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香合は癒しの香りを守る容器!歴史・焼香での必要性・選び方のポイントを解説

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目次

香合(こうごう)とは香の容器

香を入れる蓋つきの容器を香合(こうごう)と呼びます。香合は仏事や茶道に使われています。

この記事では、香合の歴史、焼香台で使われること、選び方のポイントや購入先を紹介します。

仏事や茶道で使われる

香合は仏事や茶道で使われます。仏事の場合は、お焼香で使う抹香を入れ、お線香を焚くのに使う香炉の隣に置かれます。

茶道の場合は茶室で焚く香を入れます。形は仏具と同じで丸くて蓋付きの物が多いです。

香合の歴史は飛鳥時代から

ここからは香合の歴史に触れます。

飛鳥時代にお香が大陸から持ち込まれたのをきっかけに香合が日本に入ってきました。そして、平安時代には香合わせとして使われ、室町時代以降になると茶道で使われるようになったのです。

大陸から持ち込まれたのが香かきっかけで広まった

飛鳥時代の仏教伝来が香合に大きな影響を与えました。シルクロードを経由して、中国から仏教と共に香が日本に入ってきたのです。

当初、香はお寺で使われました。身の穢れを排除するためです。やがて、貴族たちがこぞって使うようになり、合子(ごうす)という入れ物が用いられるようになったのです。これが香合の元でした。

室町時代になると、茶道の発展とともに香合が使われるようになりました。

抹香(まっこう)や塗香(ずこう)の入れ物が必要だった

香が広まった当時、使用されていたのは抹香(まっこう)やそれを水で溶いた塗香(ずこう)です。

香りを大事にする香は保管が大事です。そのためにふたがきちんとしまる密閉容器が必要でした。

やがて、使いやすい手に収まるサイズの香合が生まれたと考えられます。

香合が作られた当時は、香が貴重な物とされていました。そのため、香合は大事な保管容器として、多くの人たちに愛用されました。さらに美術価値のある物も多く作られ、今でも当時を紐解く貴重なものとして残されています。

平安時代には香合わせに使われた

平安時代、香合が香合わせに使われました。

香合わせは、主に貴族社会で流行しました。香の香りを競う遊びで、数種の香を合わせた薫物も使われました。室町時代になると、薫物の代わりに沈香(じんこう)といった香木も用いられるようになったと言います。

香合わせの際に香の入れ物として使われたのが、香合であったと思われます。

室町時代以降は茶道で使われる

室町時代以降になると、香合は茶道で使われるようになりました。香合という言葉が書物で見られるようになったのも室町時代からです。

室町時代以降は、茶の湯の世界で工夫を凝らしたものや個性的なものなど、美術的価値のある香合が数多く使われるようになりました。

今でも香合は、茶の湯の世界で見ることが多いです。茶道でも香を入れるのに使いますが、種類によって使い分けられています。

自宅に焼香台を用意する場合は香合が必要

自宅で法要を営む場合、焼香台を用意します。その際に必要になるのが香合です。置き方や役割を紹介します。

焼香台の右側に香合を置く

出典:スマイル仏壇

一般的に香合は、焼香台で香炉の右側に置かれます。

脚付き焼香台の場合は、お線香を焚く香炉、お香を入れる香合を置きます。参列者が順番に焼香を行います。高い位置でお線香をあげられるので、広い場所、参拝者の多い法要に向いています。

回し焼香の場合は、お盆の上に香炉と一緒に香合を置きます。それを参列者に回し、めいめいでお線香を挙げてもらいます。狭い場所でのお焼香の際に用いられる方法です。

故人に香りをお供えする

お焼香は故人に香りをお供えするという意味があります。

香を焚くことで、自分自身の心身の穢れを取り除くことが可能です。穢れのない状態になってから、故人に向き合って香りをお供えし冥福を祈ります。

仏教の考え方によると、極楽浄土は芳しい香りで満ちている所です。仏様が故人をお迎えに来られる際は、その香りも運んで来てくれます。

そんな極楽浄土をイメージするためにも抹香の香りは必要とされています。それを手助けするのが香合です。香合の中に密閉されることで香の香りが守られます。

香合の選び方のポイントは素材・型・柄

香を守るために必要な香合を選ぶには3つのポイントがあります。素材・型・柄です。ここでは、どんな素材・型・柄があるか紹介します。

樹脂製・木製・陶製・金属製がある

香合の素材は以下です。

  • 樹脂製
  • 木製
  • 金属製

それぞれの特徴をお伝えします。まずは樹脂製ですが、その魅力は価格の安さです。それほど頻繁に使用しないならばお手軽価格の樹脂製がおすすめです。

価格は600円くらいからあります。安いのはプラスチック製です。その他には、プラスチックの上にメッキ塗りをした物、漆塗りをした物もあります。

木製だと柔らかく優しい感じが特徴的です。銘木使用の物は高価ですが、2000円ほどで購入できるお手頃な物もあります。木目を活かしたデザイン性の高い物など、お好みの物を選ぶことも可能です。

焼き物であれば、白磁や青磁が多く売られています。浄土真宗本願寺派ですと青磁の香炉を使うので、香合もそれに合わせるケースも見られます。その他には土を活かした陶製も味わい深いものです。

金属製の場合、銅製が多く出回っています。他の仏具でも金属製は多くあるので、相性が良いです。しかし、お手入れを怠ると錆びてしまうことが難点です。

数ある型から好きな物を選ぶ

型もさまざまなので、好きな型を選ぶのが一番です。よく見かけるのがコンパクトな丸形です。その他に楕円形や多角形もあります。また、花型や貝型といった個性豊かな型も存在します。

仏具として使用するのであれば、どんな型でもOKです。故人の好みに合わせるのもおすすめです。ただし、華やかな雰囲気の物は仏具にふさわしくありません。

大きさは香炉に合わせた方が賢明です。ケースバイケースですが、会場によっては香炉と香合が一体化された物を使用する場合もあります。

無地と柄がある

香合には無地の物、柄の物があります。無地の物は落ち着いた感じが多く、木の質感を感じる物、彫りによって個性が出る物などが良く出回っています。

柄の場合は、花鳥や家紋を描いた物が多いです。優雅さが漂うような柄に仕上がっています。

香合の購入先は仏具店や通販

香合の購入先は仏具店や通販が多く使われます。店員に相談に乗ってもらいたいのであれば仏具店、マイペースに選びたい、購入する時間がないという場合は通販がおすすめです。

仏具店では相談にのってもらえる

香合は仏具店で購入できます。仮に何がいいのか迷っている、店員さんの説明を聞いてから買いたいという場合は、仏具店がおすすめです。

仏具店は全国展開の大型店の他、個人経営のお店もあります。勤めている人は仏具に詳しいので、香合について不明なことについても聞きやすいです。

通販は忙しい方におすすめ

お忙しい方、マイペースに選びたい方は通販がおすすめです。大手の通販サイトの他、仏具店独自の通販サイトもあります。

サイトによって、同じ物でも値段が異なることもあるものです。いろいろとご覧になり、納得のいく物をお買い求めください。

まとめ:香合は抹香などを入れる密閉容器で仏具や茶道で使われる

香合はその名の通り、香を入れる密閉容器です。香が日本に伝わってから、その香りを守るために使われてきたと考えられます。

法要のお焼香の際に抹香を入れる容器として、香炉の横に置かれていることが多いです。茶道では香の種類によって使い分けられています。

その種類は数多くあり、古い物だと美術的価値のある物も存在します。

購入する際は素材・型・柄を見て選んでください。仏具店や通販サイトで購入できます。

香は故人に癒しの香りがすると言います。そんな香りをしっかりと香合で守り、故人の冥福を祈りましょう。

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