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【動画付き】盆踊りとは?有名な曲・企画する際の注意点・歴史・音頭とのちがいなどを解説
盆踊りとはご先祖様の霊を送り出す行事
盆踊りとは、お盆の時期にご先祖様をお迎えして一緒に過ごすイベントの一つです。ただ踊るのみでなく、お盆にご先祖様を想って踊ることに意味があります。
元々は念仏踊り
盆踊りの元は、仏教の「念仏踊り」と言われています。この踊りは、念仏を唱えながら踊ります。のちに踊る人と唱える人が別々になった「踊り念仏」に発展したという説が有力です。
この「念仏踊り」や「踊り念仏」がお盆の行事と結びついて、現代の盆踊りになったと考えられています。
盆踊りで有名な曲
盆踊りで有名な「炭坑節」「東京音頭」「河内音頭」の他、子供に人気がある曲をご紹介します。
炭坑節
「月が出た出た…。」で有名な炭坑節です。
福岡県に伝わる日本の民謡で、夏祭りの盆踊りソングとしても有名。明るくわくわくするような歌詞と曲調です。
元々は、三井田川炭坑の女性労働者が歌っていた「伊田場打選唄」でした。
東京音頭
「踊り踊るなら…ああ東京音頭」で有名な曲です。こちらも明るく素朴な歌詞や曲調が万人に喜ばれるでしょう。
元々は、丸の内界隈を活性化させるPRソング「丸の内音頭」でした。
河内音頭
河内音頭は、河内地方の盆踊りで踊られてきた音頭の総称です。成り立ちは諸説ありますが、河内音頭として支持されているのは、北河内で歌われた「交野節」がルーツという説です。
子供に人気の曲
子供に人気の曲もご紹介します。しまじろうやアンパンマン、ドラえもんといった人気者の曲が人気で、保育園の夏祭りなどで扱われることが多いです。
しまじろう音頭
しまじろうは、ベネッセのキャラクターで保育園児や幼稚園児に人気です。この曲は、明るいノリの良さが子供たちを楽しませています。
アンパンマン音頭
アンパンマンも根強い人気のあるキャラクターです。聴き覚えのある歌詞やリズムで楽しく踊れます。
h4踊れどれドラドラえもん音頭
踊れどれドラドラえもん音頭2007
ドラえもんも大人や子供に人気のキャラクターです。明るく覚えやすいメロディーラインが子供を楽しませてくれます。
盆踊りを企画するポイント
近所や保育園などの夏祭りで盆踊りを企画する際、気を付けるポイントです。子供にどのように教えたらよいか、曲選びやコロナ対策などが挙げられます。
子供への教え方
この動画は、アンパンマン音頭の振付です。教える際の参考にしてください。
子供に教える際のポイントです。
- 踊りたい曲を皆で聴く。(全体を通して)
- 立ち位置などを決める。
- 曲を聴きながら振付を考えるか、実際にある振付を指導者が覚える。
- 子供たちに部分的に教える。(特に難しいと思われるところは何度も繰り返す。)
- 1日1回は踊るようにする。
- リハーサルを行う。
覚えが早い子、遅い子と差が出てきます。どちらかに合わせることはできないので、平均的なペースが望ましいです。ただ、取り残される子がいては楽しいイベントが台無しになります。
ペースの遅い子には、付き添ってあげたり、練習の機会を設けてあげたりといった工夫が必要です。
曲選び
曲選びは重要です。老若男女が好むものを上記に挙げた人気の曲を参考に選びたいものです。
どんな曲が良いか、参加者にアンケートを取るのも良い方法です。または、いくつか曲をピックアップして話し合いで決めることもできます。
上記でご紹介した以外にも人気曲はあります。万人に喜ばれそうなPOP曲です。
- ダンシングヒーロー
- 恋するフォーチュンクッキー
コロナ感染対策
コロナ感染対策も重要な課題です。以下にポイントを挙げます。
- 消毒液を設置し、必ず消毒を行う。
- 体温を測れる場所も設置する。
- マスク対応を徹底する。
- 踊る際に人と人との距離を取る。
- 感染拡大の場合は、オンライン大会にするなど臨機応変に対応する。
盆踊りの歴史
盆踊りの歴史も知っておきたいものです。念仏踊りや盂蘭盆会との結びつき、江戸時代の交流場に関する情報をお届けします。
始まりは平安時代中期の念仏踊り
始まりは平安時代中期の念仏踊りという説が有力です。
念仏踊りは、死者への供養として、空也(くうや)上人が始め、一遍(いつぺん)上人が広めたといわれています。
出雲の阿国が創作したとされる歌舞伎踊りも念仏踊りだったという説が有力です。約700年前に書かれた国宝「一遍聖絵」にも念仏踊りの様子が描かれています。
やがて、風流踊念仏として民衆の間でも広まりを見せました。
先祖を供養する盂蘭盆会(うらぼんえ)と結びついた
念仏踊りが先祖を供養する※盂蘭盆会と結びつき、現在の盆踊りの形になったといわれています。
1400年代には、盆踊りのような形があったようで、お盆に風流踊りを踊ったという記録が残されています。室町時代以降になると、派手な踊りが風紀を乱すとされ、何度か禁止令が出されたこともありました。
何らかの形で、この風流踊りが変化し、現在の盆踊りになったと考えられます。
※盂蘭盆会:お盆の正式名称
江戸時代以降は人々の交流の場に
江戸時代以降、盆踊りは娯楽としての要素が強まり、人々の交流の場になりました。当時は娯楽が少なかったことも影響していると考えられます。
男女の出会いの場になったり、憂さ晴らしに楽しむ場になったりしました。誰でも手軽に楽しめるという特長から、地域活性化にもつながったと考えられます。
盆踊りと音頭の違い
ここでは、盆踊りと音頭の違いについて考えてみます。音頭は演奏方法で、盆踊りは音頭に合わせた踊りです。
音頭は演奏方法のひとつ
音頭は、日本民謡の演奏方法の一つです。掛け合い形式の唄もその一つと考えられています。
複数の人々の動きを統一させるのにも役立つので、盆踊りにも使われます。音頭がつく盆踊りの曲が多いのもそのためです。
例
- 伊勢音頭
- 相川音頭
- 河内音頭
- 東京音頭
など、多数の音頭があります。
盆踊りは音頭に合わせて踊る
盆踊りは、音頭に合わせて踊ります。リズムに合わせて手拍子をしたり、右足を出したら右手、左足を出したら左手というナンバ歩きをしたりします。
また、音頭の歌詞に合わせた動きをするので、歌詞を理解していると踊りやすいものです。音頭によって、踊りやすいもの、難しいものがあります。
日本三大盆踊り
盆踊りには、日本三大踊りと言われる踊りが存在します。西馬音内盆踊り、郡上踊り、阿波踊りです。それぞれご紹介します。
西馬音内盆踊り(秋田)
西馬音内盆踊りは、年に一度の大娯楽イベントとして、長年地域で親しまれてきました。
そんな西馬音内盆踊りが全国的に知られるようになったのは、昭和10年の「第9回全国郷土舞踊民謡大会」に東北代表として出場したことがきっかけです。見せるための踊りとして、多くの観衆の心を引き付けました。
一度は戦争の影響で中止されましたが、昭和22年には「西馬音内盆踊保存会」が結成されました。以来、全国での公演や後進の指導が続けられています。
昭和56年には、盆踊りとして初めて国の重要無形民俗文化財に指定されました。
郡上踊り(岐阜)
郡上踊りは、城下町郡上八幡で歌い踊られています。さかんになったきっかけは、江戸時代の城主の命令でした。
藩内各地域で踊られていた盆踊りが城下に集められました。城主は、人々に士農工商の身分にかかわらず、盆の4日間のみは無礼講で踊るように指示したのです。以来、城下で盆踊りは、多くの人に踊られるようになりました。
特に7月中旬から9月上旬にかけて33晩の間、踊る日本一長期間の盆踊りは有名です。そのうち8月13~16日の4日間は、徹夜で踊り通します。
阿波踊り(徳島)
「踊る阿呆に見る阿呆・・・・。」で有名な阿波踊りです。知らない人はいないのではないでしょうか。
日本を代表するほど有名な阿波踊りは、徳島県の旧阿波地方で400年ほど前に誕生しました。街中に響く太鼓や鐘の音、人々の掛け声は元気をもらえます。
踊り方は自由なので、めいめいで楽しく体を動かすことができます。こうした踊りは、この地方ならではのものです。
しかし、現在では全国各地の徳島県人会があり、この踊りが日本各地で見られるようになりました。
まとめ:盆踊りは念仏踊りから先祖を送り出すイベントに・現代は人気曲に合わせて楽しめる
盆踊りのルーツは、平安時代中期の念仏踊りと言われています。それが何らかの形で先祖を送り出すイベントの一つである盂蘭盆会(お盆)と結びつき、現在の形になったと考えられています。
現在は昔ながらの民謡はもちろん、人気曲に合わせて子どもから大人まで楽しめるイベントとなりました。
盆踊りを企画する際は、万人の喜ぶ曲選び、子供への教え方、コロナ対策に気を配ると良いでしょう。