MENU

夜伽とは?夜伽見舞いとは何?意味や読み方・歴史・通夜での過ごし方や注意点を解説

目次

夜伽(よとぎ)とは通夜に死者の傍らで寝ずの番をすること

夜伽は「よとぎ」と読み、通夜の際に使うことが多い言葉です。主に遺族や親族が故人の傍らで、寝ずに一晩を過ごす「寝ずの番」のことを言います。

夜伽の3つの意味

昔から使われている夜伽の意味は3つあります。3つに共通しているのは、夜通し一緒にいるということです。

寝ないで付き添うこと

たとえば病人に付き添って一晩過ごすことなどを言います。子供が熱を出して付き添ったときや入院している人に付き添ったときなどに使います。

例文:昨晩、Nさんは高熱を出した長男のK君の看病で夜伽をしたそうです。

男女で共寝をすること

男女が同じ寝床で一緒に眠るという性的なニュアンスです。かつて、殿様のように身分の高い男性が、臣下となるお気に入りの女性と一晩性的な関係をもったことが基盤になっています。同じ意味で同衾(どうきん)という言葉もあります。

例文:社長の愛人A子さんは、毎晩高級ホテルで密会を重ね、夜伽をしているという噂です。

死者のそばで夜を過ごすこと

家族が亡くなったときに行う儀式のことで、夜通し故人のそばに付き添います。通夜の晩に行われることが多いので、故人と過ごす最後の夜という意味もあります。

例文:通夜の晩は、大好きだった祖母の夜伽をして過ごしました。

夜伽の歴史

夜伽は奈良時代以前から行われていたという説が有力です。当初は故人と近い関係にある人が同じ布団で寝るという行為でした。たとえば、男性が亡くなった場合、その妻が同じ布団で寝るということです。

当時はまだ仏教が普及していませんでした。そのため、人は亡くなって仏様になるという考え方は存在しなかったと推測できます。しかし愛しい家族が亡くなって悲しい、何とか生き返ってほしいとい気持ちはあったでしょう。

一晩一緒に過ごすことで、故人が生き返るかもしれないという願いから、夜伽が行われていたのでがないかと推測されます。

通夜における夜伽の過ごし方

通夜において、夜伽をどのように過ごせばよいか知っておくと、いざというときに役に立ちます。特に間違えやすい夜伽と通夜の違いは、整理しておくと夜伽の意味を理解しやすいです。

夜伽と通夜の違い

夜伽と通夜は故人を見送る儀式という意味は同じですが、ニュアンスは若干は異なります。その違いは、行為そのものか、日にちのことかというところです。

  • 夜伽:夜通し故人と一緒に過ごすことを言う。
  • 通夜:夜伽を行う日にちのこと

例文:Aさんの通夜は6月1日です。奥さんと息子さんが夜伽を行います。

ただし現代では、同じ意味で使われることも多いです。

線香とろうそくで一晩中火を灯す

夜伽の当番になった人の役目は、お線香を絶やさないことです。線香が燃え尽きたら、ろうそくで火をつけて、新しいものに替えるようにします。

こうすることで故人を悪霊から守ることができ、火を灯すことで極楽浄土にも行きやすくなる、といわれています。

また昔は遺体の臭いを防ぐために火を焚いていたという説もあります。その当時は臭いを防ぐ設備がなかったからでしょう。

故人のそばに付き添う

一般的には遺族や親族で順番を決め、誰かしらが故人のそばに付き添います。人数制限や時間制限といった決まり事はありません。親族間で話し合って、順番や付き添う時間を決める場合が多いです。

人によっては、家に帰らなければいけないため、ほんの少しの時間だけというケースも考えられます。

しかし無理しなくても大丈夫です。故人の近くにいるのが辛いという人もいます。また親族の人数が少ない、高齢の人が多いという場合も考えられるので、臨機応変に行うという認識で問題ありません。

夜伽見舞いとは、夜伽の際に飲食を共にすること・また見舞いの品を渡すこと

夜伽見舞いとは夜伽の際に遺族や親族が飲食をふるまったり、差し入れるなどして食事を共にすることです。またその際に、軽食や飲み物を差し入れたり、見舞いの品やお金を渡すことです。こうした慣習は一部の地域で行われています。

夜伽見舞いの品

夜伽見舞いの品は、かつては軽食や飲み物の差し入れをすることが多かったようです。しかし、今では菓子類などの食べ物、現金などを選ぶケースが多いです。

品物の金額や、お金で渡す場合の金額は2000~3000円が一般的。品物の場合は「夜伽見舞い」というのし紙を付け、お金の場合はのし袋を使います。

品物を選ぶポイントは日持ちのするもの、持ち運びが楽なもの、小分けになっているものです。

理由は、親族や遺族がその場で食べない場合が多いから。後ほど分けて家にもって帰りやすい物の方が喜ばれるでしょう。どんな品物があるか挙げてみます。

  • 饅頭、クッキー、せんべいなどの日持ちするお菓子
  • アルコール類
  • コーヒー、ジュース等の飲み物

夜伽見舞いに不適当な品

夜伽見舞いの品には、不適当と考えられるものもあるので参考にしてください。

  • デリバリーの食品
  • 刺身などの生もの
  • 賞味期限の近い生ケーキ、切り分けなければならないもの

すぐに食べられないことが多いので、生ものやなるべく早く食べた方が良いものは控えた方が無難でしょう。

夜伽の注意点

夜伽の注意点も事前に理解しておくことをおすすめします。いつ自分が喪主になるか、親族として参列することになるかわからないものです。

線香にはろうそくを使う

夜伽の際、線香は1本ずつ供えます。火をつけるために使うのは、マッチやライターでなくろうそくです。

ろうそくは不浄なものを祓い清めるという説があります。また故人が向かうあの世と生きている人が住むこの世との架け橋になるとも言われています。

過ごしやすく落ち着いた服装で

夜伽の際の服装は特に決まっていません。ただし弔問客が帰った後の寝ずの番になるため、過ごしやすい服装がおすすめです。

しかし特にお寺などで行うケースであれば、派手な色の服は避けるといった配慮が必要です。黒やグレー、濃紺といった落ち着いた色が無難でしょう。

電気はつけたままにする

夜伽は遺族や親族で順番に行うため、仮眠している人もいれば、起きて故人の傍に付き添っている人もいるという状態です。寝ている人がいても、電気は付けたままにしておいた方が安心です。

明るくて寝られないのであれば、アイマスクなどで工夫しましょう。

会場によっては夜伽ができない場合もある

最近は夜伽ができない会場もあります。その場合、次の日に葬儀告別式があるなら、いったん家に帰ってからまた出直します。

遠方から親族が来ているケースでは、近くにホテルなどの宿泊施設を用意します。会場によっては、宿泊設備がついている場合もあります。

地域によって風習が異なる

地域によって夜伽の風習は異なります。行う場所も斎場、自宅という違いがあります。

また夜伽見舞いも、行われるエリアは限定されています。さかんに行われるのは、西日本と千葉県の一部、北海道と言われています。

愛知県西部や岐阜県の一部では、夜伽見舞いと似た意味の「お淋し見舞い」と言われる風習があります。夜伽を行う遺族や親族にお菓子やお金などを差し入れることで、飲食を伴いません。

まとめ:故人との思い出をかみしめてお勤めを果たそう

最近は会場の都合などで、夜伽を行うケースが少なくなっています。行う場合は、故人との思い出を胸に最後の一夜を過ごしたいものです。

行わない場合でも、故人の在りし日の姿を思い浮かべて心の中で冥福を祈りましょう。

目次
閉じる