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葬儀のプロに聞く家族葬。呼ぶ人数や範囲は?費用は?流れは?

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近頃よく耳にする「家族葬」という言葉。コロナ禍ということもあり、今や主流になりつつある葬儀の形といえます。とはいえ、人数や費用は? 葬儀の流れは? それがどんなスタイルで、どんな規模の葬儀なのか、実はよく分かっていない場合が多いのではないでしょうか。そこで、福岡市中央区にある葬儀社「福岡草苑」で、家族葬について詳しく聞きました。

 答えてくれた人

福岡草苑 支店長 隈本純さん

厚生労働省認定 葬祭ディレクター技能審査 1級葬祭ディレクター

目次

家族葬はいつからあるの?

「家族葬」が普及し始めたのはいつごろですか?

「家族葬」という言葉は、1990年代後半から出てきました。それまでは自宅や葬儀場で100~200人規模の葬儀をするのが普通でしたが、亡くなる方の年齢が高くなってきたこともあり、参加人数が減ってきたという背景もあります。その後、2000年代で少しずつ件数が増え、新型コロナウイルスの影響で2019、20年に急速に増加しました。

では現状は?

今は、およそ9割もの方が、最初に「家族葬でお願いしたい」と申し出られるほどです。けれどイメージされているのと、実際とでは違う場合が多々あるので、詳しく説明をしている状況です。

皆さん、どんなイメージを持っているのでしょうか。

単純に「安い」「お金がかからない」と考えている場合が多いですね。価格の思い違いもそうですが、気付いていないデメリットもあり、それがトラブルにつながることもあるので、そのあたりについて丁寧にご説明しています。

家族葬では何人規模が普通?

「家族葬」の定義はあるのでしょうか。

実は、はっきりとした定義はなく、葬儀の流れは一般葬と同じです。ただ、家族や親族だけ、またはごく親しい友人知人までに声をかけて小規模に行う場合をそう呼んでいます。人数では10~20人規模といったところ。最近は、さらに少ない場合もあります。

(写真)福岡草苑の家族葬で使われる祭壇のひとつ

先ほどデメリットという言葉もがありましたが、良い点、悪い点を教えてください。

良い点は、近親者でゆっくり温かくお別れができるところです。参列者への気遣いに追われることもありません。また、家族で呼ぶ方を決めることができます。コロナ禍では、県外に住んでいる、高齢だからという感染リスクを避ける理由も加わり、親族を呼ばないケースも増えました。

確かに、故人を落ち着いて見送ることができますね。

それは大きなメリットといえそうです。

では、悪い点は。

連絡する人の範囲を決めるのが難しく、後から「呼ばれなかった」「知らされなかった」などの苦情があったり、葬儀後に聞きつけた方が自宅にお参りに来られるので、その対応がいつまでも続いたりする点です。「家族葬なので弔問はお控えください」「香典や花はご辞退します」など、事前・事後の連絡が案外大変な作業です。

確かに、葬儀に行けなくても「香典だけでもお渡ししたほうがよいかな」など、呼ばれない方も考えますよね。

 そうなんです。ですから、どの範囲まで連絡するかなどが大事になります。

やっぱり気になる費用のこと

費用についてはどうでしょう。

全体の費用は抑えられますが、一般の参列者による香典収入がありませんので、葬儀費用に充てられないという一面があり、それは忘れられがちです。

そうか、お金がかからないことばかり考えがちですが、入ってこないという面もあるのですね。

それでもお寺への支払いは通常同様ですし、イメージしておられたほど低くならない場合が多いのです。祭壇、花、部屋の大きさ、お寺への支払いなどで全く違ってくるのは通常の葬儀と同じです。「30万円くらいでできるんでしょう?」と言われる場合もありますが、その価格だと火葬代プラスアルファといった規模でしかお見送りできないのが普通。

また、葬儀社によってプランや内容、名称が全く違うので、「祭壇には花がついているのか」「控室代は入っているのか」など、細かい点までしっかり料金を確認することをおすすめします。

とはいえ、平均的な「家族葬」はいかほどと考えられますか。

そうですね…80万円前後が多いのではないでしょうか。ただ、寺院代で全く違ってきますので、ご注意ください。

今後、「家族葬」はどうなりますか。

コロナが落ち着いても、特に都心では小規模葬の傾向は変わらないのではないかと予想しています。また、宗教にとらわれない「お別れの会」にするというケースも出てきました。普段から自分だったらどうするかを考えておく、家族で話してみるのをおすすめします。セミナーや相談会では、ポイントを分かりやすく紹介しているので、気軽に参加してみてください。

 Check!【事前準備 抑えておきたいポイント】

・搬送先、式場を決めておく

・葬儀形式と連絡する範囲を決めておく

・葬儀費用(予算)をある程度決めておく

・喪主を決めておく

・お気に入りの写真の確認

・お礼(お布施)の確認

・身内の人数の確認

・本籍地の確認

・宗教、宗派の確認

・納骨先、仏壇などの確認

 今回の取材先

福岡草苑 〒810-0016 福岡県福岡市中央区平和3丁目1-5  TEL 092-526-5656 

https://www.kinositasouen.jp/hall/fukuoka/
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