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花葬とは?葬儀と樹木葬の2つの意味、消費者動向、価格、種類、メリット・デメリットを紹介

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目次

花葬とは花で作られた祭壇で行う葬儀と花を墓標とするお墓の2つの意味がある

花葬は「かそう」と読み、花で作られた祭壇で行う葬儀と、花を墓標とするお墓の2つの意味があります。

それぞれの意味や内容を解説します。

花葬とは花で作られた祭壇で行う葬儀

花葬とは、花で作られた祭壇で行う葬儀を指します。

一般的な葬儀は白木で祭壇を作りますが、花葬は故人の好きだった花や遺族の思いやイメージに近い花を用いて祭壇を飾ります。

花葬とは花を墓標とするお墓

花葬とは花を墓標とするお墓を指し、樹木葬から派生した様式です。

樹木葬と同様に「継承を前提としないお墓」です。しかしながら、花葬という言葉は認知度が低く、樹木葬ほど一般的ではありません。

今回は2つの「花葬」について、意味や種類、消費者の動向などそれぞれ詳しく解説します。

花葬とは花で作られた祭壇で行う葬儀

花葬とは、花で作られた祭壇で行う葬儀を指します。

一般的な葬儀は白木で祭壇を作りますが、花葬は故人の好きだった花や、遺族の思いやイメージに近い花を用いて祭壇を飾ります。

白木の祭壇と区別をするため、「花祭壇(はなさいだん)」と呼ばれています。

花葬は芸能人の葬儀や、お別れの会などメディアで目にする機会があり、多くの方はその美しさや華やかさが印象に残っているのではないでしょうか。

祭壇をたくさんの花々で囲み、イメージを立体的に表現した装飾、美しい中にも荘厳な雰囲気を醸し出す特徴があります。

花葬は宗教や宗派に関係なく無宗教でも行える

花葬は宗教や宗派に関係なく、無宗教の方も行える葬儀スタイルです。使用する花は生花のみの場合や、造花も使用する混合タイプもあるようです。

一般的に生花の方が値段が高くなる傾向があります。最近の造花は、生花と遜色ない作りのものも多く予算に合わせて花を選びましょう。

「自分の葬儀の祭壇は生花で作りたいか」の問いに60代女性は82%が「作りたい」と回答

仏事関連総合サービスの株式会社メモリアルアートの大野屋(以下大野屋)が、2018年12月27日~2019年1月15日にかけて、全国 20代以上の男女に葬儀の「お花」に関する意識調査を実施。
今回はその調査結果を参照しました。

自分の葬儀の祭壇は生花で作りたいか聞いたところ、全体の54%が「思う」と回答し、過半数を占めた。

引用元:葬儀のお花に関する意識調査の結果 / 株式会社メモリアルアートの大野屋

また男性では50代~70代の過半数が「作りたい」と回答。女性は40代を除く世代で過半数が作りたいと回答しています。さらに60代の女性82%の方が花祭壇に興味がある結果となりました。

参照元:葬儀のお花に関する意識調査の結果 / 株式会社メモリアルアートの大野屋

祭壇を生花で作りたい理由は「生花が好き」「華やかに送り出されたい」から

また大野屋が同じ調査内で行った質問から、「祭壇を生花で作りたい理由」を尋ねたところ、結果は以下の通りとなりました。

・生花が好きだから 27%
・華やかに送り出されたい 22%
・来てくれた人へのおもてなし 14%
・TVや雑誌などを見てやってみたいと思った 2%

参照元:葬儀のお花に関する意識調査の結果 / 株式会社メモリアルアートの大野屋

調査結果から花祭壇への関心の高さが伺えます。

花葬にはバラやひまわりなども使用できる

花葬に使用される代表的な花は菊やユリですが、バラやひまわり、桜なども使用可能です。

しかしながら、ひまわりや桜は季節の草花であるため、通年使用できないことは理解しておきましょう。

花葬に使用される代表的な草花は以下の通りです。

・菊(白・黄色)
・ユリ(白・黄色・ピンク)
・胡蝶蘭
・カーネーション(白・ピンク・青など)
・スプレーカーネーション
・スプレーマム
・かすみ草
・デルフィニウム
・レザーファン
など

花葬は音楽葬やインターネット中継との組み合わせも可能

花葬は音楽葬や、インターネット中継との組み合わせも可能です。

宗教や宗派に関係なく行えるため、葬儀にバンドを依頼し故人の好きだった曲を演奏してもらうなどが可能です。

会場に思い出の写真を飾ったり、ビデオ上映と組み合わせるなど自由なスタイルで行えます。

また昨今のコロナ禍において葬儀の出席を控える、または家族や友人が海外在住で葬儀に間に合わないなど、様々な理由からインターネット中継での参列も行われています。

葬儀をインターネット中継する際、花祭壇は華やかで見栄えがよく、故人の好きだった花を使用したり、遺族の思いやイメージを花で表現できるメリットがあります。

このようにストーリー性のある花葬は、遺族、参列者双方の思い出に残る満足度の高い葬儀といえるでしょう。

花葬に関するQ&A ー 葬儀編 ー

花葬は葬儀社に依頼するの?

葬儀は葬儀社に全て依頼するのが一般的ですが、花葬は生花店にも依頼できます。

生花店を選ぶ際は、花祭壇を取り扱っているか事前に調べておきましょう。花祭壇を取り扱っている生花店であれば、葬儀社との連携も問題ないと思われます。

生花店によっては葬儀社と提携し、紹介もしているようです。また大手の生花店の場合、葬儀も一式請負っているところもあります。

しかし、生花店と葬儀社の2社に依頼するのが面倒と思われる場合は、花祭壇を取り扱っている葬儀社、もしくは葬儀を請負っている生花店を事前に調べておくのがよいでしょう。

花葬の花祭壇の設置時間はどれくらいかかるの?

作業開始から1時間経過した段階で、花祭壇の7割近くは完成しているようです。

基本的には式場(都営・区営など)は設置開始時刻が決まっておりますので、開始時刻から1時間経過した段階で花祭壇の7割近くは完成しております。

ご自宅や集会所などの場合は事前に設置開始時刻を喪主様にお伝えいたしますので、開始時刻から1時間経過した段階で7割近くは完成しているようにしております。

引用元:FLABELの花祭壇 よくある質問

花葬とは花を墓標とするお墓を指す

花葬とは、花を墓標とするお墓を指し、樹木葬から派生した様式です。

花葬は樹木葬に比べると認知度が低いため、花葬を含めて樹木葬と呼んでいる霊園や墓所もあります。

花葬や樹木葬に決まりや定義はない

花葬や樹木葬には決まりや定義はありません。

一般的に樹木葬というと、大きなシンボルツリーを囲むように遺骨を埋葬するというイメージがあると思います。

しかし実際には樹木葬には決まりや定義はなく、これにより様々な樹木葬の様式が派生しています。その流れの一つが「花葬」です。元になっている樹木葬にも定義がないことから、花葬にも定義がないのが実情です。

このような事情から、花葬を理解するためには樹木葬を理解することが大切となり、以降は樹木葬をベースに解説をします。

花葬のベースである「樹木葬」とは

ここからは花葬のベースである「樹木葬」について解説をします。樹木葬とは、樹木や花を墓標とするお墓を指します。

樹木葬には、花葬を含め様々な様式がありますが、以下の考え方は共通しています。

・樹木や花を墓標とするお墓
・継承を前提としないお墓
・自然に囲まれ永眠できるお墓
・宗教や宗派を問わす、無宗教でも利用できる

樹木葬は「継承を前提としないお墓」です。そのため墓守といった後継者は必要ありません。

樹木葬は岩手県の祥雲寺から始まった

樹木葬墓地を考案したのは、岩手県一関市の臨済宗大慈山祥雲寺の千坂げん(山へんに彦)峰・前住職です。

1999年(平成11年)、宗教法人祥雲寺の墓地として一関市から許可を受けました。樹木葬は祥雲寺の里山墓地として紹介されたところ注目を集め、その後日本全国に樹木葬霊園が広がっていきました。

樹木葬や花葬が広まったのは「継承を前提としないお墓」だから

樹木葬や花葬が広まったのは「継承を前提としないお墓」だからといわれています。

近年日本における、家族構成の変化が大きく影響しています。

1990年以降、日本は少子化や晩婚化が表面化しました。また核家族や単身世帯の増加など、家族のあり方が大きく変化していき、これらがお墓の継承問題にも影響を与えました。

お墓は家族が代々継いでいく形態が取られていますが、家族構成が変化した日本では従来の継承は難しくなってきています。

このような背景から、継承を前提としない樹木葬や花葬は、現代にマッチしたお墓の新しい形態といえます。

お墓の主流は一般墓から樹木葬・花葬へ

樹木葬や花葬の人気は数字でも確認できます。

日本最大級のお墓の情報サイト「いいお墓」が、2022年1月に実施した「第13回 お墓の消費者全国実態調査(2022年)」の調査結果を発表しました。

2018年は46.7%が一般墓を購入していましたが、2022年には樹木葬を購入した方の割合が41.5%という結果となっています。

すでに半数近くの人が、樹木葬を選択している事実が調査で明らかになりました。

参照元:【第13回】お墓の消費者全国実態調査(2022年)ー いいお墓

樹木葬や花葬は「墓地、埋葬等に関する法律」に則っている

樹木葬や花葬は墓地として許可を得た区域で行い、「墓地、埋葬等に関する法律」に則っているため遺骨を「埋める」ことができます。

樹木葬や花葬の埋葬方法は大きく2つあります。

・遺骨をパウダー状に粉砕し、木や草花の下に直接散骨する
・専用の骨壺に収納し、割り当てられた区画に埋葬する

埋葬方法は霊園や墓所により異なるため、自分の希望に沿う方法なのか契約時にしっかり確認しましょう。

花葬は「公園・庭園型」の樹木葬に分類される

樹木葬は「里山型」と「公園・庭園型」の2つにわけることができます。花葬は概ね「公園・庭園型」に分類されます。

里山型

広大な山林を墓地として許可を得て、その区域内に遺骨を埋葬します。より自然に近い場所に埋葬できるほか、環境保全の役割も果たしているのが特徴的です。

公園・庭園型

寺の境内や霊園内に区画を設け、樹木や草花に囲まれた場所に遺骨を埋葬します。都市部などに多く、植えられる草花や木は施設により異なります。

自然の土に帰りたいと願う自然志向の方は「里山型」を、お参りのアクセスを考慮するのであれば「公園・庭園型」が適しています。

樹木葬・花葬の値段は「70万円」年間管理費も安い

日本最大級のお墓の情報サイト「いいお墓」が、2022年1月に実施した「第13回 お墓の消費者全国実態調査(2022年)」の調査結果を参照しました。

樹木葬の平均価格は、70万円前後です。2018年から2022年の5年間を見ると、70万前後で推移しており、価格の変動が見られず安定しています。

2022年時点での各お墓の平均購入価格は以下の通りです。

・一般墓 158,7万円
・納骨堂 83,6万円
・樹木葬 69,6万円

樹木葬や花葬では、プレート状の墓石を用いる場合もありますが、墓石の量が少ないことから価格が抑えられています。

参照元:【第13回】お墓の消費者全国実態調査(2022年)ー いいお墓

また樹木葬の年間管理費は以下の通りです。

・管理費はかからない 79.1%
・4,999円以下 9.7%
・5,000~9,999円 9.4%
・10,000~14,999円 1.3%

3種類のお墓の年間管理費の平均は以下の通りです。

・一般墓 7,907円
・樹木葬 6,027円
・納骨堂 11,893円

参照元:【第13回】お墓の消費者全国実態調査(2022年)ー いいお墓

樹木葬・花葬は、購入費・年間管理費どちらも最も安価という結果が出ています。

花葬に関するQ&A ー 樹木葬編 ー

花葬のメリット・デメリットとは?

花葬のメリット
・継承を前提としないお墓なので後継者の必要がない
・自然志向のお墓
・購入費・年間管理費が最も安価なので子供や親族に迷惑がかからない

花葬のデメリット
・家族の理解が得られない可能性がある
・埋葬方法によっては価格が高価な場合がある
・個別に埋葬する方法であっても一定期間が過ぎると合祀される

花葬を購入する際の注意点は?

花葬を購入する際の注意点は2つあります。

① 支払う費用を全て確認する
霊園や墓所によって、年間管理費が0円~15,000円の幅があります。

追加料金や年間管理費について、契約時にしっかり確認しましょう。

② 埋葬方法と合祀年数を確認する
花葬は一般的なお墓と比べると、埋葬方法の種類が多くあります。

事前の確認はもちろんですが、契約書に埋葬方法が明記されているか必ず確認しましょう。

また合祀年数も霊園や墓所により異なります。特に「公園・庭園型」は専用の骨壺に収納し、割り当てられた区画に埋葬する方法が主流となっています。

契約書に合祀年数に関しても明記されているか必ず確認しましょう。

まとめ:花葬とは葬儀・お墓の様式を指し宗教や宗派を問わない

花葬は、葬儀・お墓の様式を指す言葉です。それぞれ意味は異なりますが、人生の最後を花で飾りたい、または花の下で眠りたいという思いや願いを形にしたものです。

またどちらの花葬にも共通しているのが、宗教や宗派を問わず、無宗教でも利用できる点です。

需要の高まりや関心の高さから、花葬はこれからの葬儀・お墓の様式として確立していくと推測されます。

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