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供養塔とは?お墓との違い・種類・費用相場・有名な供養塔をご紹介
供養塔とは供養のための石造りの塔
供養塔は、故人の供養のためにつくられた石造りの塔です。天災や戦争で多くの命が奪われた際に建てられることもあります。
また、最近は少子高齢化で、お墓を守る人がいないため、お墓の代わりに永大供養塔を建てるケースもあります。
この記事では、そんな供養塔について、お墓との違いや種類、費用相場、よく知られた供養塔についてお伝えします。
多くの命を供養するために建てられた
日本全国にある、天災や戦争で亡くなった方たちや、引き取り手のないご遺体を供養する供養塔は、亡くなった方々ゆかりの地に存在します。
また、供養の集いも行われています。こうした集いを行うために建てられた供養塔も少なくないものです。
意外なところでは、食用の魚のための慰霊塔、物のための慰霊塔も存在するものです。
大勢の方々の冥福を祈るという意味では、慰霊碑と似ています。
供養塔とお墓との違い
供養塔とお墓の違いについて説明します。大まかな違いは、供養塔がお墓のように家族単位ではないこと、管理方法です。
埋葬されている人 | 管理 | |
お墓 | 家族 | 家族や親族、お寺、霊園 |
供養塔 | 不特定多数、昔の人や身元不明者の場合もある。 | 地方自治体、その他団体 |
供養塔は家族単位ではない
お墓は家族単位や個人のものですが、慰霊塔は家族単位ではありません。この点が一番大きな違いです。
供養塔が家族単位ではなく、不特定多数の故人を対象にしています。ケースバイケースですが、かなり昔亡くなられた方々や身元不明者の供養塔もあります。
管理方法による違い
管理方法も異なります。お墓の場合は、個人、家族、親族といった狭い範囲の方々です。お寺や霊園で管理を任せているケースが多いです。
供養塔の場合は、地方自治体やその他団体による管理です。お掃除などのメンテナンスもこうした団体で行われています。
供養塔の種類
供養塔には、以下の5種類があります。それぞれの特徴をご紹介します。
- 五輪塔(ごりんとう)
- 多宝塔(たほうとう)
- 石塔婆(いしとうば)
- 無縫塔(むほうとう)
- 宝篋印塔(ほうきょういんとう)
五輪塔(ごりんとう)
五輪塔は五輪卒塔婆とも呼ばれます。インドが発祥という説も有力です。仏陀の遺骨を入れる容器として使われていたとも言われています。
日本では、平安時代後期から供養塔として使われていました。そんな五輪塔は真言宗の覚鑁上人によって、高野山に建てられたことから、広まったとされています。五輪塔で供養を行うと、故人が成仏し往生できるという節がありました。
多宝塔(たほうとう)
本来は、多宝如来を祀る塔でした。五輪塔のように高野山から広まったという説が有力です。空海によって広まったと言われています。
多宝塔には、多宝如来と釈迦が併座して彫られています。それというのも、多宝如来が釈迦に隣に座って説法するように言ったという説があるからです。
また、多宝塔には密教における五仏を供養しています。お墓や供養塔として利用されるようになったのも、そんなところからではないかと言われています。
石塔婆(いしとうば)
石塔婆は、板碑(いたび)とも言われます。石板状になっている供養塔です。
石材に梵字(ぼんじ)や被供養者名、供養年月日、供養内容が刻まれています。頭部には、二条線が刻まれているものもあります。関東地方に多く、鎌倉時代から室町時代が前期に集中しました。
無縫塔(むほうとう)
無縫塔(むほうとう)は、僧侶の墓塔として使われた石塔と考えられます。卵のような形をしているため、卵塔と呼ばれることもあります。無縫塔のある墓場は、卵塔場と呼ばれることも多いです。
鎌倉期に禅宗と一緒に宋から伝わったと考えられます。当時は、宋風形式と言われ、高僧、開山僧の墓塔として使われました。近世以降は、僧侶以外の墓塔にもなったといいます。
宝篋印塔(ほうきょういんとう)
宝篋印陀羅尼(ほうきょいんだらに)という呪文を収めた供養塔を宝篋印塔と言います。鎌倉時代中期以降に日本のあちらこちらで造られました。
細長い塔が重なったような形をしており、四面には梵字を刻んである場合も多いです。江戸時代のものは、とがった形になっています。
供養塔の費用相場
先祖のために供養塔を建てる人も少なくありません。そんな場合は、どのくらいの費用で建てられるものでしょうか。
お墓と同じくらいの大きさで50~150万円くらい
一般的なお墓と同じくらいの大きさですと、50~150万円くらいです。一般的なお墓の場合は、80~119万円くらいで購入する人が多いので、供養塔の値段とそんなに大きく変わりません。
実際に石材店で売っている供養塔の一例です。
・五輪塔
・サイズ:88cm × 100cm × 185cm
・値段:約68万円
サイズや材料によって値段が異なる
供養塔はサイズや材料によっても値段が異なります。
こちらは、小さ目の五輪塔です。
サイズ:幅約15cm、奥行き約15cm、高さ約35cm
価格:税込み6万円
材料:中国産御影石
また、サイズ90cm×90cm×215cm納骨堂付きの五輪塔の供養塔ですと、お値段は高めで税抜き124万円です。
よく知られた供養塔
供養塔は、日本全国にあるものです。中でも、有名なものも数多くあります。ここで挙げてみましょう。
・原爆供養塔
・祈りの杜 2005年JR福知山脱線事故
・阪神大震災や東日本大震災の供養塔
・高野山にある戦国武将の供養塔
今回は広島原爆供養塔。高野山戦国武将供養塔をご紹介します。
広島原爆供養塔
広島原爆供養塔は、太平洋戦争で、原爆により命を奪われた方々を供養するために造られました。
建立年月日:1955年8月5日
形状:桃山時代の御陵のような円状の土盛り。その頂点に石造の相輪の塔。
目的:身元不明の遺骨の供養
この地は爆心地に近い場所だったため、散乱していた多くの遺体が荼毘にふされました。そんな方々の魂を慰めるために、市民の寄付で造られた慰霊塔です。
高野山戦国武将供養塔
高野山にはここにある有名な戦国武将の供養塔があります。
・上杉謙信
・武田信玄
・織田信長
・明智光秀
・豊臣秀吉
・石田三成
・徳川家康大師
高野山には、多数の五輪塔が存在します。特に弘法大師の御廟(ごびょう)がある奥之院の参道は、戦国武将の供養塔やお墓があることで有名です。
よくある質問
- 供養塔とお墓の違いは?
-
供養塔に埋葬されているのは、不特定多数の故人です。昔の人や歴史上の人物、身元の分からない故人ということもあります。
お墓の場合は家族や個人で埋葬されます。
- どんな種類がある?
-
以下の5種類です。
- 五輪塔
- 多宝塔(たほうとう)
- 石塔婆(いしとうば)
- 無縫塔(むほうとう)
- 宝篋印塔(ほうきょういんとう)
- かかる費用は?
-
お墓と同じくらいの大きさであれば、50~150万円くらいです。
- 高野山にはどんな武将の供養塔がある?
-
・上杉謙信
・武田信玄
・織田信長
・明智光秀
・豊臣秀吉
・石田三成
・徳川家康大師
まとめ:供養塔は石造りの塔でお墓とは異なる
供養塔は石造りの塔で、その種類は五輪塔などの5つです。
お墓のようにも見えるものもありますが、不特定多数の方が埋葬されていること、地方自治体などで運営しているところが異なります。天災や戦争によって命を奪われた身元不明のご遺骨も眠っています。
日本全国にあり、高野山のように歴史上の人物が埋葬されているところもあります。