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勧請とは?衆生救済を願うこと?意味をわかりやすく簡単に解説

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目次

勧請とは「勧め請う」ことを意味する仏教用語

勧請とは、すすうことを意味する仏教用語です。読み方は「かんじょう」。

勧め請うとは?

それぞれの言葉には

勧め人々に仏の道を説いて勧めること

請う仏に祈りを求めること

という意味があります。勧め請うとは、真心をこめて仏に説法を請い、仏が永遠にこの世に留まり人々を救ってくださるようにと請願するとなります。

言い換えると、仏様に永くこの世に住していただき、説法をし、衆生の救済をお願いすることと解釈できます。

この他にも「高僧などを懇請し、迎える」という意味もあります。

神仏の霊や尊像などを新たに寺社に迎え、奉安するという意味も

勧請には、仏に衆生の救済を願うということだけでなく、神仏の霊や尊像などを寺社に新たに迎えて奉安ほうあんするという意味もあります。

神道ではこの意味で用いられることが多く、社に分霊を迎え、新たに社殿に祀ることがあります。代表的なものは稲荷神社いなりじんじゃ熊野神社くまのじんじゃなどです。

稲荷神社

稲荷神社の総本社は京都市伏見区にある伏見稲荷大社ふしみいなりたいしゃです。日本各地にある稲荷神社は、この総本社から勧請を受けた神霊を祀っていると言われています。

熊野神社

日本に約3千社とも言われている熊野神社も、熊野三山に祀られる神である熊野権現くまのごんげんの勧請を受けているものとされています。

梵天がお釈迦様を諭した「梵天勧請」

お釈迦様が大変尊い存在と解釈できるような逸話として梵天勧請というものがあります。

梵天とは、仏教における天部の最高位に住まう仏様であり、まさに別格といえる存在のこと。その梵天が帝釈天と共に仏の教えを民衆に広めるようにお釈迦様をさとしたというものです。

梵天勧請 

お釈迦様は、悟られた内容があまりにも難しく、この世の人たちに理解できるものではないと思われ、これを人々に伝えることを躊躇していました。

お釈迦様の心中を知った梵天が「この世の中には悟りの内容を理解できる人もいます。どうか、その内容を世の中の人たちのために説いて下さい」とお釈迦様に勧め、請い願いました。これがきっかけとなり、お釈迦様は世の中に悟りの内容を説き始めました。

悟りを開く前からお釈迦様を助けていた梵天は、帝釈天と共にその後も仏教の教えを外敵から守る役割を担ったと言われています。

言い換えれば、梵天勧請とは、お釈迦様が仏教の布教を決心するきっかけになったものと言えるでしょう。

勧請に関してよくある質問

勧請の読み方は?

勧請は「かんじょう」と読みます。

▶︎勧請の意味について詳しくはこちら

分霊を祀るという意味もある?

勧請には「神仏の霊や尊像などを新たに寺社に迎え、奉安する」という意味もあります。

神道では神霊は無限に分けることができると考えられていることから、本社から祭神を勧請し各地で奉られています。

代表的なものは稲荷神社や熊野権現などです。

▶︎神道での解釈についてはこちら

まとめ:勧請とは仏に「いつまでも衆生の救済を請願する」という意味の言葉

勧請とは勧め請うという仏教用語で、真心をこめて仏に説法を請い、仏が永遠にこの世に留まりいつまでも人々を救ってくださるようにと請願するという意味を持っています。

中でも、梵天がお釈迦様に請い願ったと言われている逸話「梵天勧請」は有名です。これは梵天がお釈迦様に仏教の教えを説くことを請い願ったとされるもので、これがお釈迦様が仏教を布教していくきっかけになったとも言われています。

このほか、勧請には神仏の霊や尊像などを寺社に新たに迎えて奉安するという意味もあります。特に、神道ではこの意味で用いられることが多く、社に分霊を迎え、新たに社殿に祀られることがあります。

代表的なものは稲荷神社や熊野神社などであり、日本各地で勧請を受けた神仏が祀られています。

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