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法印とは?僧侶の位?仏教の教えである三法印、四法印も紹介
法印とは仏教の真理の印のこと
法印とは、仏教の真理のしるしを指し、仏教と他の教えとの区別を明らかにした仏教用語です。
dharmoddānaの音訳であり、読み方は「ほういん」。
最上位の僧侶の位に用いられる
法印は、僧侶の位という意味もあります。
日本仏教においては、僧を管理するためとして上位から順に「僧正・僧都・律師」の役職がおかれていました。
僧正には、「法印大和尚位」という位が与えられ、これを略して法印と呼ぶようになりました。
・僧都には「法眼和尚位」(略して法眼)
・律師には「法橋上人位」(略して法橋) という位が与えられました。
平安時代後期以降になると、法印は、仏師や絵師、連歌師に授ける敬称としても用いられるようになりました。
山伏の別称として残る姿も
日本古来から残る山岳信仰をベースとした「仏教・信仰・陰陽道が習合した宗教」である修験道では、法印が乱用されてしまいます。その中で、修行のために山に入る際の指導者を務める「先達」であれば法印権大僧都と称することが許されました。
このため、今でも山伏(修験道の行者)を「法印さん」と別称で呼ぶ姿も残っています。
法印とされる経句:三法印、四法印
仏教には、3つまたは4つの経句として三法印 、四法印という教えがあります。
三法印:諸行無常・諸法無我・涅槃寂静
三法印は、以下の3つ
諸行無常:この世の全ての存在は一瞬といえども、同一性を保持できないということ
諸法無我 :全てのものは因縁によって生じたものであり、実体性がないということ
涅槃寂静:煩悩の炎を吹き消された悟りの世界(涅槃)は静かな安らぎの境地(寂静)であるということ。
四法印:三法印に一切行苦が加わる
三法印に「この世のすべてが苦しみである」という意味の一切行苦が加わると四法印となります。
法印に関してよくある質問
まとめ:法印とは仏教の教えや僧侶の位を指す仏教用語
法印とは、仏教の真理のしるしを指すもので、他の教えと仏教の違いを明らかにする仏教用語です。
この印は、3つまたは4つの経句「三法印」「四法印」として示されます。
▶︎三法印・四法印について詳しくはこちら
このほか、最上位の官位である僧正に与えられる法印大和尚位という僧位を略して法印と呼ぶこと、修験道では今でも山伏を「法印さん」と呼ぶこともあります。