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副葬品に入れて良い物と悪い物とは?

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副葬品とは故人と共に棺に納める品

副葬品とは、葬儀で故人を納棺する時に棺に入れる品のことで、故人の愛用品や所縁のある品などを納めるのが一般的です。

日本では遺体の9割以上が火葬されるので、副葬品は火葬することを踏まえて選ぶ必要があります。

この記事では、副葬品に適した物と、適さない物、事前に申告が必要な物についても解説していきます。

副葬品は英語で「Grave goods」

副葬品は英語で「Grave goods」と表記します。

Graveは墓なので、文字通り墓に納める物という意味です。

副葬品の習慣は昔から世界中にあり、古代エジプトでは王の墓であるピラミッドから多くの副葬品が出土していますし、中国の兵馬俑の遺跡も副葬品として墓に納められたものです。

副葬品を納めた理由としては、故人の冥福を祈るという現在の目的の他、死者が復活した時のためや故人の権力の大きさを示すためだったとの説もあります。

また、現在の日本の副葬品のように可燃性かどうかということは、特に問題ではありませんでした。

副葬品に適した物

日本では棺に納めた副葬品も、遺体と共に火葬します。

そのため、副葬品選びでもっとも重要なのは可燃性かどうかです。

その中でも、副葬品として適している物を紹介します。

衣類

故人が気に入っていた服は、副葬品として用いられることが多い品です。

故人の上からかけたり、死装束として着せる場合もあります。

また、故人が生前に巡礼をしていた場合は、その際に着用していた巡礼服を納めることもあります。

仏教ではあの世で仏になると言われているので、巡礼服は旅立ちに相応しい副葬品と言えるでしょう。

花(別れ花)

祭壇の周囲に飾った供花や、花祭壇に使われた花などを、別れ花として故人の周囲に納めることがあり、これを別れ花と言います。

基本的に副葬品は納棺の際に納めますが、出棺の儀式で別れ花を手向ける際に棺に入れてもかまいません。

故人への手紙

遺族や親族、親しい友人などが故人に宛てた手紙も副葬品として適した物の一つです。

手紙には故人との思い出や感謝の気持ちを書き、故人の冥福を祈る内容にすると良いでしょう。

手紙を入れる場合は喪主や遺族に一言伝えることも大切です。

特に遺族が故人との関係性を把握していない人の場合は、遺族に不信感を与える可能性があるので、故人との関係も伝えて了解を得るようにしましょう。

故人の写真

故人の生前の様子がうかがえる趣味や仕事の写真なども、副葬品として相応しい品です。

遺影にできる写真は1枚だけなので、故人の素顔が垣間見える写真があれば、何枚か入れると良いでしょう。

御朱印帳

御朱印帳は寺院を参拝した時に御朱印をいただくためのもので、生前に徳を積んだ証ともいえる物です。

また、御朱印帳を故人と共に火葬すると、あの世で幸せになれるという説があるので、副葬品としても好まれます。

副葬品に適さない物

副葬品に適さない物は、燃えにくい物に加えて、遺体を傷つけたり、火葬炉内で事故を引き起こす原因になるような物です。

たとえ、故人が身に着けて愛用していた物であっても、これらに該当する物は副葬品としては納められません。

眼鏡、時計、アクセサリー

眼鏡や時計、アクセサリーなどは、燃えにくいので副葬品としては適しません。

いずれも日頃から身に着ける物で故人の愛用品とも言える品ですが、火葬で焼き切ることが難しく、身に着けた部分の遺体が焼け残ってしまう可能性があります。

これらは火葬後に遺骨と一緒に骨壺に納めても良いでしょう。

革製品

革製品も燃えにくいため、副葬品には適しません。

革の素材や加工の方法によっては、革から油が出て遺骨を汚してしまったり、有害なガスが発生したりする可能性があります。

お金

お金を故意に傷つけることは「貨幣損傷等取締法」という法律で禁止されているので、紙幣や硬貨を副葬品にすることはできません。

日本では、この世とあの世とをつなぐ三途の川が信じられていますが、川の渡り賃としてかつては硬貨を副葬品にすることがありました。しかし、現在は違法となるので注意が必要です。

葬儀社が紙に印刷したお札を用意していることがあるので、確認すると良いでしょう。

カーボン素材を使ったスポーツ用品

ゴルフクラブや釣り竿、ラケットなどのスポーツ用品で、カーボン素材のものは燃えにくいうえに、火葬中に発生した粒子が火葬炉の故障を招く原因になることもあります。

カーボン素材以外で作られた物も、大型のスポーツ用品は副葬品としては適しません。

生存者が写っている写真

現在、生きている人が写っている写真を火葬することは縁起が悪いとされているので、避けましょう。

周囲の環境に害を及ぼす恐れがあるもの

プラスチックやビニール製品のように有毒ガスが発生するものや、厚い本やぬいぐるみのように大量の灰が生じるものは、火葬場の周辺環境に悪影響を及ぼす恐れがあることから、副葬品としては相応しくありません。

火葬場によっては、これらを副葬品にすることを明確に禁じているところもあります。

爆発の危険があるもの

スプレー缶や缶詰、ライターなどは火葬中に爆発の恐れがあるため、遺体はもちろん、火葬炉を傷つける恐れもあります。

故意にこれらを入れて、火葬炉が破損した場合は賠償責任を問われる可能性もあるので、絶対に入れないようにしましょう。

事前に申告が必要な副葬品

副葬品として相応しいかどうか分からない品については、事前に葬儀社や火葬場に確認することをおすすめします。

ペースメーカーのような医療器具

ペースメーカーは火葬中に爆発の恐れがあるので、事前に申告する必要があります。

体に埋め込んでいて取り外すことができない場合も、事前に伝えることで事故のリスクを抑えることができます。

食品

故人が好物だった食品や飲み物を入れる場合は、事前に申告して入れて良いかどうかを確認しましょう。

特に水分が多い食品は、火葬の妨げとなり火葬時間が長くなる可能性があります。

また、包装にプラスチックやビニールが使われているものも避けましょう。

お酒を入れる場合は、ビンや缶ではなく紙パック入りの少量のものを選びましょう。

まとめ

副葬品は、故人への最後の贈り物です。

生前使っていた愛用品を納めるだけでなく、故人への気持ちを込めた品を選ぶのもおすすめです。

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