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写経とは?意味や得られる効果・初心者でも手軽に取り組む方法について解説します

目次

写経とは仏教の経典を書き写すこと

写経とは、文字が示すとおり経典を書き写すことです。もともとは僧侶が経典を学ぶときに修行の一環として実施されてきました。仏教文化が盛んになった奈良時代から開始され、経典を学ぶ目的の他にお経を広めるためにも、実施されたといわれています。

現代における写経

現代では僧侶ではない一般の人たちも写経を行うようになりました。お手本となる経典は「般若心経」が一般的。全文が280文字弱であり、初心者にも取り組みやすいとされることが理由です。修行の目的とは違い、心願成就や故人を供養する目的、趣味として取り組むなど、多くの目的を持って写経に親しんでいます。

さらに、寺院などでは写経体験会が開催されています。比較的手軽にチャレンジできるようになったことも、写経に取り組むきっかけになっています。

日本の文化体験として外国人旅行者にも人気

写経を英語に訳すと、『Copying sutras』になります。写経は日本人だけでなく、「日本の文化体験」として外国からの旅行者にも人気です。英語で説明するシーンを想定し、例文をご紹介します。

例文1:写経とは仏教のお経を書くことです。

Copying sutras is to write out Buddhist sutras.

例文2:写経は墨と筆を使用して書き出します。

Copy sutras are written using ink and brush.

例文3:写経を始める前には般若心経を唱えます。

chant the Hannya-shingyo, sutra before starting copy sutras.

写経で得られる効果とは?

現代では、経典に触れるだけでなく、写経からはさまざまな効果が得られることが分かってきました。中でも注目したい効果は以下の内容です。

精神が安定する

写経から得られる効果の中でも注目されている内容が「精神の安定」です。写経を行うことにより鎮痛効果や幸福感を得られる「β(ベータ)エンドルフィン」が分泌されることがわかりました。

これが心を安定させる秘訣。心にゆとりが生まれることで、他人に優しくできたり、細やかな気遣いができるようになります。日常に写経を取り入れる事で、生活がプラスに変化することも期待できるでしょう。

集中力が付く

一文字ずつ丁寧に文字を書き写していく写経は、高い集中力があってこそ成し遂げられるもの。開始時は雑念に邪魔されることもありますが、回数をこなしていくと自然と邪念から解放されます。

集中して取り組み、仕上がった後の用紙を見る爽快な気持ちが達成感を高め、自己肯定感をUPさせてくれることも期待できます。

脳の活性化も期待できる

写経は認知症の予防や改善に役立つとも言われています。文字を間違えないように目で見て手を動かす作業は、簡単に見えて実は神経を使うもの。このことが大脳の前頭前野の活性化につながるのです。

その結果、思考力だけでなく記憶力の向上も十分に期待でき、コミュニケーション能力の強化にも役立つといわれています。

他にも

●姿勢が良くなる

●字が綺麗になる

なども写経により得られる効果だといえます。

仕上がった物を祈祷してくれる寺院もある

仕上がった写経を送付すれば、本尊に奉納し祈祷してくれる寺院もあります。深い願いを込めて写経に取り組む場合は、こういったサービスを活用してみることも、より一層気持ちの安定に繋がるのではないでしょうか。

写経を手軽に始めるには?

得られる効果も多い写経ですが、初心者が手軽に開始するにはどうすればよいのでしょうか?

写経セットを用意する

写経を開始する前には、筆や用紙、手本となる経典など、さまざまなアイテムが必要です。それぞれを揃えることが難しい場合は、「写経セット」として販売されているグッズを購入してみましょう。一般的な写経セットには

●筆ペン

●下敷き

●書き写すための用紙

●お手本(般若心経などの経典)

などが含まれており、1から揃える必要はありません。また、取り組みやすさを重視し、ボールペンやサインペンが含まれているセットもあります。購入前にはどんなアイテムが含まれているかを確認しましょう。

本格的に写経を始めたい場合は、「毛筆」や「硯(すずり)」がセットになっているものを選ぶと良いでしょう。

なお、写経セットは書店や文具店に販売されているほか、Amazonなどのインターネットサイトでも購入が可能です。100円ショップにも写経練習帳などが販売されているのでチェックしてみましょう。

なぞり書きからスタート

予め経典が薄く印刷されている写経用紙を使用することも、初心者が手軽に写経を開始できるポイントです。経典をなぞり書きするため、誤字の心配も防げます。不安要素が少ない分、より集中して取り組むことが叶いますよ。

なぞり書き用の写経用紙は、インターネットでもダウンロードが可能です。寺院のHPから無料でダウンロードできるケースもあるので、リサーチしてみましょう。

お寺での体験会に参加する

寺院で開催される写経の体験会に参加することも、手軽に写経を開始できる方法です。

非日常的な静かな環境で行えるため、いつもとは違う時間を楽しめるでしょう。中には手ぶらで参加できる場合もあるので「まずは1回試してみたい」という方にもおすすめです。

近くの寺院で開催していないか、確認してみましょう。

体験時に意識したいポイント

初めての写経には緊張が付きものです。しかし、自然体の自分で取り組むことに意識を向けましょう。肩に力が入っていては、写経すること事態が疲れ、得られる効果も半減してしまいます。

また、心を込めて書き写した写経は、とても尊いものだと意識することが重要だといわれています。大切に扱いましょう。

写経アプリを活用する

写経ができるアプリも登場し、スマートフォンやタブレットがあれば、どこにいてもスタートすることが叶います。墨で書いたような雰囲気を楽しめるものだけでなく、背景を自由に変更できるもの、文字の大きさをカスタマイズできるアプリも!自分が使いやすいアプリをリサーチし、トライしてみましょう。

YouTubeには解説動画も!

須磨寺副住職である、小池陽人住職が写経について紹介しているYouTubeもあります。その他、多くの法話も紹介されているので、気になる方はチェックしてみましょう。

《写経のすすめ ~今、ご自宅でできること~》

<YouTubeチャンネル 小池陽人の随想録>

https://www.youtube.com/channel/UCerl5qprPtAhh3S1lSb8IIg

写経の成り立ちと作法

精神統一や趣味の一環として取り組む方も多い写経ですが、本来は「お釈迦様の教えを広めるために始まった」浄行が起源です。開始当初から現代まで多くの人の信仰心を高め、心に安らぎを与えてきたといえます。

写経の歴史

写経の歴史は古く、仏教文化が浸透した奈良時代。天武天皇が「一切経を川原寺で書写させた」ことが初めとされています。後の聖武天皇の時代には、写経を専門とする「写経司」を任命し、写教所にて書写を進めました。出来上がった物は収蔵し、諸国の国分寺などに配布していたそうです。

その後平安時代になると、修行や先祖供養などの目的で個人的な写経に取り組む人が増えていきました。

また、現代のように印刷機が発明されていない時代は、経典を多くの人に見てもらうために手書きする必要がありました。そのため、学びや心願成就を目的するのではなく、信仰する教派のお経を布教する目的で写経を実施されたともいわれています。

弘法大師も天皇に勧めた逸話も

写経には弘法大師も天皇に勧めたとの逸話が残っています。それが平安時代に疫病が大流行した際、平和な世が再び訪れるよう弘法大師は嵯峨天皇に写経を進めたといわれてること。

その助言を受け嵯峨天皇は「一字三礼の誠」をつくして般若心経を写経されます。一字三礼とは、一文字書くことに三回礼拝するという意味。この願いが叶い、太平の世が訪れたそうです。このように写経にはいつの時代も平和を願う人々の気持ちが詰まっているのだといえますね。

取り組むときに必要な道具

写経に取り組むときには、書道具の用意がかかせません。本来であれば、写経セットではなく

●小筆

●硯

●文鎮

などの用意が必要で、精神を統一するためにも市販されている墨汁ではなく、墨をすることが推奨されています。

写経への取り組みで意識したいこと

道具を揃えた後は、室内環境を整えることを意識しましょう。仏壇のある部屋に香を焚き、お花を供えるなど、時間に余裕を持って気持ちを切り替えましょう。

この他、手を洗い、清潔な洋服に着替えるなど、身支度を調えることにも意識を向けることが大切です。

写経とは仏法の功徳を得、心に豊かな安らぎを招く祈りの時間

本来は学僧の修行の一環として実施されていた写経も、現代では一般の人々にも実施されている書写のひとつとなりました。

心を込めて書き進めることで、心の安定を招くともいわれる写経は、自分と向き合うための大切な時間。老若男女問わず趣味のひとつや習慣として写経に取り組む方も少なくありません。

寺院での写経体験の他、写経に必要な道具セットを用意すれば手軽に取り組むことが可能です。これからの人生がより豊かな時間となるよう願いを込めて、写経に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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