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入滅とは?意味・読み方は?入滅図や類語・英語についても紹介
入滅とは釈迦の死に使われる仏教用語
入滅とは「にゅうめつ」と読み、仏教の開祖とされる釈迦の死を意味する仏教用語です。釈迦の他、高僧の死にも用いられることもあります。
涅槃(ねはん)に入ること
涅槃とは、安楽の世界を意味し、全ての煩悩や執着心が消え、心の迷いがなくなった状態のことです。涅槃に入るとは、肉体をなくすとともに悟りの境地に入ったということを意味します。
釈迦は入滅前に「涅槃経」を説いたとされる
釈迦が入滅する前に説いたとされるお経が「涅槃経(ねはんきょう)」です。
涅槃経には、全ての衆生には仏の本性が備わっていて、成仏することが可能だと説かれています。
釈迦 入滅の日は2月15日と考えられている
釈迦の入滅がいつなのか、はっきりと記録があるわけではありませんが、南伝仏教ではヴァイシャーカ月(第2の月)の満月の夜とされています。
これが中国へ伝わった際に2月15日と考えられるようになり、日本仏教でも、釈迦が入滅した日は2月15日という説が一般的です。
このため、現在でも、各寺院で釈迦の遺徳を偲ぶ法会「涅槃会(ねはんえ)」が2月15日に開催されています。
入滅の類語・英語訳の一例
入滅の類語や英語訳の一例は以下の通りです。
類語:寂滅・入寂・遷化など
入滅の類語は
・寂滅(じゃくめつ):煩悩の境地を離れ、悟りの世界に入ること
・入寂(にゅうじゃく):寂滅に入ること。僧侶の死
・遷化(せんげ):高僧や隠者(俗世との交わりを避けて隠れ住む人)の死
などがあげられます。
英語:「Death of Buddha」
入滅を「釈迦の死」として英語に訳すと「Death of Buddha」となります。
例文1:釈迦の入滅を偲び法会がひらかれた
I grieved by death of Buddha, and a Buddhist ceremony was opened.
例文2:釈迦の入滅は80歳だったと伝えられている
It is informed that the death of Buddha was 80 years old.
釈迦の入滅を描いたものが「涅槃図(入滅図)」
釈迦は、沙羅双樹(さらそうじゅ)の下に横たわり、入滅を迎えたと伝えられています。その時を描いたものが「涅槃図(ねはんず)」と呼ばれる絵です。現在でもさまざまな寺院に奉納されており、涅槃会の際には本尊としてこれを飾り、法要を行うことも少なくありません。
国宝 仏涅槃図:和歌山県 金剛峯寺
和歌山県金剛峯寺が所蔵する「絹本著色仏涅槃図(けんぽんちゃくしょくぶつねはんず)」は、応徳三年(1086年)の墨書銘があり、現存する国内の涅槃図の中では最古の作品。1951年に国宝に指定されています。
釈迦の入滅を優雅に描く画風は、日本仏画の最高傑作と呼ばれる作品でもあります。
まとめ:入滅とは釈迦や高僧の死を意味する言葉
入滅とは、釈迦が死を迎え、涅槃に入ったことを意味する仏教の言葉です。釈迦の他にも、高僧などの死を偲ぶ時に用いられることもあります。
日本仏教では、釈迦が入滅した日は2月15日という説が一般的。多くの寺院では釈迦の死を偲ぶとともに感謝の祈りを捧げる「涅槃会」という法会を営んでいます。
いつの時代も死は悲しみが大きいもの。
しかし、釈迦は「生きとし生けるものは、いつかは必ず滅びる。悲しむのではなく、仏教の教えを信じ、一生懸命、生きなさい」と説いています。
「今を大切にする」これが入滅を通して釈迦が説いた教えだといえるでしょう。