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涅槃寂静とは?仏教の最終目標とは本当か?読み方や意味、使い方を簡単に解説

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目次

涅槃寂静とは「煩悩を無くし、悟りの境地に達すること」

涅槃寂静とは煩悩を無くし、悟りの境地に達する状態を意味します。読み方は「ねはんじゃくじょう」。

日本の仏教宗派の中心となっている大乗仏教の経典にも登場する、仏教用語です。

数の最小単位にも用いられている

涅槃寂静は、漢字文化圏での最も小さい単位としても用いられています。

漢字文化圏では「一」を基準に小さくなっていく単位は、「 (10分の1)」にはじまり「りん(100分の1)」、「もう(1000分の1)」と続き、全部で24単位あります。

「涅槃寂静」は「欲がない」という状態を指すことから、この24番目の単位(10のマイナス24乗)となっています。

逆に、大きくなっていく単位は、「一」を基準に「十」、「百」、「千」と続き、最大の単位は「無量大数」です。

漢字による単位》

・数が小さくなっていく言い回し:一、分、厘、毛、糸、忽・・・阿摩羅、涅槃寂静(最小)

・数が大きくなっていく言い回し:一、十、百、千、万、億、兆・・・不可思議、無量大数(最大)

涅槃寂静は仏教思想の到達点

涅槃寂静は、悟りの世界を指し、仏教思想の到達点と言われています。

また「涅槃」と「寂静」という二つの言葉の組み合わせであり、それぞれが意味する内容は次のようになります。

涅槃:煩悩から抜け出した状態のこと

涅槃は、ねはんサンスクリット語の「ニルヴァーナ」の音を漢字に直したもので、吹き消すこと、消滅という意味です。

あらゆる煩悩や苦しみから逃れた安らぎの境地を指しています。

「お釈迦様が涅槃に入る」という言葉は、「入滅する(亡くなる)」という意味になるものの、涅槃は死を意味する言葉ではありません。また「涅槃に入る」という言葉は、一般の人には用いられません。

寂静:静かな状態のこと

寂静はもの静かなさまのこと。一切の欲望を離れた静かな安らぎの境地を意味します。

つまり、涅槃寂静とは煩悩の炎の吹き消された悟りの世界は、静かな安らぎの境地であるという意味。言い換えれば、煩悩による悩みがなくなれば、心穏やか安らかな気持ちで過ごせるということを表しているものと言えます。

涅槃寂静はお釈迦様の教え「四法印」の一つ

涅槃寂静は、お釈迦様の基本的な四つの教えである「四法印しほういん」の一つです。

▼四法印の内容は以下の通り

教え意味
一切皆苦いっさいかいくこの世で生きることは苦しみである。この世の全ては思い通りにはならない。
諸行無常しょぎょうむじょう全ての物事は移りいき、止まることはない。この世のものは生まれては滅びることが定めである。
諸法無我しょほうむがこの世の全ての物事は多くの因縁により生じたもの。「私」という実体も存在しない。
涅槃寂静煩悩がなくなり、心が静まり、苦悩から解き放たれた安らぎの境地。

仏教では、一切皆苦・諸行無常・諸法無我を正しく理解し、修行を積むことで、涅槃寂静という最終的な目標に至ることができると教えているのです。

涅槃寂静に関してよくある質問

Q涅槃寂静はどのように使う?使い方の例は?

仏教用語である涅槃寂静は、一般的な会話で使うことは ほとんどありません。しかし「自由な心・心境」を表す意味で使われることがあります。

涅槃寂静の使い方例文

・自分の壁を乗り越え、涅槃寂静の境地へ足を踏み入れた

・涅槃寂静の地を思い描けるような壮大な景色が広がっていた

お釈迦様の教えである涅槃寂静はどんな意味?

涅槃寂静は、お釈迦様の教えの根本とされる「四法印」の一つです。煩悩が消え、悟りの世界・安らぎの境地であることを意味しています。

▶︎四法印について詳しくはこちら

まとめ:涅槃寂静は「煩悩が無くなり悟りの境地に達すること」であり、仏教の最終目標

涅槃寂静とは、煩悩を無くし、悟りの境地に達する状態を意味しています。これは、まさに仏教思想の到達点。つまり煩悩による悩みがなくなれば、心穏やかに安らかな気持ちで過ごせるということを表している言葉だと言えるでしょう。

そして、涅槃寂静はお釈迦様の基本的な四つの教え「四法印」の一つでもあります。

さらに、四法印の教えである一切皆苦・諸行無常・諸法無我を正しく理解すること、そして修行を積むことで、涅槃寂静という最終的な目標に至ることができると教えています。

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