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【動画付き】お経はお釈迦様の教え!意味・種類・歴史・写経をわかりやすく解説
お経とは悟りへの正しい道すじ
お経は悟りへの正しい道すじを示しています。お経の「経」は道すじという意味です。悟りは人生最上の安らぎのことです。
この記事では、お経の意味・種類・歴史・写経についてわかりやすい言葉で解説します。
お経を読むことでお釈迦様や仏教の教えを学べる
お経を読むことでお釈迦様や仏様の教えを学べます。それにより、人として正しい道を選択できます。
お経は、お釈迦様の考えや教えを一般の人に向けて書かれています。
お経の意味は故人の供養と生きている人への励まし
お経の意味は故人の供養や生きている人への励ましです。
ここでは、故人への供養としてお経で魂に栄養を送ること、お釈迦様の教えを僧侶がどのようにお経で表しているか説明します。
お経で魂に栄養を送る
お経で故人の魂に「供養」という名の栄養を送ります。その背景には輪廻転生(りんねてんせい・りんねてんしょう)という生まれ変わり説があります。
人は生まれ変わるという仏教の考え方によると、故人はこれからこの世に生まれる赤ちゃんです。赤ちゃんには栄養を与えなければいけません。その栄養の役割が供養であり、お経なのです。
お釈迦様の教えを僧侶がお経で表している
お経はお釈迦様の考え方です。それを僧侶がお経で人々に説いています。たとえば、葬儀の席で唱えられる読経は「お釈迦様はこのように仰っています。」と僧侶が参列者に語りかけていると解釈できます。
お経は「経蔵」「律蔵」「論蔵」という3つの内容で成り立っています。それらは三蔵と呼ばれ、それに詳しい僧侶のことを三蔵法師と呼びます。それぞれの内容は以下です。
- 経蔵:お釈迦様の教え全般のまとめ
- 律蔵:お釈迦様による守るべきルール
- 論蔵:軽蔵と律蔵のより詳しく解説書
主なお経の種類は4つ【動画付き】
宗派によって用いられるお経の種類はさまざまです。ここでは、よく用いられるお経を4つ紹介します。動画で実際のお経をお聞きください。
般若心経(はんにゃしんきょう) | 法華経(ほけきょう) | 華厳経(けごんきょう) | 阿弥陀経(あみだきょう) | |
中心の思想 | 空の思想 | 生きているものすべてに仏が宿る | 徳を積んで仏になる | 極楽浄土について詳しく説いている |
読まれる宗派 | 真言宗、曹洞宗、天台宗、浄土宗 | 日蓮宗、天台宗 | 華厳宗・但し、現在は読まれていないことが多い | 浄土宗、浄土真宗 |
正式名称 | 般若波羅蜜多心経(はんにゃみたしんきょう) | 妙法蓮華経(みょうほうれんきょう) | 大方広仏華厳経(だいほうこうぶつけごんきょう) | 仏説阿弥陀経(ぶっせつあみだきょう) |
般若心経(はんにゃしんきょう)
幅広く人々に親しまれている般若心経は、すべてのものに実体がなく、変わらないものはないという「空」の思想に基づいています。煩悩を捨てれば悟りを開けるという考えです。
真言宗、曹洞宗、天台州、浄土宗などの宗派で読まれるお経で、宗派によって解釈は異なります。信者はもちろん、それ以外の人も心を落ち着かせるために家で自分なりに唱えるケースが多いです。
正確な名称は「般若波羅蜜多心経」(はんにゃはらみったしんぎょう」です。般若は仏の学び、知恵を表し、波羅蜜多は悟りを意味します。
法華経(ほけきょう)
法華経は生きているものすべてに仏の心があるという思想です。「南無妙法蓮華経」を唱えれば心の中の仏が出てくるとも言われています。
読まれる宗派は日蓮宗、天台宗で正確な名称は「妙法蓮華経」(みょうほうれんげっきょう)です。
華厳経(けごんきょう)
華厳は徳を積んで仏になるという意味で、修行を華にたとえています。
本尊は太陽のように光輝く宇宙を感じられるような仏様の「毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)」ですが、真言宗の本尊大日如来と同じ仏様という説も有力です。迷いのある人々を華厳の世界に連れて行ってくれます。
そんな華厳経は、現在はほとんど読まれていません。しかし、華厳経は華厳宗の根本経典なので、大乗仏教において重要な位置を占めています。
阿弥陀経(あみだきょう)
極楽浄土の様子について説いています。また、苦しみがない世界であることにも触れています。
極楽浄土に行くために念仏を唱えることが大事とされ、説法して修行者を見守ってくれる阿弥陀仏を敬っています。
読まれている宗派は浄土宗、浄土真宗です。正確には「仏説阿弥陀経」という名称です。時として「小経(しょうきょう)」と呼ばれます。
葬儀におけるお経の作法
ここでは、葬儀におけるお経の作法について説明します。
声を出してお経を読む読経、合掌礼拝があります。読経は故人に徳を回すためのみでなく、お釈迦様への感謝も表れています。合掌礼拝は葬儀における基本動作です。
声を出してお経を読む読経
葬儀の席で僧侶が声を出してお経を読むことを読経と言います。また、一般の仏教徒が声を出して読むことも読経です。
葬儀における読経の目的は、故人に徳を回すこと、お釈迦様に感謝することです。故人に向けてのみでなく、参列者全員に向けて行っています。
合掌礼拝(がっしょうれいはい)
合掌礼拝は、仏教のお葬式における基本動作です。合掌、礼拝それぞれに意味があります。
葬儀で定番の左右の手のひらを胸の前で合わせる合掌は、仏様への信仰心を表します。
葬儀における礼拝はお礼の意味です。厳かな気持ちで手を合わせたまま上半身を前方に傾け、身体を起こします。丁寧にゆっくり行うのがポイントです。
この合掌礼拝はどんな宗派でも行います。慣れないうちは、周囲を見ながら行ってみてください。
お経の歴史はお釈迦様から始まった
ここから説明するのは、お釈迦様から始まったお経の歴史です。
お釈迦様の教えは縁起の真理で死後、弟子たちによって経典が作られました。そんなお経が日本に伝わったのは、奈良時代と言われています。
お釈迦様の教えは縁起の真理
お釈迦様の教えは縁起の真理でした。それについて有力視されている説を紹介します。
仏教の開祖と言われるお釈迦様はインドのガウタマ・ブッダという実在した人物です。生没年は明確ではありませんが、2500年ほど前といわれています。釈迦という名は、釈迦牟尼(しゃかむに)を略した名で、出身部族のシャーキヤ族の聖者という意味もあります。
お釈迦様はシャーキヤ族の王子で、周囲の大きな期待も背負っていました。しかし、人の生や死について考えるために、深い境地まで学びたくなりました。そのためにお釈迦さまは、周囲の反対を押し切り、最愛の家族とも別れて29歳で出家したのです。
お城を出たお釈迦様は、6年間苦行しましたが、得られるものはありませんでした。その後は何度も瞑想を繰り返し、妨害する悪魔マーラにも打ち勝ちました。
そして、ついに無知をなくせば生死の苦しみから逃れられることを覚りました。それが縁起の真理です。
お釈迦様は目覚めた人という意味のブッダになりました。
奈良時代に日本に伝わった
お釈迦様が開いた仏教は500年代の奈良時代、日本に伝わったとされています。インドからシルクロードを通り、中国や朝鮮に伝わりました。そして、日本にたどり着いたという説が有力ですが、渡来人が伝えたという説も存在します。
お経は中国で漢字に訳されていました。現在日本に残るお経が漢字で書かれているのは、そのためです。
日本に伝わってからは、さかんに写経や経典の取引がなされました。今でも当時の貴重な資料が博物館やお寺に納められています。
弟子たちによってお経が作られた
お経を作ったのは、お釈迦様から直接教えを受けた弟子たちでした。
お釈迦様は、教えを文章で書き表すことはありませんでした。なぜならば、文にすることで教えを敬う気持ちがそがれてしまうと考えたからです。そのため、弟子たちは教えを口頭で教わりました。
当時のインドに文字はありましたが、法律の公布など公で使用されるのみだったので、俗世間では使われていませんでした。口伝えが主だったのは、そんな時代背景もあったと思われます。
弟子たちによるお経の編集が始まったのは、お釈迦様がお亡くなりになってしばらくしてからです。お釈迦様の教えを後の人々に伝える手段として文書化が提案されたと考えられます。
各地から集まった弟子たちの言葉をまとめたものがお経の元となりました。経典や仏典と呼ばれることもあります。
古くから行われている写経
お経を書き写す写経を行う人は多いものです。これから始めたいと思う方もいらっしゃるかと思います。
そんな人々の間にはびこっている写経は、古くから行われ、日本書記にも記されています。
般若心経を書き写すのが主な写経のやり方です。
日本書記に記されていた
日本書記に「書生を集めてお経を川原寺で写す」という記述がありました。その後、聖武天皇の時代には写経司がおり、専門職の人がお経を書き写して諸国の国分寺に配ったとされています。
平安時代になると、個人的に写経を行う人が増えてきました。修行や病気平癒、先祖供養が目的だったという説があります。
このようにして、写経は庶民の生活に入っていくようになり、人々は写経によって心の安らぎを得るようになりました。今でも写経は多くの人たちに親しまれています。
般若心経を書き写す
写経は般若心経を書き写します。般若心経は短い中に仏法の大意が書かれているので、書きやすい適切な教材だからです。特に初心者の方にはおすすめです。
書道具を用意して、お手本を見ながら書き写します。その際は部屋をきれいに片付けて、手を洗い、口をすすぐことも大事です。気持ちの上からも仏教の心に触れてください。
こちらからダウンロードしてお手本として使うことも可能です。2種類ありますので、お好きな方をお選び下さい。
よくある質問
- お経と念仏の違いは?
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お経はお釈迦様の教えをまとめた経典です。念仏は仏様や菩薩様を思い浮かべて唱える観想念仏(かんそうねんぶつ)、仏様や菩薩様の名前を唱える称名念仏(しょうみょうねんぶつ)が存在します。
- 無宗教でお経をあげてもらえますか?
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葬儀社にご相談ください。葬儀社によっては、無宗教葬という形式のない自由な形でお経をあげてもらうパターンなどがあります。
- お経に書かれていることは何ですか?
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約50年に渡るお釈迦様の言葉です。経典という形で教えられたことを弟子たちが書き残しました。
- ストレス解消でお経を聞いても良いでしょうか?
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大丈夫です。お経は苦を軽減するためにあると考えても良いものです。お経の功徳は故人の供養のみでなく、生きている人への励ましでもあるからです。
- お経が日本語でない理由は?
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お経はインドで生み出されたものだからです。中国に渡って漢字にされましたが、千年以上も前の中国語なので、中国人にもわからない古い言葉です。日本語には表せない言葉と考えられます。
まとめ:お経はお釈迦様の教え・供養と励ましの意味がある
お経はお釈迦様の教えを弟子たちがまとめた経典です。故人への供養として葬儀の席で僧侶によって読経されますが、生きている参列者への励ましも含まれています。その際は合掌礼拝をして心穏やかに耳を傾けましょう。
また、古くからお経を写す写経を行う人が多いものです。心を落ち着けながら、お釈迦様の心を学びます。
お釈迦様の心が込められているお経は、今もなお、現在を生きる私達を見守ってくれます。