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普賢菩薩とは?真言・ご利益・普賢菩薩像の特徴は?所蔵している施設も紹介

目次

普賢菩薩とは釈迦三尊として祀られる、最も優れた善を説く菩薩

普賢菩薩(ふげんぼさつ)とは、釈迦如来の脇侍として祀られることも多い「全てにおいて最も優れた善を説く」とされる仏様です。

釈迦如来の脇侍として祀られる場合は、左に普賢菩薩・中央に釈迦如来・右に文殊菩薩(もんじゅぼさつ)が安置され、「釈迦三尊(しゃかさんぞん)」と呼ばれます。普賢菩薩は「行(修行)」を、文殊菩薩は「智慧」を担っています。

他にも、普賢菩薩は「如何なる場所にも現れ、全ての命あるものを救う存在である」と言われており。仏道の教えを実践するために重要な役割があると考えられています。

普賢菩薩と呼ばれる理由

普賢菩薩の「普」は「広く。全てにわたる」との意味である、「普く(あまねく)」を意味しています。「賢」は「この上なく優れた善」を表し「最も優れた存在」として普賢菩薩と呼ばれるようになったと言われています。

普賢行願という10願を掲げる

普賢菩薩は「普賢行願(ふげんぎょうがん)」と呼ばれる、10種の大願を掲げたとされています。行願とは、精進しようと立てる誓いのことを意味し、普賢大願は「菩薩の行願の代表格」と考えられるようになりました。

さらには衆生(生命あるすべてのもの)もこの考え方を追求すれば、普賢菩薩からの功徳を受けられると説いた経典まで登場し、仏教の考え方を飛躍させたといえます。

普賢行願と意味一覧

大願読み方意味
①礼敬諸仏きょうらいしょぶつ諸仏に敬礼する
②称讃如来しょうさんにょらい諸仏を称讃(しょうさん)する
③広修供養こうしゅくよう広く供養(くよう)を納める
④懺悔業障さんげごっしょう自ら過去の罪を懺悔(ざんげ)する
⑤随喜功徳ずいきくどく諸仏の功徳(くどく:良い行い)に心から感謝する
⑥請転法輪しょうてんぼうりん諸仏に説法を請願(せいがん:請い願うこと)する
⑦請仏住世しょうぶつじゅうせ仏が世に永らえることを請願する
⑧常随仏学じょうずいぶつがく常に仏に従って学び行動する
⑨恒順衆生こうじゅんしゅじょう常に衆生の救済を実現するように願う
⑩普皆廻向ふかいえこう自らの功徳を普く皆に廻向(えこう:悟りを得るための手助け)する

女性からの信仰が厚い

普賢菩薩は「女性も成仏できる」と説かれた「法華経(ほけきょう)」に登場する菩薩です。それまでは、女性は男性に生まれ変わらないと成仏できないと考えられてきたため、平安時代以降は女性達からの信仰が多く集まるようになりました。

この他、凛々しく美しい姿で描かれていることや、力強さを象徴している象に騎乗していることなどから「勇ましい男性の姿」として表現されることが多くありました。女性層からの支持が多かった要因は、普賢菩薩の容姿にもあったのかもしれません。

普賢菩薩の真言

真言とは、サンスクリット語の「マントラ」の略言です。短い文で表されることが多いですが、その言葉は長さに関係なく「偽りのない仏の真実」が込められています。

普賢菩薩の真言は「オン・サンマヤ・サトバン」です。真言を唱えると、災難を避け、さらには寿命が延びると言われています。

普賢菩薩のご利益

普賢菩薩のご利益には2つの大きなご利益があります。

それは、①幸せを増やす「増益(ぞうやく)」と②寿命を延ばす「延命」です。

この他にも

●女性守護

●修行者守護

なども普賢菩薩のご利益として知られています。

普賢菩薩像の特徴

普賢菩薩像の特徴は

●釈迦如来の脇侍としての姿

●6つの牙を持つ白い象に騎乗している姿

があります。

どの姿も、凛々しく勇ましい様子であるものが多いことも普賢菩薩ならではの特徴です。

釈迦三尊として、釈迦如来の脇侍に安置される

釈迦如来には、左右に菩薩を脇侍(わきじ)として安置される姿もあり、この仏像は「釈迦三尊(しゃかさんそん)」と呼ばれます。

釈迦三尊として祀られる場合、釈迦如来の右脇侍(向かって左側)に安置され、釈迦如来のもつ「修行」の象徴を担います。左脇侍(向かって右側)には文殊菩薩(もんじゅぼさつ)が安置され、文殊菩薩は釈迦如来の智慧の象徴とされています。

6本の牙を持つ白い象に騎乗している

仏像の場合も仏画の場合も、普賢菩薩は「6つの牙をもつ、白い象」に騎乗していることが大きな特徴です。象に乗る普賢菩薩は、両手を胸の前で合掌している姿が多いです。

白い象には、マーヤー夫人が「白い象がお腹に入ることを夢にみて釈迦如来を懐妊したことを知った」との逸話もあり、釈迦の化身としてとても大切な存在。そのため象は「悟りの象徴」と考えられています。

白い色で清浄を表すだけでなく、力強さや堂々とした歩み、絶対的な大きさも表現しているといえるでしょう。

象の牙が6本ある理由

象の牙が6本あることは「悟りを開くために取り組む6つの修行」の意味が込められています。

6つの修行は、①布施(ふせ:誰かのために何かをすること)、②戒(身の回りをきちんと保つこと)、③忍辱(にんにく:辱めを偲ぶこと)、④精進(しょうじん:工夫を凝らして努力すること)、⑤禅定(ぜんじょう:物事に集中すること)、⑥般若(ありのままを観て智慧を得ること)です。

さらに象の足は、「四如意足(しにょいそく)」を表現しているとも言われています。

四如意足とは、神通力を得るための基礎であり、①意欲、②精進、③善なる心、④内外の観(ものとごとをしっかり観ること)を意味しています。

普賢菩薩を所蔵している施設

普賢菩薩は、釈迦三尊としての姿だけでなく、単体の仏像も残されています。仏像の中には国宝に認定されている物もあります。他にも、絵画として重要文化財に認定されている物もあり、どの姿も幸福や息災延命を願い、多くに人々からの信頼を集めています。

東京都:大倉集古館(おおくらしゅうこかん)

東京都にある「大倉集古館」は、明治時代〜大正時代にかけて活躍した実業家である「大蔵喜八郎(おおくらきはちろう)」氏が設立した、日本初の私立美術館です。その展示品は、喜八郎氏が生涯をかけて集めた古美術品。国内だけでなく、東洋各地の作品があることも大倉集古館の特徴です。

現在では、喜八郎氏の跡をついだ喜七郎(きしちろう)氏が集めた日本の近代絵画が加わり、3件の国宝を含む、美術品2500件を収蔵しています。

大倉集古館公式HP:https://www.shukokan.org/

普賢菩薩騎象像(ふげんぼさつきぞうぞう)

平安時代の作品とされる「普賢菩薩騎象像」は、国宝に認定されている貴重な仏像です。長い歴史の中で冠や首飾りなどがなくなっているとはいえ、凛々しく気品のある姿は失われていません。

東京都:東京国立博物館

国内の文化財や美術品などを収集・保管し、展示や研究を目的としている国立博物館。その品は、絵画や仏像だけでなく、刀剣や陶磁、染織など多岐にわたります。

東京国立博物館は、国内で最も長い歴史をもつ博物館でもあり、1年に数回特別展を開催することでも知られています。

東京国立博物館公式HP:https://www.tnm.jp/

絹本著色普賢菩薩像(けんぽんちゃくしょくふげんぼさつぞう)

平安時代後期の仏画である「絹本著色普賢菩薩像」。普賢菩薩が白い象の背中に置かれた蓮華座に座り、伏目がちに合掌する姿が描かれています。巧みな技術で描かれた様子は、普賢菩薩像の作品のなかでも屈指の名作といえるでしょう。

絹本著色普賢菩薩像の紹介ページ:https://emuseum.nich.go.jp/detail?langId=ja&webView=&content_base_id=100141&content_part_id=0&content_pict_id=0

普賢菩薩とは釈迦如来の慈悲行を象徴する、最も優れた善をとく菩薩

白い象に騎乗する姿で表現される普賢菩薩は「最も賢い菩薩」であり、釈迦如来の脇侍として重要な役割を担った存在です。同じく釈迦三尊に位置する文殊菩薩が「智慧の菩薩」であるなら、普賢菩薩は修行を司る「行の菩薩」だといえるでしょう。

普賢菩薩像の特徴は、6本の牙を持つ白い象に騎乗していることです。6本の象の牙は修行を表現し、大きな姿の象を表現することで力強さを表していると考えられています。

真言を唱えることで、更なる幸福を招いたり、寿命が延びるなどのご利益があります。手を合わせ普賢菩薩へ思いをはせてみましょう。

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