本ページはプロモーションが含まれています。
通夜振る舞いの遺族側、弔問客側のマナー、意味や目的をチェック!故人への供養の気持ちを大事にしよう
通夜振る舞いは、通夜の後に食事や酒を出し弔問客をもてなす儀式
通夜振る舞いとは、通夜の後に食事やお酒を出して遺族側が弔問客をもてなす儀式です。遺族や親族、一般の弔問客が参列して通常、1時間程度で終わります。
通夜振る舞いのマナー:遺族側
遺族側における通夜振る舞いのマナーを紹介します。喪主のあいさつ、費用、世話人や親族への気遣いについて取り上げました。
時間になったら喪主があいさつ
開会、閉会の時間になったら喪主があいさつをします。以下はあいさつ文の事例です。喪主は長男、父親の通夜での通夜振る舞いとします。
開会のあいさつ
本日はお忙しい中、父○○の通夜にご参列いただき誠にありがとうございました。皆さまにお会いできて父も喜んでいると思います。長男、遺族代表として心よりお礼を申し上げます。
お忙しいお時間とは思いますが、ささやかなお膳をご用意いたしましたので、箸をつけていただけますと幸いです。
閉会のあいさつ
皆さまのお力沿えのお陰で、無事に父○○の通夜を終えることができました。喪主としましては、感謝の気持ちでいっぱいです。
故人の思い出話は尽きず、名残惜しいのですが、お時間となりましたので、これで閉会とさせていただきます。ご参列していただき、本当にありがとうございました。
尚、明日の葬儀は午前10時から、同じこちらの会場です。よろしくお願いいたします。
費用は一人当たり2000~3000円くらい
通夜振る舞いの費用の目安は一人あたり2000円から3000円くらいです。参列した人全員が参加するわけではないので、おおよその人数の7割くらいに少しばかりプラスした数を注文する場合が多いでしょう。
葬儀会社によっていろいろなプランもあります。たとえば、家族葬10名用プラン、一般葬用プランなど。担当者に相談して適切な費用を考えてください。
世話人や手伝いの親族を気遣う
受付、会計などの手伝いをしてくれた世話人や親族への気遣いも忘れないようにしたいものです。お礼をいうのはもちろんのこと、食事も気を配り、箸をつけやすいように、通夜振る舞いの料理を取り分けておきましょう。
お礼として心づけを渡すのも感謝の意になります。白い封筒に気持ち程度の額のお金をいれ「志」か「御礼」と書いて相手に渡してください。
通夜振る舞いのマナー:弔問客
弔問客側のマナーも知っておきたいものです。参加すべきかどうかの基準、長居やお酒を飲み過ぎがNGであること、言葉遣いの配慮について解説します。
参加すべきかどうかの判断基準
通夜振る舞いの参加は強制ではありませんが、基本的には遺族に声をかけられたら応じるべきでしょう。料理に少しでも箸をつけることで、故人への供養にもなるからです。
しかし、どうにもならないような用がある場合はその旨を伝え、そっと退席しましょう。たとえば、小さい子を預けている、親の介護があるなど、人それぞれのやむを得ない事情は仕方がないです。
長居しない
通夜振る舞いは1時間ほどですが、余り長居をしない方が良いでしょう。特にそれほど親しい間柄でない場合は30分ほどで退席します。退席の際は親族に「お先に失礼いたします」と一言、あいさつをするのがマナーです。
お酒は飲み過ぎない
通夜振る舞いのしめやかな席で、飲み会の飲み放題のような感じで飲み過ぎるのは品がないです。すすめられたからといって、酔っぱらうほどに飲まないようにしましょう。特にお酒好きの人は気を付けてください。
言葉遣いに気を付ける
葬儀や通夜の席同様、忌み言葉は言わないようにしましょう。以下に葬儀の際の忌み言葉を記します。
重ね言葉 | たびたび、いろいろ、重ね重ね、ますます等 |
死を連想させる言葉 | 四九(死や苦を連想させる)、消える、なくなる等 |
不幸の繰り返しを連想させる言葉 | 続いて、再び、繰り返し、再三 |
こういった言葉の他にも、故人の死因を尋ねる、元気を出してもらおうとして妙に明るくふるまうといったことも、遺族の気持ちを逆なでしてしまう場合があるので気を付けましょう。
「この度は大変でしたね。」「お辛いことですね。」など、少なめの言葉で悲しみの中にいる遺族の気持ちを配慮し、寄り添ってあげてください。
通夜振る舞いの目的や意味をチェック
通夜振る舞いの意味のひとつに「故人との最後の食事」があります。食事を通して、遺族と弔問客と故人の思い出を語らうという目的にもつながるでしょう。そんな通夜振る舞いの料理や「清め」の意味のあるお酒、精進落としとの違い、コロナ渦における簡素化についても解説します。
故人との最後の食事という意味もある
通夜振る舞いは通夜に参列してくれた弔問客へのお礼の他に「故人との最後の食事」という意味もあります。故人と関わりのあった弔問客と食事することで、故人への弔いになるのです。通夜の段階ではまだ火葬されていないので、故人の遺体も近くで食事することになります。そのため、故人といっしょに食事をしているような雰囲気になるのでしょう。
通夜振る舞いに出される料理は?
昔は通夜振る舞いとして精進料理を出していましたが、最近では寿司やサンドイッチ、天ぷらなど、幅広い年齢層に喜ばれそうなバラエティに富んだ料理が出されることが多いです。葬儀会社で用意されているプランによっても異なります。
お酒は清めの意味がある
通夜振る舞いには出る日本酒、ビールなどのお酒には「清め」の意味があります。「清め」とは死の穢れ(けがれ)を清めるということです。
アルコールに向かない体質の人や車の運転をする人、子供の弔問客がいることも考えられるので、ノンアルコールビールやジュース、ウーロン茶などのソフトドリンクも用意してあります。
精進落としとの違い
通夜振る舞いと精進落としは、似たような響きの言葉なので混乱する人は多いです。しかし、この二つは感謝という意味では同じですが、タイミングや参加者、料理の種類で違いがあります。
同じ点
- 弔問客や僧侶への感謝の意味があること(ただし、精進落としは親族)
異なる点
- 精進落としは初七日の法要後、通夜振る舞いは通夜の法要後。
- 参加者の違い(通夜振る舞いは弔問客と僧侶、精進落としは火葬後での実施が多いので親族)
- 出される料理の違い(通夜振る舞いは大皿料理が多いが、精進落としは一人ずつのお膳になった料理)
コロナ禍では簡略化
2020年に日本中で蔓延しているコロナ渦においては、人と人との距離を保たなければならず、多くの人が集まる通夜振る舞いの席は避けられるようになりました。そのため料理のテイクアウトなどを利用する場合も多く、通夜振る舞いの簡略化が進んでいます。
まとめ:通夜振る舞いは心をこめたおもてなし
通夜振る舞いは遺族から、弔問客への感謝の気持ちをこめたおもてなしで故人への供養の場です。お互いにマナーを守って故人との思い出を語り合いながら、故人と共にする最後の食事の時間を過ごしましょう。