しましたように、1ユニットが5~9人と少人数なので、コミュニケーションを取りやすいでしょう。

認知症の人は大人数だと、顔や名前を把握しきれなくなるので、落ち着いて生活できなくなってしまいます。その点で考えますと、5~9人は認知症の人が落ち着いて生活のにちょうど良い人数です。

家の近所なので家族が訪ねてやすい

たいていの認知症高齢者グループホームは、入居者が住む地域にあります。そのため、家族も訪ねて行きやすい距離です。

また、ホームによっては、家族と楽しめるイベントを行うところもあります。入居者にとっても、家族にとっても思い出深い時間を過ごせそうです。

認知症高齢者グループホームのデメリット

メリットが多い認知症高齢者グループホームですが、残念ながらデメリットもあります。費用や医療ケアについてです。

比較的費用が高め

費用については、すでにご紹介しましたが、他のホームと比べると比較的高いです。

しかし、少人数制で手厚く見てもらえるのであれば、少々高くても納得できると思う方もいらっしゃるでしょう。

医療ケアが必要になったら退所しなければならない

医療ケアに関しても、先ほど説明した通りです。そのため、残念ですが、医療ケアが必要となれば、ホームを退去して病院や医療体制の整っている施設に移される可能性があります。

ただし、前の部分で説明しましたとおり、ここ数年は医療ケアや看取りと連携するホームも増加傾向です。

認知症高齢者グループホームに入居できる人の条件

最後に認知症高齢者グループホームに入居可能な人の条件です。主な条件は、65歳以上でホームのある地域に住民票がある、要支援2以上、共同生活に支障がないことです。

65歳以上でホームのある地域に住民票がある

認知症高齢者グループホームは、市区町村が運営する地域密着型サービスの一つ「認知症対応型共同生活介護」なので、そこに住民票があることが必須条件です。

入居の際は、施設に住民票を提出することになっています。

要支援2以上

要支援2以上となっていますので、認知症高齢者グループホーム入所のためには、認定を受けなけばいけません。

要支援2は、要支援1の人よりも足腰が弱っていて、トイレや食事は介助なしでできますが、身の回りのことは介助が必要という状態です。認知症が少し進んだ状態と考えても良いでしょう。

共同生活ができる

共同生活に支障のない人の基準は、施設によっても異なります。たとえば、感染症にかかっていない、共同生活を乱す行為をしないなど。

入居前に希望する施設で相談することができますので、基準について尋ねてみてください。

まとめ:認知症高齢者グループホームは認知症の人が心穏やかに過ごせる施設

認知症高齢者グループホームは、介護保険制度によるサービスです。認知症の高齢者が住民票のある地域で共同生活を送ることにより、認知症の進行を遅らせるという目的のもとに設置されています。

認知症の専門知識のあるスタッフによる介護、少人数のユニットで過ごせることで、認知症の人たちは、安心して生活できるでしょう。

費用は初期費用を含め、施設、介護度数により異なります。希望する施設に問合せてみてください。

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