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枕直しとは?北枕や枕飾りについても解説

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枕直しとは遺体を北枕に寝かせること

枕直しとは、遺体を北枕に寝かせて安置することです。

自宅で亡くなることが多かった時代は、臨終後は遺体をそれまで寝ていた布団から移動し、敷きなおした布団に北枕にして寝かせ直していました。

枕直しという言葉には、亡くなった人を寝かせ直すという意味も含まれているのでしょう。

この記事では、枕直しの由来や方法について解説していきます。

枕直しの由来

枕直しで頭を北向きに寝かせる習慣が根付いたのは、お釈迦様の入滅に由来します。

お釈迦様が入滅された時、頭は北に、足は南に向いていたとされています。

枕直しは、お釈迦様の入滅の状況を再現し頭を北側にすることで、故人の魂が無事に成仏できるようにと願いを込める意味があるのです。

枕直しの方法

まずは、遺体を安置する部屋に、北向きもしくは西向きに布団を敷きます。

自宅で亡くなった場合も、布団やシーツを替えて向きも改めるようにしましょう。

遺体の頭を北向きにして安置

敷きなおした布団の上に、遺体の頭が北向きになるようにして安置します。

部屋のレイアウトの関係で北向きが難しい場合は、頭が西向きに、足が東向きになるように安置します。

手を胸元で組ませて、顔には白い布をかけます。

枕が低いと口が開いたり、体液が漏れる原因になるので注意しましょう。

掛け布団は軽く薄いものを使用し、上下が逆さまになるようにかけます。

布団の上に紋服をかける場合は、こちらも上下が逆になるように(足元に襟がくるように)かけましょう。

これらは日常とは逆のことを行う、逆さごとの習慣の一つです。

最後に紋服の上に守り刀を置きます。

枕飾り(まくらかざり)

枕飾りとは、通夜までの間、遺体の枕元に飾る小さな祭壇です。

通夜や葬儀で飾る本祭壇に対して、仮祭壇とも呼ばれます。

枕飾りには、葬儀前に訪れた参拝者が手を合わせられるようにするためや、食物を備えることで故人が食欲や物欲から解放されることを願う意味があります。

枕飾りは半畳から一畳サイズほどの白木の台を用意し、その上に、香炉、燭台、花瓶、鈴の他、一膳めし、水、枕団子などを供えます。

枕経(まくらぎょう)

枕経とは本来は臨終間際の人の耳元であげるお経で、死への不安を取り除くことが目的です。

現在は病院で亡くなる人が多いので、枕経をすることは少なくなっていますが、枕直しをした後に枕経が行われることもあります。

枕経は近しい親族だけで行い、本来の性質から喪服は着用しないのが一般的です。

まとめ

枕直しは、遺体の頭を北向きに寝かせる葬儀の習慣です。そのため、逆さごとのひとつとして北枕を縁起が悪いとする地域も少なくありません。

しかし近年では、頭を冷やし、足を温めることが安眠に繋がることから、あえて北向きに寝る人も増えており、価値観は多様化しています。

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