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【例文付き】隠居の意味は?使い方・類義語・年代や隠居後の生活をご紹介

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目次

隠居とは職を退き世間から身を引くこと

隠居とは一線から退き、世間から身を引くことです。かつての民法には隠居制度がありました。

また、隠居している人を「ご隠居」と呼ぶこともあります。

民法に隠居制度があった

昭和22年に改定される前の民法旧規定には、親族や相続に関する規定がありました。そこに隠居制度があったのです。

民法旧規定によりますと、戸主が生前に家督を相続人に譲ることとあります。相続人は、先代の跡を継ぐ人のことです。

当時の隠居は下記の2種類がありました。

①戸主が60歳以上で、行為能力のある家督相続人に継承させる普通隠居

②戸主が病気などの事情で行う特別隠居

隠居している人を「ご隠居」と呼ぶこともある

隠居している人のことを接頭語「ご」を付けて「ご隠居」と呼ぶこともあります。また、さんをつけて「ご隠居さん」と呼ぶことも。

隠居の使い方

隠居の使い方は、文に当てはめた方がわかりやすいものです。それぞれの意味別の例文をご紹介します。

隠居の例文

ここでは、仕事から退く意味の例文と隠居している人を指す「ご隠居」を使った例文をお届けします。

仕事から退くという意味での例文

・会社員だった父は、定年を迎えた65歳で隠居しました。

・母は50代で隠居してハワイに行くと言っています。

・定年前に始めた私の隠居生活は早10年です。

・兄は30歳で隠居する準備をしています。

・父母は田舎で畑を耕しながら、隠居生活をしています。

「ご隠居」を使った例文

・隣の家に住むご隠居さんは、毎日碁を打っています。

・私の祖父は「ご隠居さん」と呼ばれるのを嫌がります。

・父はよくAさんのことを「ご隠居さん」と呼んでいました。

・Bさんは社長を退いてからは、「ご隠居さん」として生活したいそうです。

・私は近所のご隠居さんとおしゃべりするのが楽しみです。

隠居の類義語と使い方

隠居には類義語があります。ここでは引退、リタイア、退任を例文を交えてご紹介します。

引退

引退とは、役職や地位から退くことです。スポーツ選手が現役から退く時によく使います。

例文

・体操選手のCさんは、オリンピックで金メダルを受賞した後、引退しました。

・野球選手は引退後、スポーツキャスターになったり、チームコーチに就任したりします、

・アイドルのDさんは、引退公演で号泣していました。

・社長の引退に伴い、人事が大きく変わりました。

・祖父は長年務めた大工の棟梁を引退しました。

リタイア

リタイアは引退するという意味の英語です。スペルは「retire」

例文

・私は3年前にリタイアして、家を処分しました。

・兄はリタイアした後に実家に帰り、動物と共に暮らしています。

・父はリタイア後に別荘を購入しました。

・芸能界をリタイアして、普通の主婦になりたいと思います。

・足のケガのためにサッカー選手をリタイアした彼は、監督として頑張っています。

退任

退任は任務や役目を退くことです。

例文

・彼の父は、任期満了のために市長を退任しました。

・Fさんは、官房長官退任後に政界から引退しました。

・昨年、祖父は学園理事長を退任しました。

・彼は社長を退任した後に相談役に就任しました。

・会社の幹部は、不祥事の発覚で退任を迫られています。

隠居は何歳から?

ここからは、隠居の年齢について説明します。

隠居は何歳からという規定はありません。人それぞれの考え方によります。

定年年齢の65歳からというケース、若い年代に隠居したケースをご紹介します。

定年の65歳から

65歳で定年を迎えて隠居するパターンがあります。定年=隠居という考え方です。

人にもよりますが、65歳まで勤めてその後は、再就職せずに隠居するケースがあります。隠居後は、地域の活動を支えたり、趣味を楽しんだりする方もいらっしゃいます。

中には、何もせずに家でのんびりするという方、時々家族や友人と旅行を楽しむという方も。

他には、退職金で家を建て替える、リフォームする、前から住みたかったところや静かな場所に引っ越すというケースも考えられます。

若い年代で隠居した人もいる

20代という若い年代で隠居するケースも存在します。20代で隠居した人の話をご紹介します。

20代で隠居を考えたきっかけは、家賃のために働くことでストレスを感じたことだそうです。そこで、考え方を変え、郊外の家賃の安いアパートに住み、アルバイトは週2回という隠居生活に。

その結果、週2回の7~8万でまかなえる生活を始め、ストレスなく楽しんでいるそうです。

隠居後の生活

隠居後の生活も人それぞれです。かなり遡って江戸時代の隠居生活、40代で田舎に移住、台湾に移住した例をご紹介します。

江戸時代の隠居生活

江戸時代は、高齢化社会に近づいていました。50代で亡くなる方もいましたが、70代80代で元気な人も多かったようです。

そんな時代に40代で隠居した「翁草」の作者、神沢杜口(かんざわとこう)がいました。

生まれは1710年、亡くなったのは1795年なので、85歳まで生きたことになります。

40代で隠居した後は、転居を繰り返しながら、「翁草」を書いていたと言われています。

40代で田舎に移住

40代で田舎に移住して、自給自足の生活を行っている人もいます。

その方は、かつては都会で暮らしていましたが、分刻みのような生活に疲れ、昔からあこがれていた田舎暮らしに踏み切ったそうです。

車を手放し、敷地内の畑で野菜を育てる生活なので、お金をかけずに暮らせるようで、月の生活費は5000円ほど。

周囲にも移住者が多く、コミュニケーションを取りながら、楽しく暮らしているようです。

台湾に移住

20代で隠居した男性は、現在は台湾に住んでいるそうです。

台湾は多民族社会なので、わりと住みやすく、個人を認め合う社会になっているといいます。そのため、隠居生活も送りやすいということです。

現在は、台湾で週2日ほど、日本向けのガイドブックを書く仕事をしているようです。

この方は週5日働くこともないという考え方を貫き、お金のみに縛られない生き方を選んだそうです。

まとめ:隠居は世間から退くこと・考え方は人それぞれ

隠居とは、仕事の第一線から退き、世間から退くことです。隠居した人を「ご隠居」と呼ぶこともあります。

そんな隠居の年齢は特に定められていないので、何歳でも大丈夫です。実際、20代で隠居した方もいらっしゃいます。

隠居後は田舎に移住して自給自足生活を送ったり、台湾に行ってマイペースに生活したりしている方も存在します。

このように、隠居は人それぞれの考え方によって異なります。ご自身なりの隠居を考えてみてください。

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