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宗旨・宗派とは?教義と分派のこと?意味や読み方、在来仏教について紹介
目次
宗旨・宗派とは宗教の教義とその宗派のこと
宗旨・宗派、それぞれの言葉の意味は以下の通りです。
- 宗旨:宗教で、教えの中心教義となるもの
例)仏教、キリスト教、イスラム教 など
- 宗派:宗旨の信仰についてそれぞれの考え方で説き、広く普及させていくためにその宗教から派生した分派のこと
例)真言宗、曹洞宗、カトリックなど
読み方は「しゅうし・しゅうは」です。
なお、キリスト教では分派のことを「教派」と呼ぶため、宗派は仏教で用いられている言葉だと言えるでしょう。
日本伝統仏教の13宗
日本には様々な仏教宗派または仏教系宗派と呼ばれるものが存在しています。このうち、日本における伝統的な仏教の宗派のことを在来仏教と呼び、それに該当するのは次の13宗です。
なお、それぞれの教えは、現在も引き継がれています。
在来仏教の13宗
名称 | 本尊 | 開祖 | 特徴 |
---|---|---|---|
真言宗 | 大日如来 | 空海 | 空海が唐の都である長安で学んだ密教が基盤。大日如来を全ての根本と考える。密教の代表的な宗派。 |
華厳宗 | 毘盧舎那仏 | 杜順 | 華厳経を経典とし、全てのものには縁があり、融合しているという考え方がある。 |
律宗 | 盧舎那仏 | 鑑真 | 五つの戒律(五戒)を守ることで自分を高め、悟りの境地に導かれるという考え方。 戒:自発的に規律を守ろうとする心のはたらき 律:他律的な規則 |
法相宗 | 唯識曼荼羅 ・釈迦如来 | 道昭 | 長い時間と段階を踏みながらの修行で成仏できるという考え方。さまざまな修行を推奨している。 |
天台宗 | 釈迦如来 | 最澄 | 「誰でも仏になれる」と説く法華経が根本経典。修行の方法は多岐にわたる。 |
日蓮宗 | 十界曼荼羅・釈迦牟尼仏 | 日蓮 | 題目「南無妙法蓮華経」を唱えることで経典全てを実践することと同じ功徳が得られるという考え方。 |
浄土宗 | 阿弥陀如来 | 法然 | 念仏「南無阿弥陀仏」を唱え続ければ、極楽往生が約束されるという考え方。 |
浄土真宗 | 阿弥陀如来 | 親鸞 | 法然の教えを継承し、発展した。念仏「南無阿弥陀仏」によって阿弥陀如来が救いの手を差し伸べてくれるという考え方。改めて修行の必要はないとされる。 |
融通念仏宗 | 十一尊天得如来 | 良忍 | 浄土宗の先駆け。1日の中で何度も念仏を唱えることが修行の中心。「一人の祈りは全ての人の為、全ての人の祈りは一人のため」という考え方。 |
時宗 | 阿弥陀如来 | 一遍 | 念仏「南無阿弥陀仏」を唱えれば極楽浄土に行けるという考え方。 ダンスをしながら念仏を唱える「踊念仏」で知られる。 |
臨済宗 | 釈迦如来が多い | 栄西 | 看話禅と呼ばれる坐禅を組みながら師と弟子が問答を繰り返すことが行われる。これが悟りに近づけるという考え方。 |
曹洞宗 | 釈迦如来 | 道元 | 黙照禅と呼ばれる、ひらすら坐禅に徹し、自分自身の中にある仏心を見出すという考え方。 |
黄檗宗 | 釈迦如来 | 隠元 | 13宗の中では最も新しい。江戸初期の開祖である隠元は中国「明」の臨済僧。 教義、修行、儀礼などは日本の臨済宗と変わらないが、儀式の形式や使われる言葉は中国・明時代の様式が取られている。 念仏を唱えながら坐禅を組む「念仏禅」で知られる。 |
この13宗は、その教えや信仰対象の違い、また、歴史的経緯などによって生み出されたもの。奈良時代から江戸時代初期にかけて開宗されています。中でも平安・鎌倉時代には多くの宗派が立教され、各地に広まっています。
宗旨・宗派についてよくある質問
まとめ:宗旨・宗派とは宗教の教義とその分派のこと
宗旨・宗派とは、宗教の教義とその宗教の分派を意味します。
- 宗旨:仏教やキリスト教などの宗教でその教えの中心教義となるもの
- 宗派:宗旨の信仰について、それぞれの考え方で説き、広く普及させていくためにその宗教から派生した分派を指す
日本には様々な仏教宗派・仏教系宗派と呼ばれるものが存在しています。この中でも、日本における伝統的な仏教=在来仏教と言われているものは13宗。
▶︎在来仏教について詳しくはこちら
なお、この在来仏教と呼ばれる概念が、墓地利用に当たっての条件とされることがあります。墓地の利用を検討する際には、事前に確認しておくと良いでしょう。