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無明=苦しみの根源?無明の意味・無明を用いた四字熟語についても紹介

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無明とは仏教用語で無知の意味

無明とは、仏教用語であり「無知」の意味。語源はサンスクリット語の「avidyāアビドヤー」、パーリ語の「avijjāアビッジャー」」で、無明はその訳語だとされています。

無明が意味する「無知の状態」は、何も分からないのではなく、全て分かったつもりでいるというおごりの状態。つまり、ものごとの本質が捉えられず、仏道の教えを理解できていないことを意味しています。

無明は苦しみを生む根源

仏教では、無明=苦しみを生む根源と考えられています。ここでいう苦しみとは「自分の思い通りにならないで苦しむ」ということです。

無明は、文字通り「明かりが無い」という意味も持ち合わせています。目の前のことすらも正確に把握できない状況にあるため、これが物事に思い悩み、苦しみを生む要因だと言われています。

煩悩が生まれる原因も 無明にある

人の苦しみは自分の思い通りにならないで苦しむこと。すなわち、自分の度を越えた欲望が苦しみを生み出していると、仏教では説いています。

この度を越えた欲望とは、人が生活していく上で必要な欲求が度を越えていることであり、煩悩を意味しています。

煩悩が生まれる原因も無明にあると言われています。

無明は十二因縁の第一位に位置づく 

無明は十二因縁じゅうにいんねんの根源であるとも説かれています。十二因縁とは、人生の苦しみは何が原因なのかを説いたものです。

原因は、①無明、②行、③識、④名色、⑤六処、⑥触、⑦受、⑧愛、⑨取、⑩有、⑪生、⑫老死の12種。

これらはすべてが前後の因果的な連鎖の関係にあるとされます。無明があるから行、行があるから識、最終的に生があるから老死という苦が成立することを表しています。

つまり、人生の苦しみの発端は無明にあると説いていると言えます。

無明の英語訳「Avidya」

無明は英語で「Avidya」または「ignorance(=無知)」と訳されます。

例文1:苦しみは無明を抜け出すことで終わりを迎える

Suffering ends by leaving ignorance.

例文2:念仏を唱えることで、無明からの脱却が叶う

By chanting the nembutsu, one can escape from ignorance.

無明が入る四字熟語:無明長夜むみょうじょうや

無明を用いた四字熟語に「無明長夜むみょうじょうや」があげられます。

無明長夜の意味

根本的に無知のため、煩悩にとらわれ、真理が得られず悟りの境地に達することができないこと。つまり、私たちがこの世の真理を知らない無明の状態で長く苦しみ続けていることを「明かりが無い真っ暗な夜(闇)が長く続く状態」に例えています。

無明長夜を使った例文

・仏の言葉は無明長夜の真っ只中の人をも救う

・仏の示す道を歩めば、無明長夜から脱出できる

無明に関してよくある質問

無明の対義語は?

無明は迷いの根源であり、無知のことを意味します。知恵の光が届いていない状態。

そのため、無明の対義語は

光明こうみょう:明るい光のこと。どうしたらよいか分からないで迷ったりしているときに見いだす、希望や解決の糸口となるもの。

法性ほっしょう:すべての存在や現象に対する、真の本性のこと

などです。

無明は煩悩のこと?

仏教では、「自分の思い通りにならないで苦しむこと」は、自分自身が持っている煩悩に原因があると説かれています。

この煩悩を生み出す原因が「無明」です。無明を脱することができれば、煩悩を断ち、苦しみから離れられると言えるでしょう。

▶︎無明と煩悩の関係についてはこちら

まとめ:無明とは闇に包まれた心のことで、苦しみを生み出す根源

無明とは仏教用語であり、文字通り「明かりが無い」という暗い状態を意味します。暗い状態のため、目の前のことすらも正確に把握できない。つまり無知の状態(全て分かったつもりでいるというおごりの状態)を指しています。

そして、この無知であるがゆえに本質が捉えきれず、人が生活していく上で必要な欲求が度を越えてしまい、煩悩を招いてしまうと言われてす。

まずは、欲求も度を越すと苦しみにつながることを自覚しましょう。そして自分自身を見つめ直し、おごらずに生活していくことが大切だと言えます。

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