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神葬祭はどんな儀式?流れ・マナー・仏式との違い・よくある質問をご紹介!

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目次

神葬祭とは神道の葬儀

神葬祭(しんそうさい)は、神道における葬儀です。明治時代より一般に認められました。先祖崇拝の意味が込められています。

明治時代より一般に認められるようになった

神葬祭は、明治時代から一般に認められるようになりました。

日本最古の歴史書「古事記」には、神道に似た考え方の話が掲載されていることから、元々は神道の考え方に基づいた葬儀を行っていたと思われます。

しかし、702年に行われた持統天皇の大喪の儀(天皇のお葬式)以来、仏教色が強まったと考えられます。以降、江戸時代まで仏教による葬儀が庶民まで広がりました。

しかし、江戸時代の半ばから、日本古来の神道による葬儀を行うべきという考えが強まるようになりました。そして、明治時代に入ってから、神道の葬儀が認められるようになったのです。

神葬祭は穢れと先祖崇拝の意味がある

神葬祭は、穢れと先祖崇拝を意味します。

穢れ:大事な人を亡くし、心にぽっかりと穴があいたような気枯れの状態を言います。神葬祭を行うことで、これからは不幸が起きない日常を取り戻します。

先祖崇拝:神道の場合、先祖は守り神で、生きている子孫を見守ってくれると考えられています。故人も守り神となり、今後は子孫を見守ってくれるようになるという考え方です。

この記事では、神葬祭の流れ、マナー、仏式との違い、よくある質問を紹介します。

臨終からの神道祭の流れ

ここからは、臨終からの神葬祭の流れです。

臨終当日は帰幽奉告から

臨終当日は帰幽奉告を行います。それぞれ詳しく説明していきます。

1.神様や先祖に帰幽奉告(きゆうほうこく)

2.頭部の向きを直す枕直しの儀

3,棺にご遺体を納める納棺の儀

1.神様や先祖に帰幽奉告(きゆうほうこく)

神道では、人が亡くなると神棚や仏壇の役目をする祖霊舎(それいしゃ・みたまや)に斎主(神職)が奉告します。これを帰幽奉告と言います。

その際は、穢れである死を封じるために、神棚や祖霊舎の戸を締めておきます。この時、悪霊から故人を守るために、守り刀を置く場合もあります。

2.頭部の向きを直す枕直しの儀

次は、亡くなった方の頭部の向きを直す枕直しの儀です。白布で覆った新しい寝床を準備し、北枕で故人を寝かせます。この時に守り刀を置くケースも存在します。

それから、ご遺体の前に、枕飾りを施した祭壇を作ります。枕飾りは白木の平台の上に以下のものを三方に供え、榊を飾ります。

  • 洗米
  • 御神酒(おみき)
  • 常餞(じょうせん):日常食べる食事のこと

3,棺にご遺体を納める納棺の儀

ご遺体を清め、「神衣」という白い狩衣の死に装束に着替えさせます。この時、男女別で持たせる物が異なります。

  • 男性の場合:烏帽子をかぶせて葱を持たせる。
  • 女性の場合:扇を持たせて神様の姿にする。

納棺後は、蓋をしめて白布で覆います。しかし、地域によっては、死装束なしで白布で覆うのみの場合もあります。

通夜祭で始まる一日目の流れ

ここでは、一日目の流れを紹介します。

1.仏教の通夜にあたる通夜祭

2.御霊移しとも言われる遷霊祭

1.仏教の通夜にあたる通夜祭

神職者が雅楽者の演奏をバックに、子孫の家を守るという内容の祭詞(さいし)祭文(さいもん)を故人に捧げます。その間、遺族や参列者は、仏教のお焼香にあたる玉串奉奠を行います。

2.御霊移しとも言われる遷霊祭

遷霊祭(せんれいさい)は、御霊移し(みたまうつし)と呼ばれます。夜に行われる儀式で、故人の霊魂(みたま)を御霊代(みたましろ)に遷します。しかし、最近は仏教の位牌のように故人の名前や生年月日を書いた、白木の霊璽(れいじ)にうつす事も多いです。

その際は「遷霊詞」(せんれいし)が奏でられます。

納骨まで行う二日目の流れ

1お別れの儀式である葬場祭

2.火葬場で行われえる火葬祭

3.納骨を行う埋葬祭

4.葬儀終了の報告をする帰家祭

5.通夜ぶるまいにあたる直会

1お別れの儀式である葬場祭

葬場祭(そうじょうさい)は、仏式でいうと葬儀告別式で一般の参列者も訪れます。一般的に、弔辞の奉呈→弔電の奉読→祭詞奏という流れで行われます。

2.火葬場で行われえる火葬祭

火葬炉前で行う儀式です。神餞をお供えしてご遺体を安置し、斎主が祭詞奏上を行います。

この時、遺族は玉串奉奠を行い、拝礼します。これが最後のお別れです。骨上げは仏式と同じ要領で行われます。

3.納骨を行う埋葬祭

埋葬祭は、お墓に遺骨を埋葬します。火葬して骨上げした遺骨を、そのまま墓所へ埋葬するのが本来の神葬祭の手順です。

埋葬祭は、その名の通り、お墓に遺骨を埋葬する儀式だからです。故人の名前、職名を記した旗である銘旗(めいき)と墓誌と一緒に埋骨します。その後は墓標を立て、餞を供えます。

しかし、ここ数年は、骨上げ後の遺骨を家に持ち帰り、気明けの五十二日祭に埋葬する方が多いです。

4.葬儀終了の報告をする帰家祭

帰家祭は葬儀終了の報告で、帰宅後の儀式です。神葬祭を終えて帰宅したら、塩などで手を清めます。

ご遺骨を持ち帰った場合は、新しい祭壇に遺骨、遺影を安置します。そして以下の物をお供えします。

  • 神餞(しんせん)
  • 祭具

斎主が祭詞を唱え、遺族は玉串奉奠を行います。最後に斎主が神葬祭の終了を霊前に報告します。

5.通夜ぶるまいにあたる直会(なおらい)

仏式の通夜ぶるまいや精進落としに似ています。斎主や世話役にお世話になったお礼をする宴席です。

神道では、喪家で火を使ってはいけないとされていますので、家で料理しません。仕出しなどを注文する場合が多いものです。お出しした料理は、霊前にも供えます。

神葬祭を終えて平常心を取り戻すという意味もあります。また、神様に捧げた御神酒や神饌を頂き、身を清めるという意味も存在します。

神道祭のマナーは玉串奉奠・言葉の使い方がポイント

神道祭のマナーは、玉串奉奠や言葉の使い方がポイントになります。ここで詳しく説明します。

玉串奉奠は仏教におけるお焼香

玉串奉奠は、仏教でのお焼香にあたると言われています。榊の小枝に紙垂(しで)をつけたものが玉串です。

玉串を利用する玉串奉奠は、自分の思いを玉串に託して神様に捧げるという意味です。

玉串奉奠のやり方です。

1.手前で一礼し、左手で玉串の葉を持ち、右手の手のひらで玉串を半回転させてください。

2.枝部分を祭壇に向けて玉串を神様に捧げます。

3.遺影に深く二礼して、2回音をたてないように手を打ちます。(しのび手)

4.かしわ手を打って一礼し、2~3歩下がります。

5.神職と遺族に一礼して席に戻ります。

詳しくはこちらをご覧ください。

日本儀式サービス:https://www.gishiki.co.jp/columns/476

神葬祭における不適切な言葉

神葬祭では、仏式でよく使う仏教の言葉を使えません。「冥福」「成仏」「供養」「往生」といった仏教独特の言葉が代表的です。以下で意味を挙げます。

言葉意味
冥福(めいふく)冥土(死後の世界)のこと。
成仏(じょうぶつ)現世に未練を残さず仏様になること。
供養(くよう)先祖を成仏に導き、この世の苦しみから解放させる。
往生(おうじょう)念仏の効果で極楽浄土に行って生まれ変わること。

次は、神式でふさわしい言葉を以下に挙げます。

  • 御霊(みたま)のご平安をお祈りします。
  • 御霊の安らかならんことをお祈りいたします。
  • 心より拝礼させていただきます。

また、宗教に関わらず使える言葉もあります。

  • お悔やみ申し上げます。
  • ご愁傷様です。
  • 心中お察しいたします。

神道では、死に対する考え方が仏教と異なります。仏教のように極楽浄土に行って生まれ変わるのではなく、神様となって子孫を見守るという考え方です。神様になるので、死は悲しみではないという意味にも取れます。

お香典の表書きは「御玉串料」など

神葬祭ではお香典とは言いません。「御玉串料」「御榊料」「御神前」「御霊前」などの表書きになります。

仮に相手の葬儀が神式かどうか不明な場合は、どちらにも使える「御霊前」が無難です。

服装・香典額は仏式と同じ

服装や香典額の考え方は仏式と変わりません。

男性:黒のスーツ、黒い靴下、靴

女性:黒のワンピースやスーツ、黒ストッキング

持ち物は黒のバッグですが、爬虫類を思わせるような柄はNGです。また、華やかなアクセサリーは付けないでください。

香典額は以下を目安にお考え下さい。

  • 親:5~10万円
  • 兄弟姉妹:3~5万円
  • 親戚:1~3万円
  • 友人や知人:5,000~1万円

仏式との違いは考え方

仏式との主な違いは考え方です。穢れと子孫繁栄を大事にすることが神道のメインです。

神葬祭は穢れと子孫繁栄を大事にする

神葬祭は穢れ、子孫繁栄がキーワードになります。神社で行わないこと、子孫繁栄の祝詞があることが神葬祭ならではのことです。

神社で行わないのは穢れを恐れるため

神葬祭を神社で行わないのは、死を穢れと考えるからです。

死は、神道にとって忌み嫌う穢れなので、大事な場所である神社に持ち込むことはできません。

子孫繁栄のための祝詞がある

斎主となる神職が神葬祭で唱える祝詞は、子孫繁栄を意味しています。

斎主は御霊の前で、誄詞(るいし)という祝詞を捧げます。親族の心を神官が仲立ちしているようなものです。その内容を以下に記します。

  • 故人が亡くなられたことを伝えている。
  • 故人の生前の功績を称える。
  • 故人の死を家族や親族が悲しんでいると伝えている。
  • 故人が今後は神様となって、私たちを見守ってほしいと結ぶ。

戒名(かいみょう)と諡(おくりな)の違い

戒名と諡(おくりな)の違いは、付け方や意味です。以下に違いを記します。

戒名仏の弟子になったという意味。生前に付けられることもある。お坊さんにつけてもらう。
諡(おくりな)死後付けられる。神主さんにつけてもらわず、生前のフルネームの後ろに付けられる。

諡(おくりな)は、亡くなった年齢、性別によって名前が決まっています。神道では故人は家の守り神になると考えられているので、神様としての名前になります。

例:男性の場合は71歳以上は翁です。

さらに諡(おくりな)の後ろには「命」もつくことになっているので、イキカタ太郎さんの場合は「イキカタ太郎翁命」となります。

葬儀後の関連儀式の違い

葬儀後、仏式の場合は四十九日法要、三回忌のような法要が続きます。

新葬式の後1年以内に行うのは霊祭、1年後は式年歳です。

仏教における四十九日は五十日祭になります。それ以降の式年祭は以下の通りです。

  • 一年祭
  • 三年祭
  • 五年祭
  • 十年祭
  • 五十年祭

よくある質問

神葬祭での香典はどんな袋を使いますか?

白のシンプルな不祝儀袋、水引きは黒と白、結び切りのものが一般的です。蓮の花柄は仏教のシンボルの花なのでNGです。

神葬祭における手水の儀(ちょうずのぎ)とは何でしょうか?

手水の儀は身を清めるために手を洗うことです。洗い方は決まっています。

詳細は下記をご覧ください。

日本儀式サービス:https://www.gishiki.co.jp/columns/476

神葬祭で数珠は必要ですか?

数珠は仏教のアイテムなので、NGです。お気を付けください。

神式の葬儀は仏式より安いですか?

お布施を考えると、神式の方が安いです。お布施は地域によって異なりますが、20~30万近くかかります。

神葬祭でも玉串料を納めますが、お布施よりも安い金額です。

まとめ:神葬祭は神式のお葬式・マナーや言葉遣いに気を付けて対応しよう

神葬祭は神式のお葬式です。お香典のルールやマナーに気を付けたいものです。特に仏式で使う言葉をつかわないようにするなど、対応は慎重にした方が良いです。

その他、戒名、諡(おくりな)についての違いもあります。神道の葬儀に出席ということもあるかもしれません。そんな時はマナーに気を付けて対応するのは大事ですが、故人への感謝の気持ち、遺族への気遣いは宗教を問わずに大事なものです。

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