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性根抜きとは?お墓や仏壇に対する法要?お布施の金額相場、準備手順を紹介

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目次

性根抜きとはお墓や仏壇を動かすときに営む法要のこと

性根抜きとは、今あるお墓や仏壇を動かしたり、新たに戒名を彫刻したりするときに営む法要のことです。

読み方は「しょうねぬき」で、他の呼び方として

魂抜きたましいぬき

閉眼法要へいがんほうよう

御霊抜きみたまぬき

などがあります。

この他にも、地域によって様々な呼び方があります。

性根抜きをする意味:ご先祖の魂が宿っているため

仏教では、お墓や仏壇は、使用する前に仏様やご先祖様を迎え入れる「性根入れ」を行います。これにより、お墓や仏壇にはご先祖様の魂(霊)が宿ると考えられているのです。

つまり、使用中のお墓や仏壇には、ご先祖様の霊がいらっしゃる状態。その状態のままで勝手に動かしたり、加工したりすることは避けるべきとされています。

そのため、お墓や仏壇を動かしたり、加工したりしようとするときは、性根抜きの法要を営み、ご先祖様に元々の場所に戻っていただく必要があります。

言い換えれば、性根抜きをして、お墓はただの石、仏壇は入れ物・箱にする必要があると考えられています。

性根抜きを営むタイミング

性根抜きは、以下のタイミングに営むと言われています。

・仏壇の処分(位牌、仏像、脇侍軸、遺影、人形なども含む)

・お墓の解体処分

・お地蔵様の移動、撤去、処分

▶︎墓じまいについて詳しくはこちら

このほか、仏壇の引っ越し(同一敷地内の別の家庭(別棟)への移動)、お墓の引っ越し、お墓の建て替えやリフォーム、墓石本体への戒名追加などのときにも性根抜きが営まれます。

なお、戒名を追加する場合は、追加したのちに魂入れも必要となります。

性根抜きのお布施相場は1万円〜5万円

性根抜きを営む際は、僧侶やお寺にお布施を渡す必要があります。これは「魂を抜くためのお経を上げてもらうことへのお礼」と捉えている人が大半です。

しかし、他の法要と違い、性根抜きは「一生に一度あるかないか」というもの。用意するお布施の相場が分からないということも珍しくありません。

性根抜きのお布施は1万円〜5万円が目安。とはいえ、地域によって相場とされる金額に違いも見られるため、僧侶や寺院に確認しておくと良いでしょう。

お布施とは別にお車料の用意も

性根抜きはあくまでも法要の一種です。そのためお布施と合わせてお車代の用意が必要なケースもありますお車料を用意するときは、お布施とは合算せず、別々に用意しておくことがマナーです。

なお、自家用車などで僧侶の送迎をする場合は、お車料は不要です。

また、性根抜きを営んだ後に宴席を設けることは少なく、この場合は御膳料も用意する必要はありません。

性根抜きを進めるときの手順

性根抜きを進める手順や相談する内容について紹介していきます。

①家族で相談する

家族・親族内でトラブルにならないためにも、工事をする理由だけでなく

  • 工事の内容、日程の目安
  • 法要に立ち会ってもらえるか

などを話し合っておきましょう。

②石材店など専門業者に相談する

家族、親族間で了解が得られたら、石材店などの専門業者に工事内容を依頼します。その際は

  • 費用
  • 工事完成日

なども忘れずに確認しておきましょう。また、事前に必要な準備物に関しても確認しておくと安心です。

③菩提寺に相談する

自分たちの希望や石材店の都合を踏まえ、菩提寺に性根抜きを依頼します。その際は、性根抜きを営む日時の相談をしっかりしておきましょう。

この他、服装やお供物、お布施などについて不明な点があれば、相談・確認しておきましょう。

④性根抜きを営む

費用やスケジュールに問題がなければ、性根抜きを営みます。また、性根抜きのあとは、お墓参りをしないため、法要に参加できなかった家族・親族には性根抜きを営んだことを伝えておきましょう。

また、お墓や仏壇の引っ越し工事の場合は、工事完了後に「性根入れ・魂入れ」の法要を営むことになります。

終活の一環として性根抜きも増えている

核家族化が進む昨今は

  • お墓や仏壇の管理を引き継ぐ家族がいない
  • 引き継ぐ家族はいるが、遠方に住んでおり、管理していくことが大変

などの理由で、やむなくお墓や仏壇を手放すいわゆる墓じまい・仏壇じまいを検討する人が増えてきました。

墓じまい・仏壇じまいの前にも性根抜きを営み、先祖の魂に移動していただく必要があります。そのため、性根抜きは、終活に注目が集まる昨今は増えている仏教行事だと言えるでしょう。

とはいえ、菩提寺との関わり方も希薄になり「どこに性根抜きを依頼すればいいか分からない」というケースも見られます。まずは、家族・親族でお墓や仏壇の管理をどうしていくべきか、相談することが大切です。

性根抜きに関してよくある質問

浄土真宗では性根抜きをしない?

浄土真宗では、亡くなった故人の霊はすでに成仏し、極楽で往生していると考えられています。このため、お墓や仏壇にご先祖の魂(霊)を入れたり、抜いたりするという概念がありません。

しかし、これらと同等の法要があります。それが入仏法要にゅうぶつほうよう遷仏法要せんぶつほうようと呼ばれるもの。遷仏法要は、お墓や仏壇の引っ越しをご本尊(阿弥陀如来)に報告するという意味があります。

性根抜きの時の服装は?

A性根抜きを営む際の服装は、家族だけなど小規模で営む場合は、派手な色合いや肌の露出を避けた地味な服装で問題ありません。

また、お墓の性根抜きの場合は、一緒に墓掃除を済ます可能性もあります。動きやすい服装を意識することも良いでしょう。

一方で、性根抜きの理由が墓じまいである場合や、地域や宗派により、性根抜きの際は喪服を着用するという慣例がある場合もあります。気になる場合は、菩提寺や親族に確認しておくと安心です。

まとめ:性根抜きとはお墓や仏壇じまいで注目されている仏教行事の一つ

性根抜きとは、お墓や仏壇の処分、移動や加工するときに営む法要のことです。

浄土真宗を除く日本仏教では、先祖の魂はお墓や仏壇に宿っていると考えられており、先祖の魂がある状態のままで処分したり、移動や加工を施したりすることはタブーとされています。

そのため、処分、移動や加工の際には性根抜きを営むことが必要です。

また、核家族化が進む昨今では、終活の一環として墓じまい、仏壇じまいに注目が集まるようになってきています。やむなくお墓や仏壇を手放すことになる場合であっても、性根抜きを営む必要があります

お墓や仏壇は家族や親族にとって大切な存在です。どういった理由で性根抜きを営むとしても、トラブルに繋がらないよう、まずはしっかりと家族・親族間で相談することから始めると良いでしょう。

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