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取越法要とは?積雪が多い地域の風習?意味や流れ、メリットを解説
取越法要とは葬儀当日に49日などの法要を繰り上げて営むスタイル
取越法要とは、葬儀当日に49日などの法要までを繰り上げて営むという法要のスタイルのことです。読み方は「とりこしほうよう」。
葬儀当日にその後の法要も営むことから、遠方に住んでいる親族や近しい知人の負担軽減に繋がることもあって、増えつつある法要のスタイルだと言えます。
繰り上げできる法要は百箇日法要まで
取越法要で繰り上げできる法要は、49日までの忌中法要(中陰法要)ならびに百箇日の法要までとされています。
なお、百箇日法要の後は一周忌、三回忌、七回忌と「三」と「七」がつく年に法要を営みます。これらは弔い上げを営むまで続きますが、年忌法要であるため取越法要として繰り上げることはできません。
取越法要のメリット:遺族・弔問客の負担を軽減できる
取越法要を営むメリットは、法要の準備をする遺族だけでなく法要に参加する弔問客の負担を軽減できることにあります。
- 遺族側
準備の負担が大きく軽減される。
- 弔問客側
遠方に住む遺族はもちろん、近しい知人にとっても法要の都度顔を出すという負担が軽減される。
葬儀当日は、初七日から49日まで7日ごとに営む中陰供養や埋葬、百箇日の法要までの全てを営むこととなるため、葬儀後の各法要の準備は不要となります。
取越法要は積雪の多い地域が発祥って本当?
取越法要の風習は、北海道や青森県などの積雪の多い地域が発祥と言われています。特に、入植者が多かった北海道では多忙な開拓に加え、冬場は厳しい自然環境に見舞われること、また、親族や知人が遠方に住んでいることも珍しくなく、法要のたびに顔を出すことが困難でもありました。
このような背景もあり、葬儀当日にその後の法要もまとめて営むという風習が生まれ、定着していったと考えられています。
取越法要の一般的な流れ
取越法要の場合は、一般的な葬儀とは異なる流れであることが多いです。
また、取越法要は、火葬後に営む場合と火葬前に営む場合があります。とはいえ、故人が遺骨となった状態で営むことが常のため、火葬前に行うというケースは少ないと言われています。
火葬後に取越法要を営む場合の流れ(一例)
取越法要は、火葬後、葬儀・告別式を行った葬儀場に戻り、または菩提寺で営むことが多く、中には、埋葬を済ます場合もあります。
一般的な流れは以下の通りです。
1)お通夜
2)葬儀・告別式
3)出棺
4)火葬
5)取越法要(49日や百箇日の法要まで)
6)埋葬
7)精進落とし
取越法要で注意したい点:親族やお寺への相談
取越法要を検討する場合は、
①親族との相談
②菩提寺への相談・依頼
この2点に注意し、予定を立てると良いでしょう。
①親族とは必ず相談する
親族が遠方に住んでいるというケースも増えている昨今では、複数の法要を葬儀当日に営むことも増えつつあります。
しかし、葬儀や法要に対する考え方は、地域や個人によって異なります。取越法要に理解を示してくれる場合もあれば、本来のかたちで営むべきと考える人もいます。
取越法要を検討する場合は、親族などにも相談し、理解・納得を得た上で進めると良いでしょう。
②菩提寺に相談し、正式に依頼する
菩提寺がある場合は、葬儀の日程調整の際に「取越法要を営みたい」という相談を忘れないようにしましょう。
法要に対する考え方から、取越法要を受け入れてくれない菩提寺(僧侶)もあるため、必ず事情や都合を伝え、理解を得ることが大切です。
取越法要に関してよくある質問
まとめ:取越法要とは49日や百箇日の法要を葬儀当日に取りまとめて営むこと
取越法要とは、葬儀当日に、初七日から49日までの中陰法要ならびに百箇日の法要までを繰り上げて営むことです。北海道や青森県など積雪の多い地域が発祥と言われています。
また、遠方に住む遺族や近しい知人の負担軽減に繋がるということもあり、現代において増えつつある法要のスタイルだと言えるでしょう。
しかし、葬儀や法要に対する考え方は地域や個人によって異なります。取越法要を検討する場合は、親族や菩提寺などと相談し、理解・納得を得た上で進めることが大切です。