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頭陀袋とは?僧侶の持ち物?読み方や由来、作り方について紹介
頭陀袋とは修行僧が首からかけて持ち歩く袋のこと
頭陀袋とは、修行僧が経巻(経文を記した巻き物)や僧具などを入れ、托鉢(街を歩いてお布施を受けるという仏教の修行の一つ)の際に、首にかけて持ち歩く袋のことです。
また、死装束として死者の首からかけることもあります。
読み方は「ずだぶくろ」です。
頭陀袋の由来は「頭陀」という修行にある?
「頭陀」とは、サンスクリット語のdhūta(落とすこと、捨て去ること)を音写したもので、衣食住に対する欲を捨て去る修行のことです。
ぼろ布でつくった衣のみの着用、人里から離れた静かなところでの居住、托鉢で得た食物のみでの食事など、定められた規範の中で暮らすことなどが頭陀の修行内容です。
このため、托鉢で得た食べ物やお金などを入れるための袋を「頭陀袋」と呼ぶようになったと言われています。
死装束としての頭陀袋
頭陀袋は死装束の一部として死者の首にかける・棺に一緒に入れることもあります。これは、死を迎え「これから仏教修行の旅に出る」という考え方に由来しています。
このように僧侶と故人が首にかける頭陀袋には、両方とも仏教の修行にいくためのものとして共通する点があると言えますね。
死者の頭陀袋には「六文銭」に模したものを入れる
長い修行に旅立つ故人の頭陀袋には、三途の川を渡るためのお金などとして六文銭を入れていました。
この風習は今も残っていますが、現代では火葬の際に金属・貨幣の混入が禁じられているため、紙に印刷した六文銭に模したものを入れるようになっています。
また、地域によっては頭陀袋のことを「五穀袋」や「ぬか袋」と呼び、六文銭の他に穀物などを入れたり、近親者の髪の毛や爪を持たせたりする地域もあります。
死装束としての頭陀袋の作り方:決まりごとを守って
死装束としての頭陀袋は自作できます。その際は
- 複数人で作る
- 玉止めをしない
- 布を切らずに折って縫う
などの決まり事を守って作るようにしましょう。このような決まり事は経帷子を作るときの作法と共通しており、死者と生きている人との関わりを気薄にするという狙いがあるようです。
頭陀袋に関してよくある質問
まとめ:頭陀袋とは僧侶や死者の持ち物である一方、日常生活でもショルダーバッグ的に活用されている布製の袋
頭陀袋とは、修行僧が経文を記した巻き物や僧具などを入れ、托鉢の際に首にかけて持ち歩く袋のことです。
このほか、死装束として、死者の首にかけることもあります。これは、死を迎え「これから仏教修行の旅に出る」という考え方が由来だとされています。
頭陀袋は「華美な作りではない、シンプルな布製のショルダーバック」と、現代風に言い換えられます。あえてシンプルなものを持ちたいという人向けて、現代風にアレンジされた頭陀袋が販売されています。