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御膳料とは?読み方や意味は?封筒の書き方・入れ方・用意方法についても紹介!
御膳料とは食事の膳に代わるお礼のこと
御膳料とは「おぜんりょう」と読み、「食事の膳に代わるお礼」として僧侶に渡すお金のことです。
葬儀や法事の後には、僧侶・参列者へのおもてなしとして食事の席を設けることが一般的です。しかし、様々な事情から僧侶が参加されない場合があります。こうしたときに、食事の代わりとして御膳料をお渡しすることが定着しています。
忙しい僧侶へ用意した料理などを渡す慣習が御膳料の由来
お盆のときなどは僧侶も忙しく、用意された食事に手を付けないまま次のお勤めへと向かわれることも珍しくありません。その場合、用意した料理やお菓子などを箱詰めにしてお渡しするのが慣例でした。
しかし、参列者のライフスタイルが多岐にわたる近年では、食事の席は設けないというスタイルも増えてきました。こうしたことが料理の代わりに御膳料を包んでお渡しするようになった由来だといわれています。
僧侶が食事の席に参加する場合、御膳料は不要
御膳料はあくまでも食事の席に参加されない場合に、お渡しするお礼です。用意した食事の席に僧侶が参加する場合は、御膳料を渡す必要はないといえます。
御膳料の注意点は封筒・表書きに注意し、料理に見合う金額を新札で用意すること
用意する食事の席に、僧侶が参加してくださるかどうかで御膳料の要不要が決まります。そのため、食事の席を案内する前に、僧侶の都合を確認すると良いでしょう。
御膳料を用意することになったら、以下の4つのポイントに注意し、準備しましょう。
①封筒は白無地でOK
封筒は市販の白い封筒で問題ありません。ただし、縦型で郵便番号枠のないものを使用しましょう。
また、不幸の繰り返しととらえられないよう、二重ではなく一重のものを選んでください。
不祝儀袋を使用する時は金額に応じたデザインを選んで
香典を入れるために使用する不祝儀袋で御膳料をお渡しすることも問題ありません。
その際の水引は結び切りを選び、入れる金額に見合う不祝儀袋を使用すると良いですね。
②封筒の書き方:表書きは御膳料+主催者の名前、裏面は住所+包んだ金額
封筒や不祝儀袋の表面の上半分中央に「御膳料」と書き入れ、下半分中央に葬儀や法事の主催者側が分かるよう喪主のフルネームや「○○家」などと書き入れます。
不祝儀袋の場合は、水引の結び目に文字がかからないように注意して下さい。
裏面には、左下側に住所と包む金額を明記します。この時の金額は旧字の漢数字を意識し、上に「金」、「也」を記入します。
「也」を付けるかどうかに関しては、最近は記入しないことも増えているようです。
数字は、旧字を意識しましょう。
一は「壱」、三は「参」、五は「伍」と記します。
墨は濃い墨を使用
お布施など「仏事関連のものは薄墨で書く」というイメージもありますが、御膳料はあくまでも僧侶へのお礼。そのため、墨の色は黒でOK。僧侶側に不幸があったわけではないため、薄墨を使用する必要はありません。
③お札は新札を用意する
香典の場合は用意していたと解釈されることを控えるためにも、使い古しのお札で問題ありません。しかし、お礼である御膳料には新札を用意することが基本です。
お札は肖像画がある面が表のため、表を上にして包みます。お札が複数枚ある場合は、表裏を合わせ、上下を揃え包みましょう。
④料理に見合う金額を渡す
御膳料は料理に代わるものであるため、用意する料理に見合う金額を包むようにしましょう。
相場は5000円から1万円程度のようですが、食事の会場によって包む金額が変わるともいわれています。
- 自宅や仕出し店などを利用する場合 →5,000円〜1万円
- 料亭やホテルなどを利用する場合 →1万円〜2万円
この他、地域の慣習や法事の規模などによって相場が異なる場合もあります。金額に悩む場合は、地域や親族の年長者に相談してみると良いでしょう。
他のお礼との同封は避け、お盆を使って渡すことがマナー
御膳料は、お布施やお車代と共に渡すことが一般的です。葬儀や法事の前に僧侶へ挨拶するタイミングに渡すと良いでしょう。お礼の言葉と共に「どうぞお納めください」と一声掛けると丁寧ですね。
お布施やお車代との同封はNG
お布施やお車代も、僧侶へ渡すお金に代わりはありませんが、お布施は故人の供養に対する感謝として本尊に納めるもので、お車代や御膳料は僧侶への感謝の気持ちとして渡すもの。両者の意味合いには違いがあるため、分けて用意する事が基本です。
同時に渡す場合は、お布施が一番上に来るように金封を並べるようにしましょう。
《参考》お布施とは https://ikikata.nishinippon.co.jp/term/57/#index_id3
お盆もしくは袱紗を使用する
御膳料を渡す時は、切手盆(きってぼん:香典・お布施などの金封を差し出すときに使用する縦長の黒塗りのお盆)や袱紗を使用し、僧侶が表書きを読めるように向けて差し出します。
お盆を床や畳に置いて、滑らせながら渡すことは儀礼に反します。
御膳料とは僧侶への食事の代わりとして用意するお礼を込めたお金のこと
葬儀のあとの僧侶や参列者へのおもてなしは昔から続けられてきた慣習のひとつ。故人を偲ぶためにも必要な行事だといえます。
しかし、ライフスタイルの変化などから、近年では食事を用意せず、僧侶へのお礼を御膳料に込めて渡すようになりました。葬儀の後も僧侶にはお世話になる機会があることから、礼儀を大切にして感謝の気持ちを伝えられるよう、ご紹介したポイントに注意し準備しておくと良いですね。