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生前戒名とは?没後の戒名より安い?取得する方法・相場やデメリットを解説

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目次

生前戒名とは生きている間に戒名を授けられること

生前戒名とは、没後ではなく生きている間に戒名を授けられることです。

仏教では徳の高い行為・信仰の証として評価されています。

生前戒名とは

戒名は死後に付けるのが一般的と思われていますが、仏教においては生きている間に授かるのが本来の形だったといわれています。

もともと戒名とは、仏門に入り修行を経て戒律を受けるときに得る名前でした。

没後に授与されるよりも費用が抑えられることもあり、終活の一環として行う方が増えています。

生前戒名の意味・読み方

生前戒名は『せいぜんかいみょう』と読みます。

生前戒名の意味は亡くなる前に戒名を付けること。

菩提寺などに依頼するだけではなく、自分でつけることもできます。

そもそも戒名とはどんなもの?

そもそも戒名とは、仏様の弟子になったことを意味する名前です。

仏様の教えを守るということを誓った人に与えられる名前という意味を持ちます。

仏様の世界における故人の新しい名前という意味も持ち、仏式の葬儀では不可欠なものです。

生前戒名のメリット

生前戒名には没後の戒名にはないメリットがあります。

主なメリットを4つご紹介しましょう。

戒名料が安い

生前戒名は、通常の戒名よりもお布施の金額が安く、費用を抑えられるメリットがあります。

相場はおよそ30万円と言われていますが、生前戒名の場合は半額以上お布施の金額を抑えることができます

自分の好みが反映される

生前戒名は、自分の好みが反映されるということもメリットの一つです。

前項で紹介した位号を自分で決めることも可能ですし、気に入っている漢字などを入れてもらえるように依頼することもできます。

金額についても没後に高額な戒名料を請求されるということもなく、納得した金額で依頼することができることもメリットといえるでしょう。

遺族の負担が軽減される

生前戒名は遺族の負担を軽減するメリットもあります。

一般的には葬儀の際に戒名を依頼し、お布施を支払いますが、戒名の位号によってはかなり高額になるケースも少なくありません。

生前に戒名を準備しておけば、金額的な負担だけではなく、『故人の納得のいく戒名をつけることができた』という精神的な負担を減らすこともできます。

仏教では縁起の良いことといわれている

生前戒名は、仏教では縁起の良いことといわれています。

仏教では生前にお墓を準備する『寿陵(じゅりょう)』も長寿や子孫繁栄など縁起の良いこととされ、同じく生前戒名も『自ら望んで仏門に入った』と解釈されます。

生前戒名の授与で起こり得るトラブルとは?

生前戒名はメリットが多いと感じられますが、注意したいポイントを理解しておかないと、思わぬトラブルを招くことがあります。

生前戒名にはどのようなトラブルがあるのかをご紹介しましょう。

菩提寺以外から授与された場合

近年では菩提寺以外にも『戒名授与サービス』などを利用して、生前戒名を取得することができます。

しかし菩提寺がある場合は、住職の許可なく別の手段で戒名を取得した場合、認めてもらえないことが多いので注意しましょう。

戒名を認めてもらえないということは、葬儀や納骨を執り行ってもらえないということになります。

菩提寺がある場合は、必ず事前に相談し、万が一生前戒名ができないという菩提寺の場合には、勝手につけることは避けてください。

自分で作成した場合

戒名は自分でつけることも可能です。

しかし宗派によってのきまりなどがあるため、きちんと理解せずにつけてしまうことは避けましょう。

また菩提寺がある場合は、自分で戒名をつけることが可能かどうか、必ず確認をしてください。

家族に伝えていなかった場合

せっかく生前戒名を取得していても、家族に伝えていなかった場合は、二重に戒名を取得してしまうというトラブルもあり得ます。

家族にきちんと伝えること・エンディングノートなどに生前戒名を取得したことを記載しておくことなどが大切です。

菩提寺がある場合は問題ありませんが、菩提寺のない場合は特に注意しましょう。

生前戒名の相場について

生前戒名を検討するときに知りたいのは、お布施(戒名料)の相場ではないでしょうか?

一般的なお布施(戒名料)や宗派による相場の比較もあわせてご紹介します。

生前戒名の相場

一般的な戒名料は位(ランク)によって異なります。

  • 信士・信女(しんじ・しんにょ):30~50万円
  • 釋・釋尼(しゃく・しゃくに):20万円~
  • 院釋・院釋尼:50万円~
  • 居士・大姉(こじ・だいし):50~80万円
  • 院信士・院信女:30~100万円以上
  • 院居士・院大姉:100万円以上

生前戒名は一般的な戒名の相場の1/2~1/4といわれていますが、生前戒名を取得する方法によっても異なります。

宗派による相場の比較

戒名の相場は位(ランク)だけではなく宗派によっても異なります

信士・信女居士・大姉院信士・院信女院居士・院大姉
日蓮宗30万~50万円100万円~
曹洞宗30万円~50万~70万円100万円~100万円~
浄土宗30万~40万円50万~60万円80万円~
真言宗30万~50万円50万~70万円80万円~100万円~
臨済宗30万~50万円50万~80万円100万円~
天台宗30万~50万円50万~70万円80万円~100万円~
参考:戒名の値段は30万円?必要性から相場・費用を抑える方法まで全解説|やさしいお葬式

浄土真宗は釋・釋尼(しゃく・しゃくに)が20万円から、院釋・院釋尼が50万円からとなっています。

生前戒名の取得方法

生前戒名を取得するにはいくつかの方法があります。

自分に合った方法を見つけるために、どんな方法があるのかを知っておきましょう。

菩提寺に相談する

もっともリスクが低いのが、菩提寺に相談することです。

菩提寺で生前戒名を取得できれば、葬儀や納骨の際のトラブルを招くことがありません。

ただし菩提寺によっては生前戒名を受け付けていないこともあるので、事前に確認が必要です。

戒名授与サービスを利用する

近年ではインターネット上で戒名をつけることができる戒名授与サービスというものがあります。

戒名授与サービスの最大のメリットは、何と言っても戒名料の安さです。

生前戒名であれば一般的な相場に対し、1/5程度の金額で戒名を受けることが可能になります。

信士・信女、釋・釋尼であれば2万円~、院居士・院大姉という高位な戒名も20万円~で取得することができます。

注意したいのは戒名のランクです。

安いからといって高位な戒名をつけてしまうケースがありますが、戒名の位は先祖や家族と合わせるというルールがあります。

先祖代々の墓に入る場合は、親や兄弟より位が高いことがないか、きちんと確認してから利用しましょう。

生前戒名を受け付けている寺院の檀家になる

菩提寺がなく、生前戒名が欲しいという場合は、生前戒名を受け付けている寺院の檀家になるという方法もあります。

葬儀や納骨などの供養もお任せできる寺院であれば安心です。

近年では寺院でもホームページなどを開設し、生前戒名に関する情報を載せているケースもありますので、事前に情報収集をしておくことをおすすめします。

生前戒名に関するよくある質問

生前戒名に関する質問をまとめてみました。

戒名は宗派によってつけ方が異なる?

戒名は宗派によって付け方や位が異なり、それぞれ特徴があります。

下記の記事でくわしく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

位牌や墓石に彫ることはできる?

生前戒名を位牌や墓石に彫ることは可能です。

しかし位牌や墓石に生前戒名を彫る場合には、戒名と俗名だけを朱色で彫ります。

実際に葬儀・納骨を行う際に、日付や年齢を再度彫ることになります。

生前戒名はどの方法が一番安い?

金額だけでいえば、インターネットの戒名授与サービスがもっとも安価です。

一般的な戒名の1/5程度の費用で取得できます

WEBには戒名授与のサービスが多くあるので、比較検討することをおすすめします。

生前戒名はどんな人に向いている?

生前戒名は、遺族に迷惑をかけたくない人や菩提寺が決まっていない人におすすめです。

一般的な戒名は没後に授与されるため、葬儀費用などとあわせて高額になる可能性もあります。

事前に戒名を取得しておけば、遺族の経済的・精神的な負担を軽減することが可能です。

菩提寺のない方は、さまざまなサービスを利用したり、自分で作成したりすることもできるので、費用を抑えるために生前戒名はおすすめです。

まとめ:生前戒名とは仏教徒本来の得のある行為のこと

生前戒名は、仏教徒本来の徳のある行為とされています。

『死』を連想させると忌み嫌うのではなく、生前にお墓を建てる寿陵なども含め、仏教では仏門に入った信仰の証です。

ただし生前戒名は菩提寺のある方の場合は安易に取得するのではなく、必ず菩提寺に相談することを忘れないようにしましょう。

葬儀や納骨でトラブルになる可能性があります。

近年では戒名授与サービスも普及し始めているので、菩提寺がなく、『戒名料が高い』と感じている方は利用をおすすめします。

お墓や生前戒名などについて、自分なりの考えを明確にすることはとても有益なことです。

終活の一環として、遺族の負担を軽減するために検討してみましょう。

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