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輪灯とは?|意味や宗派による違い、選び方を解説
「輪灯」とは浄土真宗で使われる灯火具のひとつ
「輪灯(りんとう)」とは、浄土真宗で使われる仏具の一種。お墓の本堂や仏壇内に吊るして照明に使われる、真鍮製の灯火具です。油や煙よけの傘をつけた釣り具に、油皿をのせる皿に輪をつけたものが対で用いられます。
輪灯は無明の闇を照らす智慧の光
仏教において灯明(とうみょう)は、「無明の闇を照らす智慧(ちえ)の光」とされ、重要な供養のひとつとされています。灯明を照らす仏具には「輪灯」のほかにも「燭台」や「灯篭(とうろう)」などがありますが、浄土真宗では「輪灯」を用いるのです。
輪灯は宗派によってデザインも異なる
輪灯は浄土真宗で使われる仏具ですが、宗派によって形状が決まっています。選ぶ際は誤ったものを選ばないよう注意しましょう。
本願寺派は「菊輪灯」
浄土真宗本願寺派では、皿と輪の部分に菊の花が装飾された菊輪灯を用います。本願寺派の宗紋である藤の装飾が入ることもあり、華やかなデザインのものが多く存在します。
真宗大谷派はシンプルな「丸蔓輪灯」
真宗大谷派では、装飾のない丸蔓輪灯(まるつるりんとう)を使用します。油を乗せる皿に輪がついただけの、非常にシンプルなデザインが特徴です。本山輪灯と呼ばれることもあり、傘から輪が直接つながれるため、他の輪灯に比べて低めのことが多いです。
真宗高田派では「桐輪灯」
真宗高田派では、傘と相吊部分に桐の装飾が入った「桐輪灯」が用いられます。真宗高田派は宗紋にも五七の桐が使われています。
真宗佛光寺派は「藤輪灯」
京都の佛光寺を本山とする真宗佛光寺派(しんしゅうぶっこうじは)。この宗派の輪灯は「藤輪灯」を使用します。傘と相吊には藤の模様が入っており、きらびやかな印象を持っています。
真宗興正派では「牡丹模様」
真宗興正派(しんしゅうこうしょうは)は、京都の興正寺(こうしょうじ)を本山とする浄土真宗の一派。この真宗興正派の輪灯は「牡丹輪灯」と呼ばれ、牡丹の装飾が施されているのが特徴です。
輪灯を選ぶ時は仏壇の大きさにも注意
輪灯を選ぶ際は、仏壇のサイズに合ったものを選ぶ必要があります。輪灯を設置するのに適した仏壇は、一般的には床に置くタイプの台付仏壇と言われています。
輪灯はサイズやデザインに合わない場合は省略することも可能です。家具調仏壇や上置仏壇といったスペースの取れないものの場合は、無理に飾る必要はありません。