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分骨証明書はどこで発行してもらう?分骨にかかる費用についても解説

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目次

分骨証明書とは遺骨を複数に分けて埋葬するための書類

分骨証明書とは遺骨を1か所ではなく、2か所以上に分けて埋葬する時に必要な公的書類です。

親族が離れて暮らしていて、それぞれの場所で故人を供養したい場合や遺骨の一部を手元供養にしたり散骨したりする場合も、分骨証明書が必要になることがあります。

墓地や霊園は分骨された遺骨の受け入には分骨証明書が必要で、こちらは法律で定められています。

一方、散骨のように埋葬しない場合は法律上の定めはありませんが、事件性がないことを証明するために提示を求められることがあります。

なお、分骨自体には特別な届け出は必要ありません。あくまでも分骨した遺骨を、埋葬する時に必要になることを覚えておきましょう。

この記事では、分骨証明書の発行機関や申請書の書き方をはじめ、分骨の際にかかる費用や注意点についても解説していきます。

分骨証明書を発行してもらう場所

分骨証明書は「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」第5条に定められた公的な書類で、発行できる機関は、火葬場、墓地の管理者、役所の3か所だけです。

なお、分骨証明書を無くした場合の再発行手続きは、役所で行うことになっています。

火葬場

遺骨を分骨することが予め分かっている場合は、葬儀社または火葬場に伝えておけば、火葬後に分骨証明書を発行してもらうことができます。

なお、火葬場で発行される書類は「火葬証明書(分骨用)」となり、発行手数料が数百円かかる可能性があります。

分骨用の骨壺があると、収骨の時にそのまま遺骨を分けて持ち帰ることができるので、葬儀社に相談して骨壺も用意しておくと良いでしょう。

墓地を管理する寺院や霊園

一旦埋葬した遺骨を墓地から取り出し分骨する場合は、墓地を管理する寺院や霊園から分骨証明書を発行してもらいます。

この際、発行手数料が1通あたり数百円かかる可能性があります。

なお、自分の家の墓とはいえ、墓石を勝手に動かすと寺院や霊園からクレームが来たり、墓石が破損したりするなどのトラブルにもなりかねないので、石材店のような専門業者に依頼して安全に墓石を移動させるようにしましょう。

また、長年埋葬されていた骨壺の中は水がたまったり、遺骨が汚れていたりする可能性があります。

その場合は、遺骨の洗浄や骨壺の取り替えなども必要になるので、寺院や霊園の管理者に相談して、遺骨洗浄の業者や仏具店などを紹介してもらうと良いでしょう。

役所

墓地のある自治体の役所では、分骨証明書の再発行手続きをしてくれます。

遺骨の情報については、分骨をした際の火葬場や寺院、霊園が分骨証明書を発行したことを役所に届け出るきまりになっています。そのため、役所では分骨証明書の発行記録が保管されているのです。

ここで注意したいのは、役所は新規発行には応じていないという点です。

実際に分骨の事実を確認している火葬場や墓地の管理者が初回書類を発行し、再発行については役所が担当しています。

分骨証明書が必要になる場面

繰り返しになりますが、分骨=分骨証明書が必要な場面ではありません。あくまでも分骨証明書が必要になるのは、分骨した遺骨を埋葬する場合です。

ただし、すぐには埋葬しなくても、いずれは埋葬することが予想される場合は、分骨証明書を取得しておくことをおすすめします。

遺骨を複数の場所に埋葬する時

親族などで遺骨を分けてそれぞれの墓地に埋葬したり、永代供養をしたりする時は、必ず分骨証明書が必要です。

墓地にしろ永代供養にしろ、遺骨を埋葬あるいは納骨するにあたっては、墓地や施設の管理者は分骨証明書の提示なしに遺骨を受け入れてはいけないことになっています。

遺骨の一部を散骨や手元供養にする場合

分骨した遺骨の一部を、散骨したり手元供養にしたりする場合は、原則として分骨証明書は必要ありません。

しかし、実際には散骨業者が分骨証明書の提示を求めることや、手元供養のための骨壺や祭壇などの販売業者が火葬証明書や分骨証明書の提示を求めることはよくあります。

これは事件性のない遺骨であることを確認するためです。

また、手元供養をしていた人が亡くなり遺骨の埋葬が必要になった時は、分骨証明書が必要になるので分骨の際に書類も取得しておくと良いでしょう。

分骨証明書の発行に必要な情報と書き方

分骨証明書の発行には、所定の申請書に記載が必要です。

特に故人の情報については、詳しい記載が求められるので、事前に確認して不備の無いようにしましょう。

分骨の理由

まずは、分骨の理由や分骨の年月日、埋葬場所などの情報を記載します。

理由をチェックするだけの書式になっているところもありますが、念のため、聞かれた時に対応できるようにしておくと良いでしょう。

分骨年月日については、火葬場や斎場で発行してもらう場合は、分骨した日(火葬した日)を、墓地の管理者から発行してもらう場合は、分骨する予定日(遺骨を取り出す予定日)を記載します。

分骨後の埋葬場所が決まっている場合は、墓地や霊園などの名前と住所を記載しましょう。

死亡者の情報

死亡者の情報については、本籍地、住所、氏名、性別、死亡年月日、埋火葬年月日、火葬の場所などの情報が必要です。

墓から複数の遺骨を取り出し分骨する場合は、取り出す遺骨に関する全ての情報が必要になります。

地域によっては、一つの骨壺に複数の遺骨を納めている場合もあるので、誰の遺骨が納められているのか確認が必要です。

分骨証明書(火葬証明書)書式例

こちらは、玉野市のホームページに掲載されている分骨証明申請書です。

自治体ごとに書式は異なりますが、内容はおおむね同じと考えて良いでしょう。

出典:分骨するとき|玉野市

 

分骨にかかる費用

分骨証明書の発行は1通数百円程度ですが、実際の分骨にはその他にも費用がかかります。

ここでは、分骨前と分骨後にそれぞれかかる費用について解説していきます。

分骨前にかかる費用

火葬時に分骨をする場合は、分骨用の骨壺が必要です。

一般的に使われる6寸または7寸の骨壺の場合は素材によって5千円~10万円くらいですが、手元供養用の2寸くらいの小さいサイズは千円前後から利用できます。

すでに埋葬済みの遺骨を分骨する場合は、骨壺代に加えてお布施や墓石移動などの費用がかかります。

墓石を動かすときは閉眼供養をする必要があるため、僧侶へのお布施として3万円くらいをお渡しするのが一般的です。

また、墓石の移動を専門業者に依頼する場合の相場は1~3万円くらいです。

これらは法律で定められているわけではありませんが、閉眼供養をせずに勝手に墓石を動かすと寺院や霊園とのトラブルになりやすいので、基本は寺院の指示に従って行うことをおすすめします。

分骨後の費用

分骨後に遺骨を埋葬する場合は、新たな埋葬先の使用料や開眼供養の費用がかかります。

埋葬場所がすでにある場合は、墓石の移動と埋葬に専門業者を依頼する必要があるので1~3万円くらいが必要です。

開眼供養のためのお布施も3万円前後が相場です。

一方、新たに墓地を購入したり永代供養にしたりする場合は、それぞれの使用料がかかります。

一般墓は場所にもよりますが、数百万円というところが多く、便利な立地や人気の墓地になるほど価格は高くなります。

永代供養も納骨方法によっては、一般墓と変わらないくらいの金額になる場合があります。

しかし、永代供養の場合は、個別の墓だけでなく、納骨堂の他、樹木やモニュメントの周囲に埋葬する方法など、さまざまなスタイルがあり、個別納骨でも30~50万円くらいで使用できる施設もあります。

他の遺骨と合わせて埋葬する合祀タイプなら、10万円前後から利用できます。

また、散骨や手元供養にする場合も、業者への支払や手元供養品の手配費用などがかかります。

分骨の際の注意

分骨は故人の遺骨を分けるデリケートな行為です。

ここでは、分骨の際に注意する3点について解説します。

親族の同意を取る

分骨する場合は、事前に親族の同意を得ることが大切です。

分骨後の報告ではトラブルになる可能性があるので、必ず事前に相談しましょう。

中には、分骨自体を縁起が悪いと感じる人もいるので、その場合は時間をかけて説明する必要があります。

将来を見越して分骨証明書を取得する

分骨した遺骨を手元供養にする場合も、供養している人が亡くなってしまうと、遺骨の供養ができなくなる可能性があります。

その後、納骨をする際は分骨証明書が必要になるので、分骨する際に証明書も取得しておくと良いでしょう。

分骨証明書の管理

分骨から埋葬するまでの時間が空くと分骨証明書を紛失しやすくなるので、保管場所については家族や親族と情報を共有しておきましょう。

紛失してしまっても、役所で再発行してもらえますが、再度、死亡者の情報を調べる必要があるので、大切に保管して紛失しないように注意しましょう。

まとめ

分骨証明書は分骨した遺骨を埋葬する際に必要になる公的な書類です。

分骨後に散骨する場合以外は、いずれ遺骨を埋葬する可能性があるので、埋葬先が決まっていなくても取得しておくことをおすすめします。

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