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安山岩とは?|意味や特徴、他の火山岩との違いを解説
安山岩とは火成岩の一種
安山岩(あんざんがん)とは、火成岩の一種です。マグマが冷えて固まった岩石で、淡い灰色が特徴。また火成岩には深成岩と火山岩がありますが、安山岩は日本で最も普通に産出される火山岩とされています。ここでは安山岩の特徴や、他の火山岩との違いを解説していきます。
安山岩の由来や特徴
岩石は、大きく三種類に分類されます。水中で砂や泥などが堆積して固まったものを堆積岩(たいせきがん)、マグマなどが冷えて固まったものを火成岩(かせいがん)、そしてもともと堆積岩や火成岩であったものが高温や高圧などで変化したものを変成岩(へんせいがん)と呼ぶのです。安山岩は、このうち火成岩に分類され、マグマからできた岩石です。
安山岩の由来は英語の「andesite」
安山岩は英語で「andesite(アンデサイト)」と訳します。南米のアンデス山脈に産出することから、「アンデスの石」という意味で名付けられました。それが日本の明治時代、この英語を日本語に訳す際に、アンデスの「アン」の音を当てて「安」とし、アンデス山を「安山」としたのが「安山岩」の由来です。
安山岩の性質
安山岩はマグマが冷えて固まった岩石。そのなかでも、マグマが地表付近で急に冷えてできたものです。非アルカリ性のものがほとんどで、安山岩は全体的に灰色っぽい色をしています。また、きめ細かい石基に、斜長石や輝石類の粒が混じった斑状組織(はんじょうそしき)が特徴です。
安山岩を含む火成岩の種類と違い
火成岩とは、火山のマグマが冷やされて固まって作られる岩石のこと。このとき、マグマの冷える早さによって火成岩はさらに、火山岩(かざんがん)と深成岩(しんせいがん)の二種類に分類されます。
火山岩と深成岩
火山岩とは、マグマが冷え固まるとき、地上や地上付近で急激に冷やされてできたもの。それに対し、マグマが地下深いところでゆっくりと固まったものを深成岩と言います。さらに含まれる成分によって、火山岩には流紋岩、安山岩、玄武岩の三種類、深成岩には花崗岩(かこうがん)、閃緑岩、はんれい岩の三種類があります。
組織成分の違い
火山岩と深成岩では、含まれる鉱物の割合で岩石の種類がさらに変わります。鉱物には無色のものと有色のものがあり、無色鉱物が多いと白っぽい岩石に、有色鉱物が多いと黒っぽい岩石になるのです。表にしてみるとわかりやすいでしょう。
色 | 白 | 灰色 | 黒 |
火山岩 | 流紋岩 | 安山岩 | 玄武岩 |
深成岩 | 花崗岩 | 閃緑岩 | はんれい岩 |
安山岩の用途
安山岩は非常に硬く、耐久力にすぐれています。そのため建築材や墓石などにもよく使われ、石垣や砂利に使うことも可能です。また、神奈川県で産出される本小松石(ほんこまついし)と呼ばれる安山岩は、日本の銘石としても知られています。
まとめ:安山岩はマグマからできた岩石
マグマが固まってできた安山岩は通常の石よりも硬く、耐久性にもすぐれています。しかも日本国内には火山が多く、安山岩を見る機会は非常に多いでしょう。ひとつの知識として覚えておくと良いかもしれませんね。