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    死装束とは?意味や歴史、着せるタイミングと流れ、人気の死装束も紹介  

    目次

    死装束とは死者に着せる服装 

    死装束(しにしょうぞく)とは辞書によると「死者に着せる服装」です。

    参考:小学館「現代国語例解辞典」

    死装束の基本は白色で白装束とも呼ばれます。一方、結婚式の白無垢や神主の服を白装束と呼ぶこともあります。

    ここでは死装束の意味や歴史、着せ方や作法、死装束の種類や海外での事例について紹介します。

    死装束の意味と歴史

    仏教の葬儀で着せられることが多い死装束は、経帷子(きょうかたびら)とも呼ばれる白いさらしの着物で、奈良時代にまで遡る深い歴史があります。振り返って死装束についての知識を深めましょう。

    なぜ死装束を着せるのか?

    死装束を着せる文化は、日本における仏式の葬儀と深くかかわりあっています。仏教の考えでは、人は亡くなると仏の住む浄土への旅に出るとされています。

    元来、経帷子(きょうかたびら)は巡礼者や修行僧が着るものでした。それを死者に着せるのは、浄土への旅立ちを意味しているからです。

    ただ浄土真宗の場合は、死後旅に出るという考え方は取っておらず、すぐに成仏するとされているため、経帷子を着せない傾向にあります。

    死装束は左前で着せる

    通常着物は右前で着るものですが、死装束は左前で着せる風習があります。その理由とされる有力な説は、奈良時代まで遡ります。

    奈良時代に「衣服令」という法令で定められた

    西暦718年、当時文化の中心地だった中国・唐の影響を受けて「衣服令」という制度が施行され、衣服により庶民と高貴な人の服の着方を区別しました。

    その中で着物の着方について庶民は右前、高貴な人は左前と決められたのです。しかし、亡くなったときのみは庶民も高貴な人と同じように左前で着ても良いと法令で定められました。

    また奈良時代は人が亡くなると神様や仏様となるために、現世とは違う左前の服装をするという発想もありました。

    黄泉の世界で良いことがあるようにという願いを込めた風習という説も存在します。

    白は死を表す色

    死装束に白色が使われるのは「白=死を表す色」だからという説が有力です。

    日本では、古来から紅白の色をとても大事にしていました。

    紅白のうち「赤」は「赤ちゃん」が示すように「生」の意味があり、白はその逆で「死」を意味するという考え方があります。

    テレビの時代劇などで、武士が切腹をする際に、白装束を身につけているシーンを見たことがある方は多いのではないでしょうか。この場合、切腹は死を意味するため「死の覚悟」として白装束を身につけているのです。

    死装束を着せるタイミングと流れ

    亡くなった人に死装束を着せるタイミングと流れについて解説します。

    タイミングとしては一般的に納棺前か湯灌(ゆかん)後が多く、またエンバーミング(死体防腐処理・死体衛生保全)を受ける際は、その後になるでしょう。

    葬儀会社の担当者が着せてくれるケースが多い

    死装束は、昔は家族が着せるケースが多かったですが、最近は葬儀会社で着せてくれるケースがほとんどです。

    かつては自宅に遺体を安置させることが多かった一方、最近は葬儀会社に葬儀を頼む人が多いため、遺体も葬儀会社に安置させることが一般的であるためです。

    納棺前または湯灌後に着せる場合の流れ

    死装束を着せるタイミングで一番多いのは納棺前です。

    亡くなるケースで多いのは病院で息を引き取る場合です。

    遺体はまず、看護師によって脱脂綿できれいに拭いてもらいます。この清拭(せいしき)で体のお手入れを終えたと考えられるので、湯灌という体を洗う儀式は省略する場合が多いです。

    清拭後、葬儀会社に連絡して故人を自宅か葬儀会社にある安置場所に連れて行き、納棺が行われる前に死装束を着せます。

    もしも湯灌を行う場合は、湯灌後に体を拭いてから死装束を着せます。

    https://ikikata.nishinippon.co.jp/term/263/

    エンバーミングの後に着せる場合の流れ

    エンバーミングとは、遺体の消毒や殺菌をしたり、生前に近い姿にする技術で専門業者によって行われます。

    さまざまな都合で埋葬までに時間がかかる場合や、事故で亡くなったために損傷がひどい場合などに施されることがあります。

    エンバーミングを受けた場合、死装束はその後に着せます。死化粧もエンバーミングの後です。エンバーミングと死化粧で、故人はまるで生きているかのように見えるでしょう。

    https://ikikata.nishinippon.co.jp/term/72/

    死装束としてどんなものを着せる?

    死装束というと、白い着物を思い浮かべる人が多いでしょう。確かに多いのは着物タイプの経帷子で、葬儀会社に頼むと一般的にはこれが用意されます。

    しかし、ここ数年個性的な死装束も多くなってきました。生前に好みのタイプの死装束を選び、最期の瞬間まで自分なりのおしゃれを楽しむ人も増えています。

    多いのは着物タイプ

    多くの人が思い描く死装束は「経帷子(きょうかたびら)」といわれる白いさらしの着物です。葬儀会社に頼むとこのタイプの死装束を用意してくれます。

    もしも、遺族側で用意したいのであれば、葬儀社にその旨を伝えると良いでしょう。インターネットなどで気に入ったものを購入することもできます。

    死装束 帷子

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    シンプルな白の帷子です。帯や足袋、襦袢などもセットになっています。

    女性向け 羽衣の死装束

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    薄いピンク色のおしゃれな死装束です。オーガンジーのストールもついています。

    華やかなエンディングドレス

    女性用の死装束になるエンディングドレスは、インターネットの通販サイトで見ると様々な種類があります。

    華やかな雰囲気の柄物やカラーの物も多いです。終活の一つとして自分用に購入する人、家族のために購入する人も多いでしょう。

    自分らしい死装束でこの世とさよならしたいという人は、元気なうちに種類が豊富な通販サイトで、気に入ったものを購入して家族に頼んでおくのも良いのではないでしょうか。

    自分らしい最後のおしゃれができます。

    パールのエンディングドレス

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    こちらの通販サイトで紹介されているのはパールのエンディングドレスです。フレア袖が優雅で、まるで舞台衣装のようです。

    ダイヤモンドブルーのエンディングドレス

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    ダイヤモンドブルーのエンディングドレスは、ガウンとドレスを合わせたような感じです。きれいな色のドレスを着て、ゆっくり休んでほしいという願いが込められているかのようです。

    故人のお気に入りの服や着物などを死装束にする

    故人のお気に入りだったり思い出深かったりする服や着物を死装束にする場合もあります。特に宗教にこだわらない人に多い傾向です。

    たとえば、結婚式で着たウェディングドレス、音楽家であれば演奏会用のドレスや燕尾服を最後に着て旅立ちたい場合もあるでしょう。

    また仕事熱心だった人が、商談がうまくいくお気に入りのスーツを最後に着たいと思う場合も考えられます。

    本人や家族の希望があれば、個性的な死装束にすることは可能です。自分の最後を自分らしいおしゃれな井で立ちできめるのも、その人なりの満足のいく終活になります。

    親戚や葬儀会社にも相談しよう

    家族や本人が希望した死装束でも、しきたりを重んじる親戚から否定的な見方をされるケースもあります。無駄な争いは故人のためにもならないので、予めよく話し合っておくことをおすすめします。皆が納得の上で故人を温かくも送りましょう。

    また、葬儀社に相談した方が良い場合も考えられます。

    なぜならば、多くの場合、死装束に着替えさせてくれるのは葬儀社のスタッフです。ボタンが多いなど、着せにくい服だと大変な思いをさせてしまいます。着せ方を教えておく、親族で着替えをするなどの配慮が必要です。

    お互いに気持ちの良いセレモニーを催すためには、こうしたコミュニケーションを深めることが大事です。

    死装束と一緒に身につけるもの

    死装束と一緒に身につけるものについて、仏教のケースで紹介します。葬儀会社で用意される場合が多いです。

    1. 手甲(てこう)
    2. 脚絆(きゃはん)
    3. 足袋とわらじ
    4. 頭陀袋(ずだぶくろ)
    5. 三角頭巾

    こうしたものは、昔の人が旅にいくときのような格好です。頭を守る笠、歩きやすさのための杖の他に、日差しや寒さ、木の枝などによるキズから腕を守る手甲もあります。

    そして、足のすねから下を守る脚絆(きゃはん)です。これを足に付けて足袋とわらじで歩き、頭陀袋は首から掛け三角頭巾は頭につけます。

    他に三途の川を渡るための六文銭も故人に持たせてあげましょう。

    海外の死装束

    海外の死装束を紹介します。

    今回紹介するのはオーストラリアとチェコ、韓国です。それぞれの国らしい死装束があり、死に対する考え方の違いも見られます。日本との違いも見ていきましょう。

    晴れ着を着るオーストラリア

    オーストラリアでは、「一番の晴れ着」が死装束とされ、男女ともに多くの人がスーツなどフォーマルな服装で埋葬されます。

    土葬の習慣があるオーストラリアは、晴れ着を着せたまま埋葬すると、肉体は腐敗して土に戻りますが着た服は土の中に残ります。

    そのままにしておくと、服に使われていたビニールやポリエステルなどが、土壌に溶け出して環境汚染を引き起こす可能性があるということで問題にもなっています。

    この事態を重く見たデザイナーが、遺体とともに土の中で朽ち果てる環境にやさしい生地で死装束を開発するといったケースも出ています。

    白い布を身にまとう平等意識の強いチェコ

    チェコは中央ヨーロッパにある国です。ヨーロッパというと華やかな死装束を思い浮かべる人も多いでしょう。

    しかしチェコに限ってはそんなことはなく、日本のようにシンプルな板の棺と白い布でできた死装束を身につけます。

    チェコは平等意識が強く、どんなにお金をもっていても、同じようにシンプルな棺と死装束です。遺体はお祈りのあとに、葬列に支えられてお墓まで運ばれ土葬されます。

    韓国では長生きできるという寿衣(スゥイ)を身につける

    韓国では白やアイボリー色の寿衣(スゥイ)を身につけます。生前に買っておくと病気にならずに長生きできるという言い伝えがあるので、あらかじめ用意しておく人も多いです。

    インターネットでも販売されているので、興味のある人はご覧ください。シンプルなものだけでなく、華やかな感じのものもあります。

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    アイボリーの清楚な感じの寿衣です。シルクで光沢があるため、フォーマル衣装のようにも見えます。在日韓国人も死装束として寿衣を着ます。

    まとめ:故人らしい死装束で最後のおしゃれを

    日本の死装束は白いさらしの着物が多く、たいていの葬儀会社で用意してもらえます。

    しかしここ数年はエンディングドレスと呼ばれる華やかな雰囲気のもの、故人のお気に入りの服や着物を着用する人も増えています。

    伝統的な白い着物を選ぶのも良いですが、自分なりに納得のいくドレスや服で最後のおしゃれをする人もいます。それぞれの個性にあった死装束を、終活の1つとして考えてみましょう。

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