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梵字とは何?干支や菩薩を表す文字?意味や読み方、歴史を紹介
梵字とは梵語を書き写す際に用いる文字のこと
梵字とは、梵語(サンスクリット語)を表記するための文字のことです。読み方は「ぼんじ」。
サンスクリット語はインドや東南アジアなどで用いられた古代語のことで、文学、哲学、学術、宗教などの分野で広く用いられました。そして、このサンスクリット語は、漢字文化圏である中国や日本では梵語と呼んでいます。
つまり、漢字文化圏で「サンスクリット語」を「梵語」と呼び、その梵語を記す文字が「梵字」です。
見た目の難解さや一文字に込められた奥深い意味から、梵字は世界で最も美しい文字とも言われています。
梵字の起源:古代インド語の「ブラーフミー文字」
梵字の起源は、「ブラフマー神が創造した」を意味する、古代インド語のブラーフミー文字とされています。
ブラフマー神とはヒンドゥー教を司る神のことで、仏教に取り入れられてからは梵天と呼ばれました。このため、梵字は梵天(ブラフマー神)によって創られた文字という意味で「梵」という字が当てられたと考えられています。
梵字の伝来は奈良時代
梵字が日本に伝来したのは、奈良時代の天平年間(729年〜749年)と見られています。仏教とともに伝来し、強い繋がりを持ちました。
難解な見た目から、仏法の神聖な文字として崇められ、読み方や意味は遣唐使や僧侶らによって少しずつ各地に広められていきました。
日本での梵字は悉曇文字を指す
日本に伝来した梵字は、ブラーフミー文字から発達した6世紀ごろのシッダマートリカー文字の変種と言われており、仏教寺院で伝統的に使用されてきた悉曇文字を指すことが多いです。
空海らが唐から持ち帰った漢訳経典には、悉曇文字で書かれているものが多く含まれていたため、悉曇文字=日本の梵字と定着したようです。
密教では種子と呼ばれる
最澄・空海が開祖した天台宗・真言宗などの密教の中で、悉曇文字(梵字)はとても重要なものに位置付けられています。
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また、一文字の梵字で表記する真言(一音節の呪文)は、種子と呼ばれ、ただの文字や記号ではなく、文字そのものに仏が宿っていると考えられるようになりました。
梵字の一例:干支と守本尊を表す梵字
生れ年の干支によって決まっている守り本尊を表す悉曇文字(守護梵字)は、次のとおりです。
デザインにアレンジされることも
悉曇文字は、日本語の五十音図の成立にも関わったと言われており、日本独自の文化として現在も親しまれています。しかし、独自の字体はなかなか書き入れることが困難です。
昨今では、お店や洋服のデザインにアレンジされることも珍しくなく、書き方に困る場合は梵字変換のサイトの活用もおすすめです。
梵字に関してよくある質問
まとめ:梵字とは仏教と繋がりが深い重要な文字
梵字とは、梵語(サンスクリット語)を表記するための文字のことです。サンスクリット語は、インドや東南アジアなどで用いられた古代語のことで、このサンスクリット語のことを漢字文化圏である日本や中国などで「梵語」と呼んでいます。
梵字が日本に伝来したのは、奈良時代。
仏教とともに伝来したことから、強い繋がりを持ちました。特に日本密教の中で重要な意味をもつとして、文字そのものに仏が宿っていると考えらており、墓石や位牌にも刻まれるケースもあります。
現代では独特な見た目から、お店や洋服などのデザインにも用いられるようにもなっています。