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ご尊父とは|意味を知り敬意を込めて使いたい

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ご尊父(ごそんぷ)とは相手の父親を敬った言葉

ご尊父とは第三者の父を敬って使う言葉です。国語辞典には「相手の父を敬って言う語」とあります。

葬儀のような礼儀作法を重んじる慎んだ席でよく使われますが、日常会話ではあまり使われません。

葬儀関連で良く使われる「ご尊父」

ご尊父は葬儀関連の席で良く使われます。弔電、弔辞、お悔やみの言葉などにおける使い方を例文を踏まえて説明しましょう。

弔電、弔辞で用いる

弔電や弔辞を受け取る人の父を「ご尊父」と表現します。突然の知り合いの父の訃報を聞きながらも、葬儀にはさまざまな事情で参列できない場合もあるでしょう。そんなときに打つのが弔電です。

弔辞は葬儀の際に述べる故人へのお別れの言葉です。葬儀の規模にもよりますが、1~3人の故人との関係の深い人が述べることが一般的です。長くもなく短くもない2~3分で読める1000字位の文が常識的です。

弔電、弔辞の例文

弔電の例文

ご尊父様のご逝去は耳を疑うものでした。長年、公私ともにお世話になり誠に感謝しております。すぐにでもご家族の皆さまのもとに行きたいのですが、諸事情により叶わぬため、遠方の地より心からご冥福をお祈り申し上げます。

弔辞の例文(冒頭部分)

○○様のご尊父様である××様は長い間、○○様の古くからの友人である私に優しく時には厳しく、愛情をもって接してくださいました。○○様のお宅に行くといつも笑顔で迎えてくださったお姿が今でも目に浮かびます。そんなお顔がもう見られないかと思うと悲しくてたまりません。ご冥福をお祈りいたします。

相手に送るお悔やみの言葉

父を亡くした知り合いにお悔やみの言葉をかける際にも使います。

相手は悲しみでいっぱいになっている状態でしょうから、余りにも多くのことを話したり、聞いたりするのは控えたいものです。敬意を表す「ご尊父」という言葉を用いてできるだけシンプルで丁寧に伝えましょう。

メールで使うこともできる

知り合いの父の訃報を聞いてメールを出す際にも使える言葉です。ご尊父とは敬意を表す言葉なので、相手に失礼にならない丁寧なメールになります。

またメールでの言葉は、時に冷たい感じに受け取られることもありますが、ご尊父を使うことでどこか温かみを感じられる文章にもなるでしょう。

相手に送るお悔やみのメールの例文

お世話になっております。この度ご尊父様のご逝去を知り驚きました。私も父を亡くしたばかりですので、○○様のお気持ちをお察しいたします。諸事情により、ご葬儀にお伺い出来ずに申し訳ございませんでした。遠方よりご冥福をお祈りいたします。

ご尊父様のご逝去で、さぞかしお辛いのではないでしょうか。諸事情でお通夜、告別式に参加できず、申し訳ございませんでした。○日にはそちらにお伺いしますので、お線香をあげさせてください。ご尊父様のご冥福をお祈りいたします。

ビジネスマナーとして使う

ビジネスで弔電を出す場合も「ご尊父様」を使用するのが慣例です。ビジネスマナーとして、取引先や仕事相手に失礼のないように尊敬語である「ご尊父様」を使いましょう。

ビジネスシーンでの例文

ご尊父様のご訃報に弊社一同、謹んで哀悼を申し上げます。ご生前は○○様同様、弊社にご協力を頂き誠にありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。

英語でご尊父は「your father」

英語でご尊父は「your father」と訳されます。英語には日本語のように相手の父に対する敬語の表現はなく、どのような場面においても第三者の父親は「your father」です。

英語では他の単語で敬愛の意味をこめる

英語にご尊父という表現はなく、第三者の父は「your father」で統一します。英語で尊敬の意味を込めた言葉を使うには、他の単語を使って敬愛のこもった文章を作りましょう。

たとえば、「ご尊父様のご逝去にお悔やみ申し上げます」という文章を英語にすると下記のような表現です。condolencesは哀悼のことばと訳され、pleaseを使って丁寧な表現にしています。

Please accept my condolences on your father`s death.

相手を敬う意味の言葉は日本語独特

上記のように英語は文章として、相手を敬う気持ちを表せます。しかし、日本語のご尊父のように一言で相手の父親への敬意を表す言葉はなく、すべて「your father」です。どちらが良いとはいえませんが、一言で相手を敬う気持ちが表れる言葉は日本語独特の響きでしょう。

your fatherの場合は、組み合わせる単語によっていろいろな意味に使えますが、ご尊父は相手の父親への敬意をもった表現以外には使えません。ここに日本語と英語の第三者の父親に対する表現の違いがあります。

他にもある縁のある人の親を表現する敬意のこもった言葉

縁のある人の親に対して敬いの意味がある言葉は、他にもあります。今回は第三者の母を敬う「ご母堂」、妻の父を敬う「ご岳父」を紹介しましょう。

ご母堂(ごぼどう)は相手の母を敬う言葉

ご母堂は国語辞典によりますと「他人の母親を敬って言う語」です。

葬儀のような慎んだ席で使う言葉で日常会話では使いません。つまり、ご尊父の母親版です。

ご岳父(ごがくふ)は相手の妻の父を敬う言葉

ご岳父はご尊父と混同されやすい言葉ですが、ご尊父は第三者の父親、ご岳父の方は第三者の義理の(妻の)父親を指す言葉です。国語辞典には「妻の父に対する敬称」と言う記載があります。

ご尊父同様、日常会話ではあまり使われません。葬儀など、かしこまった席で使うことが多いです。

まとめ:相手を敬うことがコミュニケーションにつながる

ご尊父は第三者の父親を敬意をもって表現する言葉です。日常会話では使いませんが、葬儀などのかしこまった席やお悔やみの言葉ではよく使われます。覚えておくと、今後のお付き合いやビジネスシーンでも役に立つでしょう。他に第三者の妻の父を指すご岳父、第三者の母を指すご母堂も合わせて覚えておくことをおすすめします。他人の親を敬意をもって表現する言葉は日本語独特で、相手を敬うことで良いコミュニケーションにもつながるものです。後世に残したい日本語といって良いのではないでしょうか。

出典:「現代国語例辞典」小学館

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