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知っておきたい塔婆のあれこれ!卒塔婆との違い・塔婆料の相場や渡し方・書き方を解説!

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目次

塔婆(とうば)とは供養のために建立する塔

塔婆(とうば)は、故人を供養するために建立する仏塔のことです。

小学館現代国語辞典より

梵字が書かれた細長い木の板で、経文や題目が書かれています。そしてギザギザ部分は、五輪塔にちなんで上から空、風、火、水、地を意味しています。

この記事では塔婆とはどんな役割があるものか、卒塔婆との違いはあるのか、塔婆料の内訳や渡し方、タイミング、書き方について解説します。

梵字(ぼんじ)が書かれた細長い木の板

塔婆は梵字(ぼんじ)が書かれた細長い木の板です。梵字とは古代インドで使用されたブラーフミ―文字から生まれ、サンスクリット語に使われました。それが日本に伝わり、塔婆に用いられるようになりました。

塔婆に書かれているのは以下のことです。

  • 戒名、俗名
  • 命日
  • 宗派の題目・経文
  • 梵字(空風火水木地、供養する法要に縁のある仏様の名称。)
  • 塔婆の建立を依頼した人の氏名
  • 法要の名称
  • 法要の年月日
  • 立てた年月日

経文や題目などが書かれている

出典:phto ac

宗派によっては、経文や題目を書くこともあります。

たとえば、日蓮宗系や法華宗にとって題目は「南無妙法蓮華経」(なむみょうほうれんげっきょう)のことです。「お題目」「唱題」とも呼ばれます。法華経の教えを敬い、大事にするという意味です。

上から「空」「風」「火」「水」「地」を意味している

塔婆の発祥元はお釈迦様の遺骨を納めた仏塔「ストゥーパ」です。因みに「ストゥーパ」はサンスクリット語。

そんなストゥーパの一つに大規模建築の五重塔もありました。五重塔が五輪塔と呼ばれるようになり、現在の塔婆のカタチになったと言われています。

五輪塔は古代インドの宇宙観として「空」「風」「火」「水」「地」(キャ・カラ・バ・ア)を表しています。塔婆もそれにちなんでギザギザの部分は上から「空」「風」「火」「水」「地」を意味します。

塔婆と卒塔婆(そとうば)の違い

塔婆は卒塔婆(そとうば)とも呼ばれます。基本的に塔婆も卒塔婆も同じ意味ですが、塔婆は卒塔婆の略とも言われます。

また、サンスクリット語の「ストゥーパ」の漢文読みが卒塔婆という説もあります。

塔婆は卒塔婆の略

塔婆は卒塔婆の略です。そのため、塔婆も卒塔婆も同じ物を指しています。しかし、正式な呼び名は「卒塔婆」、地域での名称が「塔婆」という説もあります。

塔婆に「お」をつけて「お塔婆」と呼ぶ人は多いです。法要の際などに「お塔婆代」として出席者から集めることもあります。

サンスクリット語の「ストゥーパ」を漢文読みしている

サンスクリット語の「ストゥーパ」に漢字をあて、漢文読みしたのが「卒塔婆」という説が有力です。

お釈迦様の遺骨が納められた仏塔「ストゥーパ」がインドから中国に渡った際に「卒塔婆」の漢字があてられたと考えられます。それがそのまま日本に入ってきて「卒塔婆」として定着したと言われています。

塔婆料とは塔婆を立てるためのお金

追善供養の際に集められる塔婆料は、塔婆を立てるお金です。お布施とは別に包んでお寺に納めます。

塔婆料の内訳は塔婆本体の値段、文字を入れてもらう手数料、供養してもらう費用です。

塔婆料の相場は2000~1万円

塔婆料の相場は1本で2000円~1万円ですが、地域やお寺によってもかなり差があります。

塔婆料はお寺で決められております。また1本ずつ手書きなので、それなりに時間がかかります。そのため、塔婆供養は予めお寺にお願いしておかなければいけません。手書きの時間も考えると、10日くらい前には申し込んでおいたほうが無難です。

法要の日に施主か、その家族が取りまとめてお寺に渡すケースが多いです。

塔婆料を渡す時と渡し方

塔婆料を渡すのは法要が行われる日というケースが多いものです。僧侶にあいさつする際に渡します。その際は不祝儀袋か白封筒に入れますが、正式な渡し方は奉書紙です。

法要の日の挨拶時に渡す

塔婆料は法要後の挨拶時に僧侶に渡すことが多いです。その際にお布施も一緒に渡します。

もしくは、法要より前の日に挨拶がてら持参して手渡しするケースも考えられます。法要の日だと慌ただしくなるからです。

一派的に塔婆を建立する事が多い法要や行事は以下です。ただし、地域や考え方によってさまざまなので、全ての人にあてはまるわけではありません。

  • 一周忌や三周忌などの年忌法要
  • お彼岸
  • お盆
  • お釈迦様が亡くなったとされる涅槃会(ねはんえ)
  • お釈迦様が生まれた灌仏会(かんぶつえ)
  • 施餓鬼会(せがきえ)

塔婆料用の不祝儀袋か白封筒に入れて渡す

出典:楽天

塔婆料は塔婆料用の不祝儀袋、または白封筒に入れて渡します。塔婆用の不祝儀袋は、「塔婆料」と印刷されているので、自分で書かなくて済みます。字を書きたくない方、字に自信のない方におすすめです。

塔婆用の不祝儀袋はAMAZONや楽天といった通販や、仏具店などでお買い求めできます。白封筒はインターネット通販の他、文具店などで売っています。郵便番号の枠がない物をお買い求めください。

奉書紙に包むのが正式な渡し方

出典:AMAZON

正式な渡し方は奉書紙です。お寺にお金を渡す場合は、奉書紙で包むことが正式とされてきました。

奉書紙は楮(こうぞ)が原料の和紙で、写経用紙として使われたり、神社の祝詞を執筆する際に使われたりしています。

購入先は書道用品店、文具店、インターネット通販です。

ただし、奉書紙は外包みに使います。お金は中包みに入れるのでご注意ください。中包みとして使用できるのは、半紙や無地の不祝儀袋、白封筒です。

塔婆料の書き方

ここからは、塔婆料の書き方を説明します。表書きは「御塔婆料」です。中袋には金額を書き、裏には施主の住所氏名を書きます。

塔婆料の封筒を無料でダウンロードできるサイトもあります。下記でご利用ください。

御塔婆料テンプレート

表書きは「御塔婆料」

塔婆料専用の不祝儀袋の場合はすでに印刷されています。無地の白封筒や奉書紙の場合は中央の上段に「御塔婆料」と書きます。そして、その下に施主の名前を書いてください。

使用するのは筆ペンですが、薄墨は使いません。

複数の人たちで塔婆を建立する場合は、「○○家塔婆建立者」として建立者全員の氏名を書いたメモを同封します。

中袋には金額

中袋にはお金を入れて、その金額を書きます。お金の向きは慶事と同じで、人物を上にして入れます。受け取る側のお寺に不幸があったわけではないからです。

金額は「金××圓」と書いてください。金額の数字は大字(だいじ)と言われる旧字体です。以下に主な旧字体を挙げます。

算用数字漢数字大字
1
2
3
5
1,000仟 または阡
10,000一万

裏には施主の住所氏名

裏側には施主の住所氏名を書きます。住所は略さずに都道府県名からきちんと書きましょう。名前はフルネームです。

神奈川県小田原市A町〇丁目×号△番地 Bマンション701号室

イキカタ 花子

よくある質問

塔婆は何のために立てるのですか?

塔婆を立てるのは、家族が幸せに暮らしていることをあちらの世界に行かれた故人に知らせるために建てます。あちらとこちらを結ぶ懸け橋にもなりますので、故人への供養になります。

ただし、浄土真宗は基本的に塔婆を立てません。

塔婆の処分はどうしますか?

塔婆の処分方法は、お寺によっても異なります。墓地管理者に相談してみてください。また、先祖代々のお墓であれば、年長者に聞いてみるのも良いでしょう。

塔婆は必要ですか?

塔婆は強制ではありませんが、立てた方が良いとされています。

亡き方への供養になります。また、塔婆を建てることは善とされています。そのため、塔婆を建てることによって善を積むことになり、建てた人自身の善い行いになるのです。

まとめ:塔婆を建立して故人の冥福を祈ろう

塔婆は元々インドのストゥーパと呼ばれるお釈迦様の遺骨が納められた仏塔でした。中国から日本に伝わり、五重塔、五輪塔とカタチを変え、今の長細いカタチになったと考えられます。

現在では、故人の冥福を祈るために法要の時期に建立します。申込は建立先のお寺なので、定められたルールに従ってください。

建立したら、お墓参りの折に手を合わせ、家族が幸せであることを故人に報告しましょう。

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