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    死別とは?|意味や手続き・心のケアについて解説

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    死別とは大切な人と死に別れてしまうこと

    死別とは、文字通り死に別れてしまうことで、家族のような大切な人を失った時に使う言葉です。死別は遺族の喪失感が大きく、悲しみや苦しみから立ち直るまでに時間がかかる場合もあります。ここでは、死別の意味や諸手続き、死別で傷ついた心のケアについて解説していきます。

    死別の意味と関連用語をチェック

    死別は大切な人の死によって訪れる別れです。反対語は生別(せいべつ)で、生き別れとも呼びます。生別が再会のチャンスがあるのに対して、死別は永遠の別れとなり残された者の悲しみは深い場合が多く、心のケアも重要です。

    死別は英語で『bereavement』

    死別を英語に直訳すると「bereavement」となります。少し形式ばった場面で使う表現なので、普段の会話では「lose(死別する)」を使うのが一般的です。bereavementを使った熟語には、「bereavement counseling(死別カウンセリング)」や「bereavement leave(忌引き)」「bereavement pay(忌引き手当)」などがあります。また、夫と死別した女性を「widow」、妻と死別した男性を「widower」と呼びます。

    例文1:母の葬儀のために、忌引き休暇を取得した

    I took a bereavement leave for my mother’s funeral.

    例文2:彼女は夫を亡くしました

    She lost her husband.

    配偶者と死別した場合の手続き

    配偶者と死別した際は、公的な届出や相続などの手続きが必要になります。さらに、死別した配偶者との婚姻関係はどうなるのか、再婚はできるのかなど、気になる手続きについても解説します。

    公的な手続き

    配偶者が亡くなった場合の、市役所や年金事務所などへの届出を紹介します。支援金として、葬儀費用や死亡一時金が支払われる場合もあるので、早めに手続きをしましょう。

    届出機関手続き内容期限
    市区町村役所住民票抹消死亡した配偶者の住民票を抹消します。死後14日以内
    世帯主変更届死亡した配偶者が世帯主だった場合、世帯主の変更が必要です。死後14日以内
    介護保険資格喪失届死亡した配偶者の介護保険の資格喪失手続きです。死後14日以内
    葬祭費請求死亡した配偶者が国民健康保険に加入していた場合、葬祭料の一部を請求できます。葬儀から2年以内
    健康保険組合市区町村高額医療費の還付申請高額な治療費を負担した場合、一定額以上の支払分については還付請求が可能です。※加入している健康保険によって届け先が異なります。医療費の支払いから2年以内
    年金事務所社会保険事務所年金の受給停止届死亡した配偶者が年金を受給していた場合、停止手続きが必要です。死後14日以内
    遺族年金の請求配偶者が死亡した場合は、遺族年金を受給できる可能性があります。死後5年以内
    国民年金の死亡一時金請求死亡した配偶者が国民年金に加入していた場合、死亡一時金を請求できます。死後2年以内
    税務署所得税准確定申告死亡した配偶者が事業主、もしくは給与年収2000万円以上の場合、相続人が代わりに確定申告を行います。死亡日の翌日から4か月以内
    相続税の申告相続した遺産が相続税の基礎控除を超える場合に必要です。死亡日の翌日から10カ月以内

    相続の手続き

    相続の手続きは、故人の遺産や相続人の数によっては、手続き完了までに時間がかかることがあります。まずは遺言書がないかを確認し、遺言書がある場合は家庭裁判所で検認を受け、手続きをすすめましょう。預貯金や株式、不動産、自動車も故人名義の場合は、各機関でそれぞれ名義変更や払い戻しの手続きが必要です。また、遺産を分割する際は、相続人が全員で協議を行わなければいけません。

    死別した配偶者と離婚したい場合の手続き

    死別した配偶者から同意を得ることはもはや不可能なので、離婚はできません。しかし、旧姓に戻す「復氏届(ふくしとどけ)」によって戸籍から抜けることや、「姻族関係終了届(いんぞくかんけいしゅうりょとどけ)」によって配偶者の親族との姻族を解消することは可能です。

    「復氏届

    復氏届とは、婚姻で名字が変わった人が、配偶者の死後に旧姓に戻したい場合の手続きです。復氏届の提出には、本人以外の同意は必要ありません。復氏届を提出すると、配偶者の戸籍から抜け、結婚前の戸籍に戻るか新しい戸籍を作ることになります。新たに戸籍を作る場合は、あわせて分籍届(ぶんせきとどけ)が必要です。復氏届を提出しても相続の権利は失われません。また、配偶者の親族の扶養義務はそのまま継続します。

    「姻族関係終了届」

    配偶者の親族(義両親や義兄弟姉妹)との関係を解消したい場合の手続きで、「死後離婚」とも呼ばれます。姻族関係終了届の提出には、本人以外の同意は必要ありません。姻族関係終了届を提出すると、配偶者の親族との関係が解消され、扶養義務もなくなります。戸籍はそのままなので苗字は変わらず、相続の権利も残ります。

    配偶者と死別した後に再婚したい場合の手続き

    配偶者と死別後に再婚をする場合の手続きは、通常の婚姻手続きと同じです。婚姻届の「初婚・離別記入欄」の「再婚」「死別」を選択し、前の配偶者と死別した年月日を記入します。相手が初婚の場合は、新しい戸籍を作ることができますが、どちらも再婚の場合はいずれかの戸籍を選ぶ必要があります。再婚前に姻族関係終了届と復氏届(婚姻によって氏が変わった人のみ)を提出することで、新たな戸籍を作ることも可能です。

    また法律で、女性は前の婚姻の解消から100日間は再婚ができないことになっています。これは妊娠した場合に、父親がわからなくなる事態を防ぐためです。

    大切な人と死別した時の心のケア

    大切な人との死別は、とても悲しくつらいものです。大きなショックと喪失感で、心を閉ざしてしまうケースもあります。死別の苦しみから回復するためには、時間と周囲の支えが重要です。早く立ち直らなければと、一人自分を責めないでください。死別に直面した際の心のケアについて紹介します。

    家族と悲しみを共有する

    死別によって傷ついた家族が他にもいる場合は、まずは悲しみを共有しましょう。大切な人を失った喪失感と苦しみを分かち合うことで、「一人ではない」という安心感も生まれます。小さい子どもがいる場合は、気丈に振る舞おうと頑張りすぎてしまいがちですが、子どもとはいえ、同じ悲しみを抱えた家族であり仲間です。ときどきは弱音を吐いて、慰め合う時間をとることは、家族の絆を深めるうえでも大切なプロセスです。

    親しい友人に話を聞いてもらう

    信頼できる友人に気持ちを聞いてもらうこともおすすめです。死別直後は、葬儀や手続きなどで慌ただしいため、しっかりと悲しむ時間がとりにくく、つい感情を抑えてしまいがちです。感情を抑え込むと、悲しみを処理できなくなり、鬱(うつ)症状に陥ってしまうことも。悲しみを素直に出せる友人に話を聞いてもらうだけで、心はぐっと軽くなるはずです。

    文章に書き出す

    気持ちを書き出すことは、感情を整理して落ち着かせるのに有効です。他人に見せるものではないので、思うままに感情を吐き出してみましょう。自分の気持ちを見つめ、向き合うことにもつながります。文章を振り返った時に、感情の動きを客観視できるのもメリットです。

    カウンセラーや専門家の力を借りる

    なかなか悲しみから立ち直れない時は、カウンセラーや専門家にも相談してみましょう。心のケアの専門家として安心感があることはもちろん、自分をあまり知らない相手だからこそ本音を出せることもあります。

    まとめ:死別は多くの人が経験する悲しみ

    死別は特別なことではなく、誰もが経験する可能性のある別れです。悲しみから立ち直るまでの時間には個人差があるので、焦りは禁物。死別後の事務的な手続き以上に、心のケアは大切です。まずは自分を大切にして、ゆっくり回復していきましょう。

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