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生前墓(寿陵)とは?縁起が悪い?メリット・デメリットをわかりやすく紹介
生前墓とは自分が生きているうちに建てるお墓のこと
自分が生きているうちに建てるお墓のことを生前墓といいます。
死に対する畏怖の念が強かった時代では、縁起が悪い・死期を早めるなどと忌み嫌われていましたが、近年では終活の一環として生前墓を準備する人が増えてきています。
生前墓とは
生前墓とは、自分が入るお墓を自分自身で建てること・生きているうちに建てるお墓のことです。
自分や家族が亡くなる前に生前に建てることで、希望に沿ったお墓に入ることが可能になります。
生前墓は『寿陵(じゅりょう)』ともいい、お墓をあらわす『陵』におめでたい意味を持つ『寿』が付けられていることから、『寿陵を建てると縁起が良い』といわれています。
また『寿陵』は中国で始まったもので、秦の始皇帝をはじめ歴代の皇帝は寿陵墓を建てており、長生きや子孫繁栄など縁起の良いこととされているのです。
生前墓の意味
生前墓は、生きているうちに建てるお墓という意味ですが、それには残された家族に費用の負担をさせないようにするという意味もあります。
場所・墓石・供養の方法などを自分の希望に沿って決められるだけではなく、お墓にかかる費用を自分が負担した上で継承をお願いするという準備期間とも考えられるでしょう。
お墓を建てたは良いものの、継承者がいないことで無縁墓になってしまう可能性もあります。
自分だけではなく、家族の意向も踏まえた上で準備をするのが生前墓のルールです。
有名人は生前墓を準備している
著名人は生前墓を準備している人が多く、それぞれが自分のスタイルで終活に取り組んでいます。
昭和天皇や聖徳太子は、寿陵を建てていたことで有名です。
俳優の中尾彬さん、コメンテーターのデヴィ・スカルノさん、2021年に亡くなった俳優の田村正和さんは生前墓を準備されています。
特にデヴィ・スカルノさんは、17匹の愛犬と一緒に入れるお墓を購入したことで有名です。
「残された人に負担がかからないように」という目的で、終活の一環として生前墓を準備されています。
生前墓は縁起が悪いといわれる理由は?
一昔前は生前墓は縁起が悪いといわれ、忌み嫌われていた時代がありました。
なぜ縁起が悪いと言われていたのか、その理由をご紹介します。
死に対するネガティブなイメージ
死というものに対するネガティブなイメージが先行し、死を縁起の悪いものととらえることで『死の準備』と思われていたことが挙げられます。
死は怖いもの、縁起の悪いものと考えてしまうと、死に直結するお墓を準備するという行為も縁起が悪いと思われていたのでしょう。
『お墓を建てるとあの世に片足をつっこむようなもの』『お墓そのものが縁起の悪いもの』と言われていた時代もありましたが、これは迷信です。
お墓自体を縁起の悪いものと捉える考え方
お墓には縁起が悪いというイメージが付いて回りがちです。
怪談の舞台などで使われていることで、死=お墓=縁起が悪いと考える人が多かったため、生前墓も同様に縁起の悪いものと考えられていた可能性があります。
お墓を建ててすぐに亡くなった人がいた
実際にお墓を建てたらすぐに亡くなった人がいたというケースもゼロではありません。
身近に同じ状況の人がいたら、『縁起が悪い』と思っても致し方ないでしょう。
『準備をしてしまったから』『あの世から呼ばれた』などという考え方もあったようです。
生前墓を準備することのメリット
生前墓を準備することは、決して縁起の悪いことではなく、メリットの多いことです。
生前墓のメリットを3つご紹介しましょう。
残された家族の負担軽減
生前墓を準備することは、残された家族の負担を軽減するメリットがあります。
家族が亡くなると、手続きなどに追われて忙しい思いをしますが、お墓が準備されていることによって、負担はかなり軽減されるでしょう。
故人の希望に沿ったお墓が準備できていることで「どんな希望を持っていたのかわからない」という後悔をしなくて済むことが大きなメリットです。
相続税対策になる
お墓や墓地などの祭祀財産は、相続税の非課税財産としてみなされます。
そのため相続税が課税されず、遺産分割の対象ともなりません。
遺産総額自体を減らせるため、相続税の節税に繋がります。
自分の好きな場所・好きなお墓を建てられる
生前墓のメリットには、自分の好きな場所で好きなお墓を建てられることも含まれます。
気に入った墓地や好みの墓石を購入するだけではなく、樹木葬や散骨など供養の方法もさまざまです。
前出のデヴィ・スカルノさんのように、一緒のときを過ごしたペットと同じお墓に入るという供養の方法もとても素敵です。
自分らしい最期を迎え、終の棲家も自分の希望に合ったものにする…生前墓は自分らしさを叶えるものといえるでしょう。
生前墓にデメリットはある?
相続税対策や子世代の負担軽減など、生前墓にはメリットが多いですが、デメリットも存在します。
どのようなデメリットが考えられるのか、3つのパターンをご紹介しましょう。
維持費用がかかる
生前墓を準備することで、維持費用が発生します。
年間管理費のかかる霊園にお墓を準備すると、自分が入るまでの間にも管理費用は発生します。
仮に子世代・孫世代で墓じまいをするようなことがあれば、さらに撤去費用がかかることも考えなくてはいけません。
家族との相談がないとトラブルに
お墓は入る人のものだけではなく、維持をする人・お参りをする人のものでもあります。
- お墓参りをしたかったのに他の人と一緒の永代供養墓に決めてしまった
- お墓参りに行ける距離ではない
- 費用の負担が大きく維持ができない
など、子世代・孫世代にとって負担が増えてしまう可能性も考えなくてはいけません。
家族と相談せずに勝手に決めてしまうと、「聞いていない」「知らなかった」というトラブルにつながります。
また夫婦で意見が割れる、家族と希望が合わないということも考えられるので、事前にしっかりとした話し合いをすることが大切です。
生前墓を受け付けていない霊園がある
公営墓地などの中には、生前墓を受け付けていない霊園があります。
遺骨があることが購入の条件になっているためです。
維持費・管理費の安い公営墓地などを希望する場合は、事前に問い合わせをして、生前墓の準備ができるかどうかを確認しなければいけません。
生前墓を含む終活のすすめ
生前墓は終活の一環として取り組む方が多く、近年では「子供達に負担をかけたくない」「自分の終の棲家をこの目で見たい」という人が増え、40パーセント近い人が生前にお墓を建てています。
終活はこれからの時代、年齢に関係なく必要になるといわれているのはなぜでしょうか。
終活は自分らしい最期を迎えるための準備期間
終活は、自分らしい最期を迎えるための準備期間だといわれています。
生前墓はもちろん、身の回りの不用品を処分する生前整理や、遺言状やエンディングノートの作成などが主な終活です。
特におすすめしたいのがエンディングノート…財産・資産、友人や知人、医療・介護についてなどさまざまな項目が記入できます。
残された家族が一番困るのは、「何も希望を聞いていない」と気付いたときです。
家族と離れて暮らしていて、ゆっくり話す機会が少ないという人こそ、エンディングノートを活用した終活を行いましょう。
終活は身体が動くうちに!何歳からでもOK
終活には体力を要するものもあります。
生前墓の準備も、実際に見学に行ったり、説明を聞いたりする必要があるため、身体が動くうちに行うことがおすすめです。
終活は何歳から始めても問題はありません。
身体が動くうちに、身の回りの整理やエンディングノートの作成、生前墓に関する情報収集などを行っておくことで、より充実した終活が行えるでしょう。
まとめ:生前墓とは長生きや子孫繁栄を願う縁起のいいもの
生前墓は決して縁起の悪いものではなく、長生きや子孫繁栄を願う縁起のいいものです。
子世代に迷惑をかけず、自分の終の棲家を自分で決められるメリットがありますが、家族と相談をせずに決めてしまうと、後々のトラブルにつながってしまいます。
生前墓の準備も含め、身体が動くうちから情報収集を行い、いろいろ話し合いながら終活に取り組みましょう。