本ページはプロモーションが含まれています。
終活にはどんな意味がある?始めるタイミングや準備の方法を解説
終活とは自分らしい最期を迎えるための活動
終活とは、『終』わりのための『活』動の略語で、人生の終わりを見つめ、自分らしい最期を迎えるための活動のことです。
必要性を感じていても、何をすれば良いのかわからないという人が多く、始めるタイミングを模索しているケースが多く見受けられます。
終活とは
終活とは、自分らしい最期を迎えるための準備を始めることです。
終活という文字から『死』を連想し、ネガティブなイメージを持つ方も多いですが、終活は決してネガティブな活動ではありません。
人は誰でも死を迎えます。
ただし、どんな最期を迎えたいのかという意思を周囲が把握していなければ、意味がありません。
亡くなった方がどのような最期を迎えたかったのかがわからない場合、遺された家族は非常に困惑します。
お互いに悔いを残さず、迷惑をかけないために行うのが、終活だということを心得ておきましょう。
終活の意味
終活には、大きく2つの意味があります。
1・家族の負担を軽減するため
遺された家族は、さまざまなことを行わなくてはいけません。
葬儀・納骨・遺品整理・相続…故人の希望がきちんと伝えられていれば、家族の負担は非常に軽減されます。
- 葬儀で誰を呼べば良いのかわからなかった
- お墓の準備がされておらず希望の供養の方法がわからなかった
- 実家の遺品整理がとても大変だった
- 遺産相続が遺産争族になってしまった
生前に『死』に関わる話はしづらいという風習がありますが、エンディングノートなどの利用で、故人の希望や意思が確認できます。
終活をしておくことで、家族の負担と後悔を軽減することが可能になるのです。
2・意思表示ができなくなったときのための準備
死は予測できるものではありませんし、年齢を重ねることによって、正常な意思表示ができなくなることも考える必要があります。
- 延命治療に関すること
- 介護に関すること
- 財産に関すること
などは、あらかじめ希望を明確にしておくことで、家族が適切な判断をしやすくなります。
また、身内がいない場合は終活が必須といえるでしょう。
入院した場合の治療費・葬儀・納骨・遺品整理などを専門家に相談し、死後事務委任契約・公正証書遺言といった契約書の作成が必要になります。
終活の意味は決してネガティブなものではなく、自分の人生の総括と、自分の死後に周囲に対する負担を軽減できる準備と捉えることがポイントです。
終活に対する国民の意識調査
終活に対する国民の意識はどうなのでしょうか?
終活の専門集団として、終活に関する情報発信や活動を積極的に行っているNPO法人ら・し・さでは、2021年3月に『終活意識全国調査』を実施しました。
全国3,000人以上、さまざまな年代の国民から得られた調査結果には、非常に興味深いものがあります。
【終活の認知度】
終活という言葉は、各年代で90%以上の方が認知しており、特に50代以上の年齢層では、100%に近い数字が報告されています。
【終活のイメージ】
終活に対するイメージは、年齢層が高くなるほど『人生の後半を生き生きとすがすための準備』と捉えている人の割合が増えています。
30代・40代で『亡くなったときのための準備』と考える人が多いのは、結婚・出産・親との死別など、ライフステージの変化が大きく影響しているからでしょう。
家族とのコミュニケーション
終活について、自分のことを家族で話し合ったことのない人は、全年代で50%以上、50代でも70%近い人が家族とのコミュニケーションをとっていないことがわかります。
終活という言葉は認知していても、なかなか家族で話し合うことや、自分から切り出すことができていない状況がわかる調査結果です。
終活はいつから始めるのが良い?年代別の終活方法
終活の必要性やメリットは知っていても、始めるタイミングがわからないという人は多いのではないでしょうか。
終活には明確な定義がありません。
何歳からでも初めてOKですし、早すぎるということもありません。
年代別に、具体的にどのような終活を行うべきなのかを解説します。
いつから始めなければいけないという定義はない
終活には、『何歳から始めなければいけない』『これを必ずやるべきだ』という定義はありません。
ただ一ついえることは、健康で意思表示ができるうちに始めるということです。
病気で入院が続くような状態や、認知症の発症が認められた状態では、身辺整理・遺言書やエンディングノートの作成などは非常に難しくなります。
子どもにとって親はいつまでも元気でいてほしいもの…「終活の話なんて」と思いたくなる気持ちもわかりますが、できる限り元気なうちに、終活を勧めてみましょう。
親が本当に望んでいることは何なのか、介護や延命治療の希望、お墓や葬儀の話など、決してタブー視せずにコミュニケーションをとることが大切です。
20代~30代の終活
20代~30代は、終活といわれてもピンとこない方が多いはずです。
ただし、20代~30代で終活を始めるのが早すぎるということはありません。
- 断捨離など日頃から身辺整理を心がける
- 不慮の事故や急病に備えて保険の見直しを行う
- 身の回りのデジタル機器のデータ整理
などを行うのがおすすめです。
特に若い世代の方は、身の回りでデジタル機器をフル活用されていることが多いため、デジタル終活(デジタル機器の中のデータやクラウド上のデータなどの処理の仕方などを考えること)を行っておくと良いでしょう。
40代~50代の終活
40代~50代の終活は、これからの人生設計や生前整理をメインに行いましょう。
- 断捨離や生前整理で不要なものを処分する
- これからの人生設計を考える
- お墓や供養の方法を決める
- エンディングノートを作る
40代~50代は、自分自身のために一番動ける時期ともいえます。
エンディングノートを書き始めることで、少しずつ自分のやらなければいけないことが見えてくるため、時間に余裕をもって取り組んでみることがおすすめです。
またこの年代では、両親へ終活を勧めることも増えてきます。
今までよりもコミュニケーションをとる機会を増やし、お互いに理解し合えるように終活を勧めることが大切なポイントです。
60代からの終活
60代に入ると、終活を本格的に始めようと考える人が増えてきます。
60代からの終活のポイントは、遺される家族のことや配偶者のことを考えて行うことです。
- 断捨離・生前整理
- エンディングノートの作成
- 家族に自分自身の意向を伝える場を作る
- 預貯金の整理(財産の把握)
- 葬儀・お墓の準備
60代以降になると、親や配偶者の死に直面することも増えてきます。
いざというときに慌てることのないよう、身体が元気なうちに取り組むようにしましょう。
3つの分野で考える・終活に必要なチェックリスト
終活には主に3つの分野があります。
『終活を考えているけれど何をしたら良いかわからない』という方のために、3つの分野のチェックリストをご紹介します。
1・老後の生活
1つめは老後の生活について。
自分がどう過ごしていきたいのかを考えます。
- 終の住まい
- 不用品の処分
- 保険の見直し
- 預貯金の管理
- 資産の把握
預貯金の管理や資産の把握などは一人で行わず、専門家の力を借りるのも良いでしょう。
終の住まいについては、介護の分野にも関わることです。
家族の意見を聞く機会を持ち、自分の意思や希望を伝えてください。
介護・医療
2つめは介護・医療の分野です。
介護・医療の分野は、生命に直結し、生活に多大な影響を及ぼします。
- どんな介護を希望するか
- 延命治療の意思
- 治療を受けたい病院・医師
介護については、さまざまな方法があります。
現在は介護認定を受けていなくても、介護が必要になったと仮定して考えてみてください。
延命治療を拒否すると考えている場合は、リビング・ウィル(事前指示書)を作成する必要があります。
延命治療をするメリット・デメリットを理解した上で、本人の意思が尊重されなければいけません。
病気や介護は、ある日突然やってくることが多いものです。
終活を意識したら、優先的に時間をかけて取り組んで欲しい分野といえます。
お墓・葬儀
3つめの分野は、お墓・葬儀についてです。
- どんな葬儀を希望するか
- どんな供養を望むか
- 誰に管理を任せるか
- 費用の捻出方法
近年はお墓の形態や葬儀の種類も多様化し、それぞれの希望に合ったものを選べるようになりました。
事前に情報収集を行い、複数のプランから比較検討することが重要なポイントです。
お墓は生前に準備することも可能で、葬儀場なども見学したり予約したりすることができます。
まずは自分の希望を明確にし、その希望を叶えるために必要な費用や場所を知ることから始めてください。
終活の道しるべになるエンディングノートの活用
終活を始めようと考えたら、道しるべとなるエンディングノートを活用しましょう。
エンディングノートとは、自分の終末期に向けての希望を書くものです。
エンディングノートには以下のような項目があらかじめ記載されています。
- 自分の基本情報
- 財産や資産について
- 親しい友人・知人
- 医療・介護について
- ペットについて
- 葬儀・お墓について
- 連絡先(友人・家族など)
- 遺された家族へのメッセージ
エンディングノートを活用するメリットは、自分の意思を明確にすることで家族の負担を減らせることです。
また、終活のノウハウを知らなくても、どんな活動をすれば良いのかが一目瞭然でわかります。
エンディングノートには定められた様式などはありませんので、何度書き直しても構いません。
家族にきちんと思いを伝えるためにも、エンディングノートは終活に欠かせないツールといえるでしょう。
終活に関する3つの質問
実際に終活を始めてみると、わからないことがたくさん出てくるものです。
ここでは終活に関するよくある質問を3つピックアップして、解説します。
1・終活と断捨離の違いは?
近年話題になっている断捨離。
断捨離と終活は、目的が大きく異なります。
- これからの生活を想定して自分のために行うのが『断捨離』
- 自分が亡くなった後のことを考えて周りの人のために行うのが『終活』
身の回りの整理を行い、不要なものを処分するという意味では同じですが、誰のために行うのかという軸が違うのです。
2・エンディングノートと遺言書の違いは?
自分の意思を書面で残す方法に、エンディングノートと遺言書があります。
しかしエンディングノートと遺言書には、4つの観点で違いがあるのです。
エンディングノート | 遺言書 | |
法的効力 | なし | あり |
書式 | なし ※PC・スマホなども可 | あり ※自筆のみ |
費用 | 安価 ※~数千円程度 | 高価 ※~数万円 |
開封の条件 | 特になし | 家庭裁判所の検認を受けていること 相続人全員が揃っていること |
エンディングノートは法的効力こそ持ちませんが、遺された家族が故人の意思や希望を確認するためには、不可欠なツールです。
気軽に始めることができる終活の一つですので、ぜひ早めに取り組んでおくことをおすすめします。
3・終活年賀状とは?
終活年賀状とは、終活に伴い年賀状の送付を取りやめることです。
年賀状の作成はそれなりに日数や費用もかかり、年齢や健康状態によっては負担に感じることも増えてきます。
終活年賀状には、今までお付き合いをさせていただいたお礼や、なぜ年賀状の送付を辞めることにしたのかなど、相手を不快にさせないような心配りと文言が必要です。
- 通常の年賀状としての挨拶
- 最後の年賀状にする理由
- 年賀状に替わる挨拶の方法
を記載するようにしましょう。
年賀状の送付を取りやめるだけで、人間関係を終わらせるわけではありません。
電話番号やメールアドレス、SNSのアカウントなどを記載し、これからも連絡を取りたいと思っているという気持ちを前面に出すことがポイントです。
まとめ:終活とは最期に向けた人生の総括のこと
終活は、自分自身の最後に向けた人生の総括です。
やらなければいけないことはたくさんありますが、一度に行うのではなく、時間をかけて取り組みましょう。
終活は何歳から始めるべきだという定義はありません。
日頃から身辺の整理を心がけ、エンディングノートなどを活用し、家族ともたくさんコミュニケーションをとってください。
死をネガティブに捉えるのではなく、自分らしい最期を迎えるための準備として、終活は非常にメリットがあるものなのです。