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お盆のお墓参りに帰省すべきか否か!帰省できない場合はお墓参り代行やオンライン墓参りも!

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ご先祖様のお墓参りを毎年しているという人はどのくらいいるでしょう?「ここ数年はお墓参りに行っていない」という人も少なくないのでは?住まいが墓から遠ければ、なおさらお墓参りへの足は遠のきやすいもの。それだけ負担が大きいからです。

とくに2020年には新型コロナウイルスの世界的大流行で、地方にある墓はおろか実家への帰省も控える傾向が見られました。帰省はできないが、お墓参りはしたい。そんなニーズに対応すべく「オンライン墓参り」なるサービスまで登場し、働き方だけでなく、お墓参りは帰省して手を合わせるのが当たり前という価値観にも変化をもたらしました。

ニューノーマル時代のお墓参りについて考えます。

目次

お墓参りに帰らないと何が問題なのか

CHECK POINT POINT 1. お墓参りに帰らないと起こりやすい問題

「墓掃除ができず墓が荒れる」

「罰当たりな行為をしているという後ろめたさ」

「寺からの心象が悪くなる」

そもそも、なぜお墓参りに帰らないといけないのでしょうか?

近年増えているのが、墓が荒れたまま放置される「無縁仏(墓)」です。墓は都道府県が認定した墓地や霊園以外には建てられない(正確には、遺骨を埋葬してはいけない)ことになっているので、基本的に墓を建てる場所は限られています。つまり、お墓参りやその管理をしようと思ったら、必ず墓のある墓地や霊園に出向かなければならないわけです。

この手間を惜しんで、お墓参りに帰らないと何が問題になるのか、具体的に見ていきましょう。

掃除ができない

墓掃除をしなければ、墓は荒れていきます。落ち葉が散らかって腐ったまま放置されたり、雑草が生い茂ったりしては、近隣の墓の所有者にも迷惑になります。また、苔が生えやすい墓石の場合は、手入れを怠ると苔で刻まれた文字が覆われてしまうことも。

ただ、時間的な余裕がある人でない限り、マメに手入れをするのは難しく、お墓参りのタイミングにあわせて墓掃除をする人が大半。とくに家から墓までが遠い場合は、お盆やお彼岸などに帰省し墓掃除をします。このように墓参り=墓掃除という人は多いのです。

罰当たりな行為という心理的な負担がある

お墓参りをしないことに、後ろめたさを感じる人は多いのではないでしょうか。日本はもともと先祖の供養を重んじる文化があり、墓参りを怠ることは罰当たりな行為のひとつとして考えられています。

お墓参りに帰らなかったからと言って、直ちに罰が当たるわけではありませんが、何かの不幸に見舞われた時に、これまでの行為との因果関係を探りたくなる人は少なくありません。「先祖の供養をおろそかにしたからだ」と自責の念にかられる人もいるでしょう。お墓参りをしなかったとこが、自分に返ってくるという不安や恐怖が文化的に刷り込まれているのです。

寺との関係が悪化する恐れがある

お墓参りをするのが自分しかいない場合、お墓参りに帰れないことで寺との関係が悪くなる場合があります。

墓が荒れていると、近隣の墓の所有者から墓地の管理者である寺に苦情が来る可能性があり、寺は対処しなければならなくなります。

加えて新盆や年忌法要などの大切な節目には、寺の住職に読経をお願いしお布施をお渡しするのが一般的ですが、お墓参りに帰れないまま節目の法要を飛ばしてしまうのは、不誠実な印象を与える恐れがあります。さらに、お布施は寺の貴重な収入源なので、お墓参りが減れば収入も減る、という事情もあり、お墓参りをしない信者に対しての印象は良いとは言えないのです。

お墓参りに帰れない理由トップ5

CHECK POINT POINT 2. お墓参りに帰られない理由TOP5

1.「住まいと墓と離れている」

2.「仕事が忙しくてお墓参りに帰る暇がない」

3.「家族や親族との関係が悪い」

4.「寺との関係が悪い」

5.「お墓参りを大切だと思っていない」

番外編.「コロナ禍の緊急事態宣言」

お墓参りに帰れない理由は人それぞれ。帰りたくても帰れない人もいれば、帰りたくない人も。

ここでは、帰れない理由トップ5をご紹介します。

1.住まいと墓が離れている

地方から都会に出て進学や就職、結婚などをした人は、すでに生活の拠点が墓のある場所とは異なるため、お墓参りをするにも移動に時間と費用がかかります。

例えば、日本最北の北海道から最南端の沖縄へお墓参りに帰省するとなると、直行便でも5時間ほどかかり、閑散期でも往復料金は4万円前後。便数が少ない地域間は、さらに高額になります。

遠方であるほど日帰り帰省は難しいので、お墓参りのたびに休暇の調整や最低限の旅行計画が必要で、その負担は小さくありません。

2.仕事が忙しくお墓参りの暇がない

働き方改革が進んでいるとはいえ、仕事よりもお墓参りを優先する人は少ないでしょう。たまの休日はゆっくりしたい、もしくはレジャーに出かけたいという人は多いものです。

お墓参りに行くには、掃除のための道具やお線香、数珠、服装などの準備も必要です。近所にお買い物に出かけるのと同じというわけにはいきません。仕事を調整して時間を作り、気持ちを整えてお墓参りに帰るとなると、腰が重い…。お墓参りは大切だとわかってはいても、日々の忙しさからお墓参りのことまで気が回らなかったり、疲れすぎてお墓参りに帰る気力も出なかったり。

生活に追われ、墓のことが後回しになってしまうケースもあります。

3.家族や親族との関係が悪い

墓は基本的に家族や一族の単位で所有するので、家族や親族との関係が悪い場合は、お墓参りへの足も遠のきがちです。

家族や親戚には会わずにお墓参りだけすることもできますが、万が一にでも出くわしたくない人にはとっては、お墓に行くだけでも大きなストレスです。とくに人口の少ない地方では、たとえ家族や親戚には会わなくても、近所の人や寺の住職などから帰省したことが家族に伝わる可能性もあります。

4.墓地のある寺との関係が悪い

墓が寺の墓地にある場合は、その寺の檀家になっていることがほとんど。檀家とは寺を支える信者のことで、お布施を渡したり、依頼があれば寺の手伝いに出向いたりと、檀家の役割は小さくありません。一方、檀家は寺から墓地の使用許可を得て、初めて墓を建てることができます。つまり、寺と檀家は持ちつ持たれつの関係にあるわけです。

そのため関係が崩れると、トラブルが大きくなりやすいのも事実。墓の管理費が急に値上げされた場合や、その他にも寺の方針に納得できない場合などは、信頼関係が崩れて関係が悪化してしまうことも。

お墓参りに行けば寺の関係者と会う可能性があるので、会いたくない→墓参りに帰らない→墓が荒れる→寺からの苦情→関係がさらに悪化、そんな負のループに陥ってしまうケースもあります。

5.お墓参りを大事とは思っていない

そもそもお墓参りを大切だと思っていない人にとっては、お墓参りのために帰るという発想自体が希薄です。帰らないことを問題とは思っていません。

葬式仏教という言葉もあるように、日本では葬儀の時だけ宗教に触れる人は少なくありません。お墓参りは宗教と結びついて考えられることが多いので、もともと宗教観念の低い人にとってはお墓参りもそれほど重要なことではないのです。

お墓もいらないという人も増えており、こうしたニーズに応えるべく自然散骨や0葬などの新しいスタイルの供養方法の認知も高まっています。

番外編.コロナ禍の緊急事態宣言

2020年に全世界を襲った新型コロナウイルスの大流行。日本でも緊急事態宣言が出され、地域間移動の自粛も求められました。

とくに感染者の多い都会から地方への帰省は、できるだけ控えるように政府からの要請もあり、お盆や年末年始の帰省を諦めた人も多かったでしょう。帰省できないからお墓参りも諦めざるを得ないという人が多く、まさに帰りたくても帰れないという状況に。

そんな中、オンラインでお墓参りや、お墓参り代行など新サービスが登場し話題になりました。

お盆やGWの帰省にはいくらかかる?

CHECK POINT POINT 3. お墓参り帰省の費用相場

「帰省の費用平均は約3万円」

「手土産の費用平均は約2500円」

「宿泊費や食費は実家や義実家持ちが多い」

墓が住まいから離れていてお墓参りに帰れない、もしくは帰りにくいという人の大きなネックになるのが、帰省にかかる費用です。帰省する人が増えるお盆やGWは料金がアップする場合もあり、その負担はバカになりません。

全体の費用相場とあわせて、交通手段別の費用や節約術についても解説します。

お盆帰省の費用相場

お墓参りと言えば、全国的に8月のお盆の時季。夏休みとも重なるこのシーズンに、帰省してお墓参りをする人は多いでしょう。帰省には交通費だけでなく、食費や家族・親戚への手土産などの費用もかかります。

帰省にかける費用平均は3万円ほど

出典:夏に関するアンケート調査を実施!|明治安田生命保険相互会社

https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2019/pdf/20190719_01.pdf

2019年に明治安田生命が行った「夏に関するアンケート調査」では、帰省にかける費用の平均は31,472円という結果でした。2009年の調査時には平均39,479円でしたが、年々下がる傾向が見られます。さらに、子どもがいる家庭では、新幹線や航空便など一人あたりの料金がかさむ移動手段ではなく、自動車で安く帰省をしたいと考える人が多いようです。

手土産の平均は2500円

■手土産持参率と金額(既婚者)

手土産を持参する金額(平均)
自分の実家82.2%(n=930)2328.6円(n=764)
配偶者の実家88.0%(n=440)2554.3円(n=387)

出典:帰省の手土産調査2019|接待の手土産|株式会社ぐるなび

https://corporate.gnavi.co.jp/release/2019/20190704-019135.html

株式会社ぐるなびが2019年に行った帰省の際の手土産の実態調査では、自分の実家、配偶者の実家へのいずれの帰省でも、8割以上が手土産を持参すると回答しました。手土産の費用相場は自分の実家が2,328円だったのに対し、義実家への手土産は2,554円と少しだけ割高な傾向が見られました。

■自身が配偶者の実家へ帰省の手土産の代わりに贈り物をECで購入する予定ですか? n=1,247(帰省しない人)

購入する予定10.4%
購入しない予定89.6%

■ECで購入する贈り物として、妥当な金額はいくらだと思いますか? n=130(帰省しない人、ECで購入予定のある人)

1位3,000円~4,000円未満25.9%
2位4,000円~5,000円未満21.3%
3位5,000円以上14.4%

出典:帰省の手土産調査2020|接待の手土産|株式会社ぐるなび

https://corporate.gnavi.co.jp/release/2020/20200716-019336.html

コロナ禍でリアル帰省が難しくなった2020年に、同調査を改めて実施したところ、「帰省はしないが実家や義実家へ贈り物をしたい」という人は1割ほどという結果に。贈り物の平均額は3,429円で、実際に帰省する時よりも、高めの予算になっています。

さらに、いくらぐらいが妥当かという質問には、3000~4000円がトップで、次いで4000~5000円、5000円~とこちらも、リアル帰省時比べて高額傾向が見られました。

宿泊費や食費は実家や義実家持ち派が多数

実家や義実家への帰省の場合、そのまま泊めてもらう人が多いようです。食費はそのままお世話になる人もいれば、数万円を渡すという人などさまざまです。中には、両親や義両親から帰省代としてお金をもらうというツワモノも。

ただでさえ交通費や手土産代がかさむ帰省に、宿泊費や食費までかけたくないという帰る側の都合と、お金を出してでも帰ってきてほしいという迎える側の思惑がうかがえますね。

交通手段別の費用

CHECK POINT POINT 4. 交通手段別の往復費用

「東京⇔大阪 7千円~4万円前後」

「東京⇔名古屋 4千円~5万円前後」

「東京⇔福岡 1万8千円~5万円前後」

CHECK POINT POINT 5. 交通費を安くするための裏技

「スカイスキャナーで一括航空券検索」

「JR各社の割引プランがお得」

では実際に帰省した場合の費用はいかほどになるのでしょうか?

飛行機や新幹線、高速バスは一人当たりの料金ですが、高速道路の料金は車両1台当たりなので、家族連れで移動する場合は全体の費用は安く済みます。また、かつては節約移動の定番だった高速バスは、2列シートをはじめ高級仕様タイプも登場。なんと東京ー大阪間が片道2万円という、完全個室、超豪華タイプも!

ここでは、東京を起点に、大阪、名古屋、福岡へ帰省した場合の往復料金を、空路、陸路の移動手段別にご紹介します。

※全ての価格は2021年4月時点のものです。

※空路は8月13日~8月15日で往復した際の大人一人あたりの往復料金(JAL)です。

出典:運賃一覧|国内線|日本航空 https://www.jal.co.jp/jp/ja/dom/fare/rule/index.html

※新幹線は繁忙シーズンの、のぞみの乗車券・指定席特急券往復料金(大人1人)です。

出典:東海道・山陽新幹線各駅間の運賃・特急料金早見表 

https://www.jr-odekake.net/guide/img/shinkansen_ryoukin.pdf

※高速バス料金 出典:バス比較ナビ https://www.bushikaku.net/

※自家用車料金 出典:高速.jp https://kosoku.jp/

※自家用車は高速道路の通常往復した場合の料金で、燃料費は含みません。

割引を使ってお得に移動!

航空会社はもちろん、現在はJRも割引料金のお得なチケットを販売しているので、賢く使えばかなりお安く帰省できます。帰省の時期はお盆やGWに集中しチケットは割高になる傾向がありますが、日程がわかっているので早めの予約がしやすいのはメリットと言えるでしょう。上手に使えば数万円単位で安くなる可能性があります。

航空券探しは一括検索で最安値が簡単にわかる、スカイスキャナーがおすすめです。

8月13日~15日の往復の東京ー大阪のチケットを検索すると、最安値は17,590円(2021年4月2日時点)。往復スカイマーク便利用で、JALの往復割引よりも6,860円お得です。航空会社指定や往復の便を別会社の便で組み合わせたプランの提案など、フレキシブルに対応できるのが魅力です。

スカイスキャナー https://www.skyscanner.jp/

新幹線はJR各社が展開する割引サービスが便利!

JR東日本・北海道の「えきねっとトクだ値」サービスは、新幹線や北海道内の特急列車のお得な割引きっぷ。区間と利用列車によっては最大55%も割引になります!インターネットで会員登録をして、パソコンやスマホで予約し当日駅の指定席券売機などでチケットを受け取るか、モバイルSuicaまたは交通系ICカードを利用するeチケットで乗車できます。

えきねっとトクだ値|JR東日本 https://www.eki-net.com/top/tokudane/

JR東海では、東海道新幹線のぞみも割引対象になる「早得商品」があります。EX早得21を利用すると、東京ー新大阪が3,520円お得になります。ただし、こちらはGW、お盆、年末年始は割引対象外になっているので、お盆に合わせて帰省したい人は日程が会わない可能性があります。

東海道・山陽新幹線ネット予約&チケットレス乗車サービス|JR東海 https://jr-central.co.jp/ex/

JR西日本は、新幹線だけでなくさまざまな特急列車のチケットがお得になる「トクトクきっぷ」サービスを展開しています。関西各地を起点に、東京をはじめ九州や北陸方面などへの割引チケットが充実しています。

トクトクきっぷ|JRおでかけネット https://www.jr-odekake.net/railroad/ticket/tokutoku/

JR九州は、「インターネット限定片道割引切符」サービスを展開。九州新幹線と九州内の特急列車がお得になるプランと本州方面行きの列車の割引プランがあります。本州方面行きプランのスーパー早特21を利用すれば、通常片道22,630円の鹿児島中央~新大阪が、12,000円と1万円以上もお得に!

割引きっぷ一覧|JR九州 https://www.jrkyushu-kippu.jp/fare/ticket

帰省費を安くするためのコツ

CHECK POINT POINT 6. 帰省費を安くするためのコツ

「旅行エージェントの格安プランを利用する」

「繁忙期を避けて帰省する」

お墓参りのためとはいえ、帰省にはまとまった費用が必要になるので、できればお得に帰省したいところ!GWやお盆、年末年始と3回帰省するとなると、帰省にかかる年間の出費が10万円を超える場合も。これが毎年となれば10年間で100万円以上を帰省に使っていることに。

少しでも帰省費を安く済ませられれば、帰省もしやすくなるというもの。帰省を安く済ませるためのコツを見ていきましょう。

旅行エージェントの格安プランを利用する

実家や義実家がなく宿泊費もかかる場合は、交通費と宿がセットになった旅行エージェントのプランを検討してみましょう。食事つきのプランなら、帰省にかかる総額がわかりやすいので、帰省の予算計画が立てやすくなります。

とくにコロナ禍のGo Toトラベルは最大で35%の割引が受けられる(上限2万円)ので、帰省に利用するのもありです。ただし、感染拡大地域からの移動は制限される可能性があるので、コロナの感染情報を確認しつつ帰省を検討することが大切です。 

繁忙シーズンを避けて帰省する

帰省する人が増える繁忙シーズンを避けることで、交通費や宿泊費が大幅に安くなる可能性があります。

航空券は繁忙期とそれ以外の時期の料金差が倍以上になることは珍しくありませんし、JRも繁忙期は割引対象外になる可能性があります。

また、高速道路料金も休日と平日では料金が変わります。ETC平日朝夕割引は利用回数に応じて、最大50%が還元される割引サービス。対象道路は東日本から西日本までの広域をカバーしています。一人当たりの割引額が小さくでも、家族となれば大きな節約に!

お墓参りを帰省せずにする方法があった!

CHECK POINT POINT 7 帰省せずにお墓参りをする方法

「オンラインお墓参り&墓掃除代行」

「インターネット上の仮想墓にVR墓参り」

「番外編:子どものために墓を持たないという選択」

どうしてもお墓参りに帰省することができない人には、現地に行かずにできるお墓参りサービスの利用もおすすめです。

くしくもコロナ禍の帰省自粛で注目されるようになった「オンライン墓参り」。墓参りや墓掃除の代行をしてくれるもので、コロナ収束以降もお墓参りに帰ることが難しい人にとって便利なサービスとして定着していく可能性があります。

さらには、リアルの墓ではなく仮想空間に墓を作りお参りをするヴァーチャルタイプの墓サービスも登場しています。

2つのオンライン墓参りサービスの特徴についてご紹介します。

オンライン墓参り&墓掃除代行

実際の墓に代行業者が出向いてネット中継しながらお墓参りをするサービスです。帰省自粛や体調が悪く墓に行けない人などからの要望を受け、石材店をはじめ大手旅行代理店がサービスを開始しています。サービスには、墓参りの中継だけでなく墓掃除が含まれるタイプもあり、気になる墓の手入れまで任せることが可能です。

まずは、墓参りの日程を相談し決定。掃除や献花の有無、写真のみか動画もしくは中継かの希望を選択します。気になる料金は、墓掃除と献花付きで、中継までしてくれるコンプリートタイプで2万円ほど。実際に業者のスタッフが現地に出向いて代行してくれるので、人件費がかかる分、料金はお高めです。

リモートお墓参り・お掃除代行|HIS https://www.his.co.jp/project/life_ending/hakamairi.html

お墓参り代行|かの石材 http://www.kano-sekizai.com/daikou.html

仮想の墓にバーチャル墓参り

オンライン墓参りの究極型とも言えるのが、インターネット上の仮想の墓に手を合わせるバーチャル墓参り。実際の遺骨や墓石はなく、故人を偲ぶためにバーチャル空間に墓のみを提供するというサービスです。「散骨をして遺骨がない」あるいは「合祀をして個別の墓標がない」といった遺族が利用するケースや、ペットの墓として利用するケースもあります。

ネット上なので自由度が高く、故人の生前の思い出を記録したり、参拝した人がコメントを残したりすることもできます。お墓参りの際には読経を流したり、仮想の墓に水をあけることも可能。映像のクオリティもどんどん上がっているので、さらに利用者が増える可能性があります。

気になる費用は、初回の登録料と年会費をあわせて5千円前後とリーズナブル。故人の声や写真を登録することもでき、中国やアメリカのサービスを利用すれば国外に仮想墓を持つことも可能です。

【国内サービス】

宝性寺WEBお参り

http://www.894.or.jp/virtual

観音院ネット霊園

https://www.kannon-in.or.jp/cenotaph/

アイキャン株式会社 ネットお墓参り

http://www.i-can.jp/sousou/nethakamairi.htm

【国外サービス】

The World Wide Cemetery

https://cemetery.org/

番外編:子どもたちのためにお墓をそもそも持たない選択肢も

墓がある以上は、墓の管理やお墓参りの負担は続きます。将来、子どもに墓守りの負担を残さないために、近年では墓を持たない選択をする人も増えています。

山や海に遺骨を巻き供養する「散骨」や、葬儀も行わず遺骨も持ち帰らない「0葬」、遺骨をダイヤモンドに加工して手元に置き供養する「ダイヤモンド葬」などは、新たな供養方法として注目されています。

墓の負担を子どもや孫に引き継ぎたくない人にとって、これらの方法はお墓参り自体から解放されるための新しい選択肢となっています。

墓参りに帰れない問題の究極の解決策「墓じまい」とは

CHECK POINT POINT 8 墓じまいとは

「墓じまいは墓を片付けること」

「墓じまいは経済的・心理的負担が抑えられる」

「墓じまいの費用は数十万~300万円程度」

「墓じまい後の供養方法を決めよう」

墓じまいとは、墓を維持できない場合にお骨を移動させ墓を更地に戻すことで、年々増加する傾向があります。お墓参りに帰れない人が増えていることも、墓じまいが増えている理由のひとつです。今はお墓参りに帰れても、いずれは帰れなくなるかもしれないという不安を抱えているなら、墓じまいが解決策になるかもしれません。

墓じまいの意味や目的、メリットやかかる費用、墓じまい後の遺骨はどうするのかなど、気になる墓じまいの疑問について解説します。

墓じまいの意味と目的

墓じまいとは、文字通り墓を片付けること。希望者が増える一方で、先祖の供養を大切にする日本では、罰当たりな行為という思想も根強く残っています。

そのため、決して墓を軽く考えているからではなく、むしろ墓の存在が大きいからこそ墓じまいをするケースが多いのです。

少子高齢化により墓守りの高齢化と継承者の減少が、社会的にも大きな問題となっています。管理できずに放置されたまま無縁仏となった墓は年々増加傾向にあり、墓の管理費の未払いや遺骨の処分問題などは、霊園や墓地を管理する自治体や寺にとって頭の痛い問題です。

若者が進学や就職で都市部に出たまま住みつくケースは多く、地方の過疎化は急速に進んでいます。実家の継承も難しい状況で、とても墓の継承まではできないという人は少なくありません。

とはいえ、先祖代々の墓を無縁仏にはしたくない。そうした人たちが、近くの霊園や墓地に遺骨を埋葬し直す「改葬」をしたり、散骨葬をしたりするために、墓じまいを希望することがあります。つまり、供養を継続するために、墓じまいを選択するという状況が生まれているのです。

墓じまいのメリット

墓じまいは、維持管理にかかっていた手間や費用が軽くなることに加えて、心理的な負担が減ることも大きなメリットです。

無縁仏の解消

墓じまいの最大のメリットとも言えるのが、無縁仏にすることを避けられることです。

何らかの事情で墓の管理ができずに、墓が荒れているなら、墓じまいを検討する価値があります。墓じまい後に、住まいの近くに墓を移したり、永代供養や納骨堂を利用したりもできます。

その意味で墓じまいは、供養をやめるためではなく、供養を続けるための方法とも言えるのです。

管理費を抑えられる

墓じまい後は、墓を維持するためにかかっていた費用がなくなります。

寺院や霊園に墓がある場合は、墓地管理費を払うのが一般的です。さらに、遠方に住んでいる場合は、墓に通うための交通費や宿泊費、食事代などもかかることがあります。

墓じまい後に改葬する場合は、再びこれらの費用が発生するかもしれませんが、納骨する場所や方法によっては、現在の墓よりも管理費を抑えられる可能性があります。また、通いやすい地域に改葬した場合は、旅費の負担はかなり抑えられます。

維持管理の負担がなくなる

墓じまいをすると、墓の掃除や手入れなど、墓を管理するための手間が、かからなくなります。

また、墓の継承者がいない場合、墓じまいをすることは心理的な負担の軽減にもつながります。

墓じまいの費用 

墓じまいをすることで、墓の管理費やお墓参りに帰省するための費用などはかからなくなる一方で、墓じまい自体には、墓の解体や閉眼供養料などさまざまな費用がかかります。

先祖代々の墓で広さが4㎡ほどの場合で、解体工事費は40万円ほど。その他にも閉眼供養料や離檀料などもかかります。さらに改葬先での供養方法によっては、数百万円単位の費用あかかる場合も。

以下に、墓じまいの際に発生する費用の相場を紹介します。

内容費用相場支払先備考
墓石の解体・撤去工事     約8万~15万円/1㎡・石材店・専門業者    墓の広さ以外にも、以下を考慮して料金が決まります。・重機や運搬機が入れるか・墓石の大きさや量・遺骨の数・作業日数・作業人数
閉眼供養料3万~5万円・墓を管理する寺院の宗教者・閉眼供養を依頼した宗教者一般的な法要と同じく、お布施としてお渡しします。
書類交付1000~3000円・市区町村役所改葬許可書の発行手数料をはじめ、手続きに必要な費用です。
離檀料3万~20万円・墓じまいを機に檀家を離れる菩提寺離檀料に定額はありませんが、高額な離檀料を請求された場合は、弁護士などに相談しましょう。
改葬にかかる費用・一般墓:200万円前後
・永代供養-個別納骨:1体20万~70万円-合祀:1体5万~30万円-樹木葬:1体40万~100万円 
・散骨-海洋:10万~50万円-山林:5万~10万円
・改葬先の寺院や霊園一般の墓の墓石や土地の価格は、地域によって大きな差があります。関東地方はいずれも高く、300万円を超える場合もあります。
開眼供養料3万~5万円・改葬先の寺院・開眼供養を依頼した宗教者一般的な法要と同じく、お布施としてお渡しします。

墓じまい後の遺骨の供養方法

CHECK POINT POINT 9  墓じまい後の供養方法4つ

「新しい墓を建てる」

「永代供養」

「散骨・樹木葬」

「手元供養」

墓じまいをした後は遺骨をどのように供養するかを考える必要があります。墓を新たに建てる他にも、永代供養や遺骨を残さない散骨も人気が高まっています。

墓じまいをした後の供養方法について、それぞれの特徴を見ていきましょう。

新しい墓を建て埋葬する

取り出した遺骨を、改葬先に新しく建てた墓に納骨する方法です。

遺骨だけでなく墓石も改葬先に移動する場合は、改葬先が墓石の持ち込みを受け入れているか確認する必要があります。さらに、墓石はかなり重く、自力での運搬は破損や事故の恐れがあります。石材店や運送業者に依頼するのが一般的ですが、墓石は一般の荷物とは異なるので、特殊荷物扱いになり費用が高くなる可能性があります。

永代供養

永代供養とは、寺院や霊園が故人の親族に変わって遺骨をあずかり、供養してくれる方法です。後継者のいない人や墓が遠方で管理が難しい人などが、墓じまいをした後に永代供養を依頼するケースが増えています。

永代供養は、墓地の管理者が掃除や墓の管理をしてくれるのが大きな特徴です。一般的な墓を建てるよりも費用が安いので、墓をこれから持つ人にとっても新たな選択肢として注目されています。

永代供養は個別納骨と合祀(ごうし)と言われる合同納骨の方法があり、個別納骨の方が割高です。個別納骨は期間が決められており、それを過ぎると合祀されるのが一般的です。

散骨・樹木葬

散骨とは、遺骨を粉末状にして海や山などに撒く方法です。一方、樹木葬とは散骨と同じく遺骨を粉末状にして、墓標の代わりとなる木や植物の周辺に埋める方法です。いずれも亡くなったら自然に還りたいという発想を形にした埋葬方法として、人気が高まっています。

散骨も樹木葬も他人の私有地では禁止されており、できる場所については市区町村役所に確認する必要があります。

手元供養

手元供養とは、自宅に遺骨を置き供養することです。小型の骨壺に入れて安置する方法以外にも、遺骨の一部をアクセサリーに加工して身につける方法もあります。

ただし、墓じまいで複数の遺骨を取り出した場合は、安置するスペースを確保する必要がある上に、心理的な抵抗を感じる人も多く、あまり一般的ではありません。

管理者が亡くなった場合は、残された親族が遺骨を管理することになるので、負担になる可能性があります。

墓じまいをスムーズに進めるためのポイント

CHECK POINT POINT 10 墓じまいをする際の3つの注意点

「家族や親せきからの理解を得る」

「寺の理解を得る」

「墓じまいにかかる費用をしっかり確認する」

墓じまいをする際には、いくつか注意したい点があります。遺骨を取り出すというデリケートな作業なので、少しの行き違いが大きなトラブルになる可能性もあります。

ここでは、墓じまいで気を付けたい3つのポイントについて解説します。

家族や親せきからの理解を得る

もっとも注意したいのが、家族をはじめ親族や周囲の理解を得ることです。特に先祖代々の墓の場合は、関わる親族も多いため、事前に相談をして理解を得ることが大切です。

墓を守ることが当たり前とされる地域では、墓じまいについて抵抗がある人は少なくありません。墓じまいを無責任な行為だと非難される可能性もあります。

墓を守ることを大切に考えているからこその苦渋の決断であること、物理的、経済的な負担が大きいことなど、相手の感情面に配慮しつつ墓じまいに至った事情を丁寧に伝えましょう。

無縁仏にしないための選択であることを、根気強く説明することが大切です。

寺の理解を得る

墓じまいを機に菩提寺との関係も終わりにする場合は離檀の手続きをしますが、これが問題になる恐れがあります。

菩提寺にとって、檀家からの支援は大きな収入源です。そのため墓じまいをしてほしくないのが本音です。気持ちよく墓じまいをするためには、経緯や理由についても丁寧に説明し理解を得られるよう努めましょう。相談する際には、閉眼供養料や離檀料についても事前に確認しておくことも忘れずに。

費用の調整(複数の石材業者から見積もりをとる)

墓じまいには、大きな費用がかかります。特に墓石の購入、撤去、設置にかかる費用は大きな出費です。まずは石材店から見積もりを取り、墓じまいにかかる費用を確認しましょう。できれば複数の業者から見積もりを取り、サービス内容と価格を検討することをおすすめします。複数の業者を比較することで費用相場がわかり、サービス内容も検討しやすくなります。

墓石撤去にかかる料金は、基本的には墓の広さで計算されます。例えば、1㎡10万円の場合、墓が2mx2m=4㎡であれば、40万円です。しかし、墓の立地や状態によっては、追加費用を請求されることもあります。墓石を撤去するためには、特殊な機材が必要なので、機材が入れない場合は、人員を増やさなければなりません。さらに作業時間も長くなるので、その分費用が高くなる可能性があるのです。

墓の広さだけを計って見積もりを出してもらうと、作業後に高額な料金を請求されトラブルになる恐れがあるので、できるだけ現地に視察に来てもらい見積もりを出してもらいましょう。

まとめ

「お墓参りに帰れない」という問題は、人の健康や命に関わるような緊急性はありません。だからこそ、解決を先延ばしにしてしまいがちです。しかし、放置すればするほど問題は心に重くのしかかるもの。これ以上、お墓参りに帰ることが継続できないとわかったら、早めに解決策を探ることをおすすめします。墓を維持するか墓じまいをするかは、費用面でも比較検討し、今できるベストな方法を見つけましょう。

CHECK POINT一覧

ここまでに紹介してきたCHECK POINTをまとめました。現在、お墓参りに帰れず悩んでいる方、もしくはお盆に帰省しようか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。供養について前向きに考えていく、その足掛かりになれれば幸いです。

CHECK POINT 1. お墓参りに帰らないと起こりやすい問題

「墓掃除ができず墓が荒れる」

「罰当たりな行為をしているという後ろめたさ」

「寺からの心象が悪くなる」

CHECK POINT 2. お墓参りに帰られない理由TOP5

1.「住まいと墓と離れている」

2.「仕事が忙しくてお墓参りに帰る暇がない」

3.「家族や親族との関係が悪い」

4.「寺との関係が悪い」

5.「お墓参りを大切だと思っていない」

番外編.「コロナ禍の緊急事態宣言」

CHECK POINT 3. お墓参り帰省の費用相場

「帰省の費用平均は約3万円」

「手土産の費用平均は約2500円」

「宿泊費や食費は実家や義実家持ちが多い」

CHECK POINT 4. 交通手段別の往復費用

「東京⇔大阪 7千円~4万円前後」

「東京⇔名古屋 4千円~5万円前後」

「東京⇔福岡 1万8千円~5万円前後」

CHECK POINT 5. 交通費を安くするための裏技

「スカイスキャナーで一括航空券検索」

「JR各社の割引プランがお得」

CHECK POINT 6. 帰省費を安くするためのコツ

「旅行エージェントの格安プランを利用する」

「繁忙期を避けて帰省する」

CHECK POINT 7 帰省せずにお墓参りをする方法

「オンラインお墓参り&墓掃除代行」

「インターネット上の仮想墓にVR墓参り」

「番外編:子どものために墓を持たないという選択」

CHECK POINT POINT 8 墓じまいとは

「墓じまいは墓を片付けること」

「墓じまいは経済的・心理的負担が抑えられる」

「墓じまいの費用は数十万~300万円程度」

「墓じまい後の供養方法を決めよう」

CHECK POINT POINT 9  墓じまい後の供養方法4つ

「新しい墓を建てる」

「永代供養」

「散骨・樹木葬」

「手元供養」

CHECK POINT 10 墓じまいをする際の3つの注意点

「家族や親せきからの理解を得る」

「寺の理解を得る」

「墓じまいにかかる費用をしっかり確認する」

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