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三方って何?理由・使い方・向き・購入先・歴史・折り紙での折り方・よくある質問をご紹介

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目次

三方は神饌を入れる台

三方(さんぽう)は、神様へのお供え物である神饌(しんせん)を入れる台です。折敷(おしき)という名称のお盆の下に台が付いている形です。上から見ると四角形の物も八角形の物もあります。

そんな三方は仏教では三宝と言います。

また、三方には種類があります。材質によって以下の2種類に分類できます。

・木曽桧

・吉野桧

仏教では三宝と言う

仏教では三宝と言います。仏・法・僧にかけて三宝(さんぽう)と書くという説があります。

三宝は仏教においては最重要な要素です。仏・法・僧で仏は悟りを開いた人や仏像を指します。法は仏の教え、それを記述した経典です。僧は法を信じ実行する修行者のことです。

寺院は三宝のために開かれた空間と考えられます。

この三宝による考えは、宗派や時代によって異なる場合があります。たとえば、仏は上座部仏教においては釈迦を指しますが、大乗仏教ですと如来も含みます。法においても上座部仏教は釈迦の話を教えとしますが、大乗仏教の場合は如来が説いた話も含んだ教えです。

そして、神道の神様の場合は白木の三方ですが、仏教の仏様の場合は塗りの三宝を使います。

三方の種類

三方は材質によって、木曽桧、吉野桧の2種類に分類できます。それぞれの特徴を説明します。

木曽桧長野県木曽の国有林で切り出された天然木で樹齢200~400年の木曽桧の赤身を使用しています。主に用いるのは 目の細い柾目です。最も高級な木曽桧を用いています。
吉野桧地桧(じび)と言われる各地で育った桧、植林された檜で、板目材の赤身と白身の混じった源平材を使用しています。こちらで作った三方は、屋外で行われる祭事に使用されることが多いです。木曽桧よりリーズナブルな価格でお求めできます。

三方と言われる理由

三方と言われる理由は、三方に穴があるところです。この穴は刳形(くりかた)と呼ばれています。下記で詳しく説明します。

三方に穴がある

前、左、右といった三方に刳形(くりかた)又は現象(げんしょう)と呼ばれる穴があいていることで、三方と呼ばれます。

この穴は宝珠のカタチですが、意味は特にありません。装飾のためと考えられます。

因みに「宝珠」は縁起の良い物を集めた「宝尽くし文」の一種です。中国の吉祥思想の「八宝」に由来しています。

三方の使い方

出典:photo AC

三方は以下の用途で使われることが多いです。それぞれについて説明します。

・神棚のお供え

・鏡餅を飾る

・お月見の団子を飾る

神棚のお供え物を飾る

三方は神棚のお供え物を飾るのに使います。上下が分かれるようになっており、上部分が折敷(おしき)、下部分が筒胴(つつどう)です。

お供え物を飾るのは、上部分の折敷の上です。

折敷(おしき)の上に紙を載せる

折敷の上に紙を載せて、お供え物を飾ります。使用する紙は半紙、奉書紙、懐紙など、呼び名は中折り紙、中折れ紙、敷き紙です。

折敷には折り方があるので、この機会に覚えておきましょう。お祝いの席である慶事と悲しみの席の弔事では、折り方の違いがあるので気を付けておきたいものです。

①紙の右下を左上に持ってきます。

②左上の角を残して折ります。

左上の角を残さない折り方だと弔事用になります。また、左上を右上に持ってくる折り方も弔事です。ご注意ください。

こちらに折り方の動画があります。

鏡もちを飾る

鏡餅を飾るのにも三方を使います。三方に半紙を敷き、裏白というシダ植物を乗せます。その上に鏡餅を飾ります。

お餅の上には、串にさしてある干し柿、するめ、ダイダイ、昆布を飾ります。地域によっては、紅白のお餅を飾ることがあります。

お月見の団子を飾る

三方は、お月見団子を飾るのにも使います。折敷の上に上記のやり方で敷き紙を乗せ、お団子を並べます。

お団子の数は、十五夜の場合は15個、十三夜の場合は13個です。15個の場合の置き方は一番下に9個、その上に4個、一番上に2個です。十三夜の場合は一番下に9個、その上に4個置きます。

三方を置く向き

ここからは、三方を置く向きについてです。穴の部分は手前に向け、穴のない部分を神棚に向けて置くようにしてください。

こちらで詳しく説明します。

穴がない方を神様に向ける

三方の置き方のポイントは、穴がない方を神様に向けることです

①筒胴の穴が開いていない部分を神棚に向けて置きます。

②折敷を綴目(とじめ)と呼ばれるつなぎ目を神様に向けないようにして、その上に乗せます。つなぎ目は、失礼にあたるので、神様に見せないようにすると考えましょう。

三方の購入先

三方の購入先を紹介します。主に通販サイトや100均ショップのダイソー、神殿・神祭具を扱うお店です。

通販サイト

出典:AMAZON

「三方」で検索すると、取り扱っている通販サイトを調べられます。楽天やAMAZONなどの代表的なサイトでも購入可能です。

たとえば、AMAZONですと上記の画像にある三方が購入できます。

サイズ:7寸 幅21.5×奥行21.5×高さ16.5(cm)

材質:吉野桧

ダイソー

ダイソーでは、期間限定で「三方の置物」として購入できます。お正月の時期など、特別な時期以外は取り扱っていません。

ただし、種類は1種類のみで正式な物ではありません。正式な物をお求めの場合は、通販サイトかお店で購入することをおすすめします。

神殿・神祭具のお店

神殿・神祭具のお店でも購入可能です。ホームページで場所や定休日を調べて行ってみてください。

もしも、お店が近くにない場合は、お店で行っているネット販売をご利用ください。

三方の歴史

後醍醐天皇の献上物だった

三方の歴史は古いです。1336年、後醍醐天皇が吉野に皇居を移した際、献上物として三方を献上しました。その後、三方は公卿など高貴な人の食盤として使われるようになりました。

今でも三方は、吉野の良質な檜を材料にしているため、吉野郡下市町の伝統産業です。

神仏に用いられるようになった

三方は公卿に使われた後、神仏に用いられるようになり現在に至ります。

ただし、神仏に用いられるようになったのは、いつの頃からかは明確ではありません。現在では神道関係では三方、仏教関係では三宝と呼ばれます。

折り紙で作る三方

折り紙で三方を折ることもできます。普通サイズの折り紙2枚で手軽に作れます。動画を参考に作ってみましょう。

折り方

三方を折るには、折り紙2枚を用意してください。

用意するもの

・折り紙15×15cm 2枚

・ものさし

出来上がり寸法:7.5×7.5×6cm

①胴を作ります。一般的な三方の折り方です。

②折敷を折ります。

③折敷と胴を合わせます。

④中心を合わせます。

よくある質問

三方と三宝の違いは?

どちらも同じですが、三方は神道、三宝は仏教で用います。折敷というお盆部分と胴という台の部分があります。

三方の取り扱い方は?

檜はヤニが出やすいので要注意です。ビニール袋などで密閉すると材料の内部のヤニが本体に付着することがあります。そうならないように風通しの良い場所に置きましょう。

仮にヤニが付着した場合は、薬局で販売されているメタノールで拭き取ってください。

三方の正式な置き方は?

3つの穴が神様に向かないように置きましょう。

三方を新しい物にする場合、古い物の処分はどうしたらよい?

木製品の三方であれば、近くの神社で御焚き上げしてもらいましょう。土器類などで御焚き上げできないならば、お塩でお清めして不燃物として処理してください。

まとめ:三方は神饌を入れる台・神様に敬意を払ってお供えしよう

三方は折敷の部分に紙を敷いて神饌を乗せて、神様にお供えする台です。その際は、神様に失礼にあたらないよう、筒胴にある三つの穴を神様に向けないようにします。気を付けて置くようにしてください。

神饌の他、鏡餅やお月見団子などをお供えする際にも使います。いずれも神様に敬意を払ってお供えしましょう。

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