MENU

お釈迦様の言葉や教え。四苦八苦・四聖諦・八正道の意味とは?名言と併せて解説!

本ページはプロモーションが含まれています。

目次

お釈迦様は仏教の開祖である実在の人物

お釈迦様は、今から約2500年前に誕生した仏教の開祖である実在の人物です。本名は「ゴータマ・シッダールタ」。ヒマラヤ麓の一国、シャーキャ(釈迦)国に生まれ、皇子として豊かな日々を送ります。

そんなある日、家臣と共に出かけたお釈迦様は「人は老いる、病気にもなる。そしていずれは死んでいく。」ということを知ります。「幸せな今があったとしても、いずれはこのような苦しみがやってくる。」ことに思い悩み、この悩みに対する答えを求めて出家。その後、厳しい修行を積み、菩提樹の下で瞑想を続け悟りを得ました。

その後は亡くなるまでの45年の間、自らの歩みで多くの人々へと教えを説いて回りました。お釈迦様の教えである仏教は、インドやアジアを中心に今も多くの人々が信仰している宗教となっています。

https://ikikata.nishinippon.co.jp/term/662/

お釈迦様の教え

お釈迦様の説いた教えには

・人を苦しめている根本原因は何か

・苦しみから解放されるにはどうすればいいか

という思考が根底にあります。

お釈迦様が開経した仏教には、悩みや苦しみから解放され、日々を前向きに生きるための思考が込められているのです。

基本となる4つの教え

さらに、お釈迦様は「生きることは苦に満ちている。それは、あらがいようのない真理である。すなわち、生きることが苦しいと感じることは当たり前」と説いています。この苦しみを解決する方法こそがお釈迦様の説いた教えだといえるでしょう。

この教えの基本的な考え方が以下の4つの言葉で表されています。

一切皆苦(いっさいかいく)

人生は思い通りにはいかないという意味。「苦」は、単に苦しいということではなく「思い通りにいかない」と言うことを意味しています。

諸行無常(しょぎょうむじょう)

人が生きている世の中は絶えず変化し続けるという意味。良い状況であっても、悪い状況も起きることでしょう。何一つ同じ状況が続くことはなく、「全てはうつりかわるもの・全てが無常の存在である」と説いています。

諸法無我(しょほうむが)

世の中のあらゆるものは、互いに影響を与え合いながら存在している、他と関係なしに独立して存在するものはないという意味。全ては繋がりの中で、影響を及ぼしながら変化しているのです。

涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)

仏教が目指す苦しみのない「悟りの境地」の意味。あらゆる現象に一喜一憂することなく、安らかな心をもつことが常態化すれば、結果として幸せに生きることにつながるのです。

あらゆる苦しみを意味する、四苦八苦(しくはっく)

現代では「非常に苦労すること」の意味で使われている四苦八苦も、お釈迦様の思考のひとつです。

仏語としての四苦八苦意味は、

四苦とは生・老・病・死(しょう・ろう・びょう・し)の四苦のことで

・生苦(生まれることに起因する苦しみ)

・老苦(老いていくことに起因する苦しみ。体力や気力などの衰えに対する不安)

・病苦(病気の痛みや苦しみに悩むこと)

・死苦(死ぬことへの恐怖、その先がわからないことへの不安)

という「人力では思い通りにできない苦しみ」を表しています。

八苦とは四苦の次に四つの苦しみを加えたもので、

・求不得苦(ぐふとくく:お金や地位、名誉など求めるものを手に入れられない苦しみ)

・怨憎会苦(おんぞうえく:憎しみや恨みを抱いてしまう人に出会う苦しみ)

・愛別離苦(あいべつりく:どんなに愛する人ともいつかは必ず別れなければならない苦しみ)

・五蘊盛苦(ごうんじょうく:心身を思うようにコントロールできない苦しみ)

※五蘊(ごうん)とは、身体と心のさまざまな動きを意味します

という、「生きているからこそ起こりうる苦しみ」を表しています。

この二つが合わさることで「あらゆる苦しみ」という意味になります。

四苦八苦という言葉には、「苦しみと向き合い、自身の価値観を変える思考こそ、悟りを得るために必要だ」というお釈迦様の教えが込められているといえるでしょう。

苦しみを克服することへの教え、四聖諦(ししょうたい)

四聖諦とは、苦しみや悩みがなぜ生まれるのか、生まれた苦しみや悩みを消し去るにはどうすればいいのかが説かれた仏教の4種の基本的な教え(真理)のことです。四諦(したい)と略されることもあります。

・苦帯(くたい:生きることは思い通りにならないものだと理解し、抱く苦しみと向き合うこと)

・集諦(じったい:「苦しみの原因はものごとに執着している煩悩にある」と理解すること)

・滅諦(めったい:煩悩を原因とする苦しみを消し去ることが悟りの境地であること)

・道諦(どうたい:悟りに到達するために修行(八正道)を実践すること)

悟りに到達するための修行:八正道(はっしょうどう)とは?

八正道とは、お釈迦様が最初の説法である「初転法輪(しょてんほうりん)」に説いたとされる8つの教え(涅槃に入るための8つの実践徳目)です。

教え読み方意味
①正見しょうけん正しいものの見方や考え方をもつこと
②正思惟しょうしゆい正しい判断で心の行いを律すること
③正語しょうご嘘や悪口を言わず、正しい言葉をつかうこと
④正業しょうごう殺傷や盗みなどをせず、正しく生きること
⑤正命しょうみょう道徳に反さず規則正しい生活を行うこと
⑥正精進しょうしょうじん正しい努力を行うこと、これまでに実践してきた善い行いに励むこと
⑦正念しょうねん正しい意識、思いを持つこと
⑧正定しょうじょう正しい心を保つこと

この8つの教えを日々実践することで、心を安らかに保てると説かれています。

お釈迦様の名言

お釈迦様は数々の名言を残されていることでも有名です。中でも心に響く一説を5つご紹介してます。

1)今日すべき事は明日に延ばさず、確かにしていくことこそ、よい一日を生きる道である

できる事を先延ばしにせず、着実にこなすことが良い一日を生きるために重要ということです。

2)自分で自分を、励ましてあげなさい

頑張って日々を過ごす自分を自分で励ますことを怠ってはならないということです。

3)過去は追ってはならない、未来は待ってはならない。ただ現在の一瞬だけを、強く生きねばならない。

去った過去やいつ来るか分からない未来にとらわれるのではなく、ただ現在の一瞬だけを大切に生きることが大切ということです。

4)他人の過失をみるなかれ。ただ、自分のしたこと、しなかったことだけをみよ。

他人の過失に気をとられるのではなく、自分の行いを正確に見る意識を持つことが大切ということです。物事が思い通りに行かない場合も、責任転嫁するのではなく、自らの行いを問うことが重要なのです。

5)目的が達成されるまで、人は努めなければならぬ。自分の立てた目的がそのとおりに実現されるのを見よ。

目標を達成するには、決してあきらめず、努力を重ねなければならないということです。結果が出ないとすぐにあきらめそうになりますが、自分の立てた目的が実現する姿を想像し、努力を継続することが大切です。

まとめ:お釈迦様の言葉や教えを活かし、自分の心の中と向き合うことが大切

お釈迦様は「物事には常に変化し、互いに影響を与えている関係性にある」と説いています。悩みや問題が生じたときも、必ず要因があるということです。

さらに、こういった悩みは私たちの思い通りにできるものではなく、望んだものが必ず手に入るわけでもありません。

心安らかに過ごすためには「思い通りに人生は進まない。都合の良いことばかり起きるのではない」ことを理解し、自分を見つめることが大切なのです。

お釈迦様はその言葉や教えで、自分本位ではなく周囲への思いやりを持って行動することの大切さや、苦しみや悩みを抱く原因になる「執着する心」をコントロールすべきだと伝えているのかもしれません。

心豊かな生活を送るためには、常に自分の心と向き合うことや、お釈迦様の説かれた教えを活かすことが大切だといえます。

目次
閉じる