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因果とは?意味・仏教での考え方・熟語や使い方を紹介
因果とは「原因」と「結果」のこと
因果(いんが)とは「因=事が起きたこと・原因」、「果=結果」。すなわち「原因と結果」という意味があります。
仏教では「前世で行った善悪の行為に対応した結果が、現世に現れる」と考えられています。
原因:善い・悪いを問わない
因果の「因=原因」は、悪い事と捉えられがちですが、善い事も含まれます。
原因の良し悪しを問わず、どんな結果にも必ず原因があります。言い換えると、原因のないまま起きる出来事はないということです。
結果:原因の善い・悪いにより異なる
結果は、原因が引き起こす報いのことです。これもどちらかというとネガティブなイメージで捉えられがちですが、そうではありません。
善い行いをすれば良い結果が、悪い行いには良い結果は訪れず、悪い結果を招くことにつながります。つまり結果とは、原因の善し悪しに連動して現れるものだといえます。
《良い例》
就職活動に全力を尽くした(原因)から、第一希望の会社に入社できた(結果)
《悪い例》
遅刻により面接を受けられなかった(原因)から、不採用になった(結果)
因果と因縁の違い:招くものが「結果」なのか「条件」なのか
因果と似た言葉に「因縁(いんねん)」があります。仏教では、両者は異なる意味を持っています。
因縁の意味は「原因」と「条件」
因果が「原因」と「結果」であることに対し、因縁は「原因」と「条件」という意味があります。つまり、因はある結果を生む直接の原因を指し、縁はその結果を生む補助的条件だと言えるでしょう。
なお、仏教用語でない語義としては、きっかけ、動機、由来、ゆかり、関係などを意味する言葉として使われています。
因果を用いた四字熟語の一例
因果を用いた四字熟語の一例とその意味をご紹介します。
因果応報
因果応報(いんがおうほう)とは「自分の行動の善悪に応じてその報いが自分に返ってくる」という意味です。現在は四字熟語として知れ渡っていますが、元々は仏教の考え方から生まれた言葉です。
因果覿面
因果覿面(いんがてきめん)とは、悪事の報いとして受ける結果が、すぐ現れるという意味です。
釈迦が説いた「因果の道理」
仏教の開祖である釈迦は、悟りを開いた後、因果には法則があるとして「因果の道理」を説いています。
その柱は、
善因善果(ぜんいんぜんか):善い行いをすれば必ず良い結果を得る
悪因悪果(あくいんあっか):悪い行いをすれば必ず悪い結果を招く
自因自果(じいんじか):自分がやった行いは必ず自分に返ってくる=現在の状況
というものです。
善い行いは良い結果を招き、悪い行いは悪い結果が報いとして現れるということ。もちろん悪い行いに対して、良い結果は現れない。その上、自分の行いは、他人に返ることはない。今受けている結果は、良いも悪いも、過去の自分が行った行為によるものだ
と説いています。
まとめ:因果とは原因により得られる結果のこと
因果とは「原因」と「結果」という意味があり、仏教では、原因に応じた結果しか起こり得ないと考えられています。
原因には、善いことも悪いことも含まれます。善い行いをすれば、良い結果を、悪い行いをすると悪い結果を招く。また、自分の行いは他人にではなく、必ず自分に返ってくる。これらが「因果の道理」だ、とお釈迦様は説いています。
自分が取った行動に応じて結果が自分に返ってきます。良い結果を招くためにも、努力を怠らず、日々善い行いに心がけることが大切です。