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おがらとは?送り火に使う?意味・購入先・代用品について紹介
おがらとは麻の皮をはぎ、茎を乾燥させたもののこと
おがらとは、植物の麻の皮をはぎ、茎を乾燥させたもののことです。
漢字では「麻幹」と表記し、おがらの他、あさがらと呼ばれることもあります。世界遺産として有名な白川郷の合掌造り茅葺屋根の下地にも使われています。
おがらは主にお盆(迎え火・送り火)で使用する
おがらは、主にお盆の迎え火・送り火で焚き物として使用します。
古来より、麻はけがれが無く、清浄な植物として扱われてきました。お盆にこれを燃やすことで悪霊を追い払い、浄化した空間でご先祖様の霊を迎え入れ、そして送り出すことが叶うと考えられています。
このほか、
・盆棚のお供え物に添える箸
・盆棚にお供えするキュウリで作った馬の足、ナスで作った牛の足
・盆棚に立てかけるはしご
などにも使用されます。
迎え火・送り火とは?
迎え火は、お盆の初日である7月13日(または8月13日)に灯す火のことです。お盆でご先祖様が自宅に戻るときの目印になるものと考えられています。
一方、送り火は、お盆の締めくくりである7月16日(または8月16日)に灯す火のことです。地域によっては前日の7月15日(または8月15日)に灯すところもあります。
送り火には、お盆で自宅に戻ったご先祖様をあの世へと送り出す(見送る)という意味が込められています。
おがらを燃やすときの注意点
迎え火・送り火を焚く場所は、主に自宅の門口や玄関、庭先などです。
その際は、焙烙と呼ばれる素焼きの丸い皿(直径24センチ程度)を用いることが一般的です。焙烙がない場合は、使用していない耐熱性の皿や器でおがらの炎が周囲に広まらないよう、十分に注意して燃やしましょう。
さらに、おがらをたくさん積み上げてしまうと、その分炎も大きくなるため、使用する量にも注意が必要です。
おがらを燃やした後は、合掌をします。その後、水入りのバケツなどを用いて確実に消化し、片付けましょう。
おがらではしごを作る地域もある
地域によっては、おがらを用いて盆棚に立てかける「はしご」が作られています。その起源は分かっていませんが、
・先祖の霊がはしごを昇り降りし、自宅とあの世を行き来する
・この世とあの世をつなぐ架け橋となる
などの意味合いがあると考えられています。
おがらに関してよくある質問
まとめ:おがらとは迎え火・送り火で使用する麻の茎を乾燥させたもの
おがらとは麻の皮をはいで茎を乾燥させたもののことです。使用する主な機会は、お盆の迎え火・送り火。おがらを燃やすことで、悪霊を追い払い、その場を浄化できるとされており、清浄な状態で先祖の霊をお迎えし、お送りできると考えられています。
おがらを燃やす時には十分に火災に注意して取り組むことが大切です。なお、おがらがない場合は割り箸で代用することで問題ありません。
また、住居環境の変化により、玄関先で迎え火・送り火が焚けないことも増えてきました。その場合は、室内で小さく焚いたり、盆提灯で代用したりなど、できる範囲で取り組むと良いでしょう。